令和2年6月23日

1 6月23日(現地時間同日),インドの首都ニューデリーにおいて,我が方,鈴木哲駐ブータン日本国特命全権大使(インドにて兼轄)と先方ヴェツォプ・ナムギャル駐日ブータン王国特命全権大使(H.E. Mr.Vetsop Namgyel, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Kingdom of Bhutan to Japan)(インドにて兼轄)との間で,総額3.0億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

2 ブータンにおいては,既存の医療機材の不足等課題が顕在化している状況であり,保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は,ブータンに対し,保健・医療関連機材(小型救急車,可搬型超音波診断装置等)を供与することを通じて,同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

3 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は,人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日,日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり,国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ,保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は,在留邦人の健康・安全に直結するのみならず,我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり,我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

4 我が国としては,新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて,引き続き,国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。

[参考]ブータン王国基礎データ
 ブータン王国は,面積38,394平方キロメートル(日本の九州程の大きさ),人口約75.4万人(2018年,世界銀行),1人当たり国民総所得(GNI)は3,080ドル(2018年,世界銀行)。