平成27年度から平成30年度までの間における実施地区
【登記所備付地図作成作業】
1 概要
全国の法務局・地方法務局においては,「民活と各省連携による地籍整備の推進」(平成15年6月26日都市再生本部決定)の方針を踏まえ,全国の都市部の人口集中地区(DID)注1の地図混乱地域注2を対象に,登記所備付地図注3作成作業を計画的に実施しています。
しかし,地価が高額であるなどといった理由により大都市の枢要部や地方の拠点都市の地図の整備は進んでいません。また,東日本大震災の被災県においても,復興の進展に伴い地図の整備が求められています。
そこで,法務省民事局では,登記所備付地図の整備の更なる推進を図るため,従来の計画を見直し,平成27年度を初年度とする,(1)「登記所備付地図作成作業第2次10か年計画」,(2)「大都市型登記所備付地図作成作業10か年計画」及び(3)「震災復興型地図作成作業3か年計画」を策定し,作業面積を拡大して実施することとしました。
なお,個々の登記所備付地図作成作業は,2年単位で実施しております。
注1
人口集中地区(DID)とは,国勢調査基本単位区及び基本単位区内に複数の調査区がある場合は調査区(以下「基本単位区等」といいます。)を基礎単位として,(1)原則として人口密度が4,000人/km2以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接して,(2)それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上を有する地域をいいます(総務省のHPから引用。)。
注2
地図混乱地域とは,公図と現地が大きく異なる地域をいいます。このような地域では,道路・下水道整備等の社会基盤の整備,固定資産税の課税等の行政事務に支障を来し,事業・住宅資金の借入れのための担保権の設定等の経済活動も阻害され,開発事業においても,土地の境界確認に膨大な時間を要する等の弊害が生ずるおそれがあります。
注3
登記所備付地図とは,不動産登記法(平成16年法律第123号)第14条第1項の規定に基づき,登記所に備え付けられる地図のことをいい,これにより,各土地の位置及び区画(筆界(境界))を明確にすることができます。
なお,登記所備付地図が備え付けられるまでの間,これに代えて,地図に準ずる図面(公図)が備え付けられています(同条第4項)が,公図は,明治期の地租改正の際に作成されたものが多く,現地を復元するほどの精度と正確性は有していません。
2 計画の内容
従来の計画よりも面積を拡大し,平成27年度から10年間(2年目作業を算入すると11年間)で200平方キロメートルの登記所備付地図を作成します。
〇対象地域・実施局
・ 都市部の人口集中地区(DID)の地図混乱地域等
・ 全国の法務局・地方法務局
(2) 大都市型登記所備付地図作成作業10か年計画(新規実施)
平成27年度を初年度として10年間(2年目作業を算入すると11年間)で30平方キロメートルの登記所備付地図を作成します。
〇対象地域・実施局
・ 大都市の枢要部,地方の拠点都市の地図混乱地域等のうち
[1]2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会関連地域
[2]交通結節点周辺や大規模商業施設・産業施設等再開発が予定されている地域
[3]その他,我が国の経済成長の促進につながる地域
・ 法務局(仙台を除く。)及び首都圏,関西圏の大規模地方法務局
(3) 震災復興型登記所備付地図作成作業3か年計画及び震災復興型登記所備付地図作成作業第2次3か年計画(継続実施)
平成27年度を初年度として3年間(2年目作業を算入すると4年間)で9平方キロメートルの登記所備付地図を作成します。
また,東日本大震災の被災県では,震災復興型登記所備付地図作成作業を実施すべき地区がなお存在することから,平成30年度を初年度として3年間(2年目作業を算入すると4年間)の各年度約3平方キロメートルの登記所備付地図を作成します。
〇対象地域・実施局
・ 東日本大震災の被災県の地図混乱地域等のうち
[1]生活再建の基礎となる災害復興住宅の建設が予定されている地域
[2]被災者を受け入れる市街地,土地の嵩上げ等まちづくりが本格化する地域
[3]物流の基盤となる復興道路等が敷設される地域等
・ 仙台法務局,福島及び盛岡地方法務局
3 今後の対応
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