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令和4年6月24日
グローバルな食料安全保障に向けた結束のための閣僚会合において、林外務大臣が発言を行っている様子
グローバルな食料安全保障に向けた結束のための閣僚会合に、オンラインで出席している林外務大臣の様子

 6月24日、午後9時30分から約60分間、林芳正外務大臣は、「グローバルな食料安全保障に向けた結束のための閣僚会合」にオンラインで出席したところ、概要は以下のとおりです。
 本会合は、本年のG7議長国であるドイツ連邦共和国の外務大臣、経済協力・開発大臣、農業・食料大臣が主催し、G7を含む主要なドナー国の関係閣僚、国際機関や今般の食料危機の影響を受けている国々の代表等が出席しました。また、日本から「持続可能な農業・食料システム支援」のセッションに武部農林水産副大臣が出席しました。

  1. 本会合では、オラフ・ショルツ・ドイツ連邦共和国首相(H.E. Mr. Olaf Scholz, Chancellor of the Federal Republic of Germany)及びアントニオ・マヌエル・デ・オリヴェイラ・グテーレス国連事務総長(H.E. Mr. António Manuel de Oliveira Guterres, Secretary-General of the United Nations)によるビデオメッセージに続き、(1)緊急人道支援、(2)食料安全保障のための国際協力、(3)持続可能な食料システム・農業の各セッションにおいて議論が行われています。
  2. 「緊急人道支援」に関するセッションにおける林大臣の発言の概要は以下のとおりです。
  • (1)ロシアによるウクライナ侵略が、ウクライナの食料生産や流通に重大な支障を生じさせ、人道上の危機を生んでいる現状に懸念を示すとともに、国際社会による対ロシア制裁は、現在の食料危機の原因ではない旨指摘しました。
  • (2)日本は、食料危機を受けてWFPやFAO等の国際機関を通じ、ウクライナや影響を受ける国への緊急人道支援や農業支援を行っているほか、更なる支援を検討しているところであり、影響を受ける国に寄り添った支援を行っていく旨述べました。
  • (3)また、ウクライナからの穀物輸出の本格的な再開が急務である旨述べつつ、国連による黒海ルートによる穀物輸出の再開の取組、及びEUによる「連帯レーン」に関する取組を支持しました。日本としても、ウクライナからの穀物輸出を支援するために貢献していく考えを表明しました。
  1. 出席した閣僚の多くからも、ロシアのウクライナ侵略が世界の食料安全保障を悪化させていることへの懸念が表明されるとともに、現下の食料安全保障の危機に対処するためには、関係者間で引き続き緊密に連携していくことが不可欠である点を確認しました。今次会合を受け、議長総括が発出されました。

[参考1]日本以外の参加メンバー

  • (G7) カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、英国、米国、欧州連合
  • (国連危機対応グループチャンピオンメンバー)バルバドス、デンマーク、ドイツ、インドネシア、セネガル
  • (その他の参加国)アルゼンチン、アルバニア、バーレーン、コンゴ(民)、エチオピア、エジプト、インド、コソボ、モーリタニア、オランダ、ナイジェリア、北マケドニア、ノルウェー、ルーマニア、セルビア、サウジアラビア、南アフリカ、シエラレオネ、スペイン、カタール、チュニジア、トルコ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、アフリカ連合
  • (主な機関)国際連合(UN)、国連世界食料安全保障委員会(CFS)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国連児童基金(UNICEF)、国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金 (IFAD)、国連世界食糧計画(WFP)、世界自然保護基金(WWF)、世界銀行他、民間団体代表等

[参考2]
  林外務大臣スピーチ(和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く

[参考3]
  グローバルな食料安全保障に向けた結束のための閣僚会合議長総括(和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く


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