令和3年1月27日

 1月27日(現地時間同日)、ボツワナ共和国の首都ハボロネにおいて、我が方、星山隆駐ボツワナ共和国日本国特命全権大使と先方タペロ・マツェカ財務・経済開発大臣(Hon. Dr. Thapelo Matsheka, Minister of Finance and Economic Development)との間で、供与額5.0億円の無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました。

  1. ボツワナでは、労働人口の約20%が農業に従事しているものの、広い国土に比して降雨量や肥沃な土地は少なく、農業生産者の大半を占める小規模農家の収入は不安定な状況にあります。また、同国は食料の大部分を主に南アフリカからの輸入に頼っているため、食料安全保障の確保が大きな課題となっています。しかし、昨年来のコロナ禍により経済活動が停滞し、財政収入が減少する中、新型コロナ感染拡大により収入が減ったり職を失ったりした国民に対する経済対策実施により財政赤字が増大しているため、ボツワナ政府は、農業振興のために必要な近代的な農業機材を調達することが極めて困難な状況に陥っています。
  2. このような状況下、ボツワナ政府に対し、本協力を通じて日本企業製品を含む農業関連機材や、特にボツワナのような乾燥地での農業生産に適した機材を供与することにより、同国の農業生産性の向上、食料安全保障及び産業の多角化や失業率の減少に寄与することが期待されます。
  3. 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、農業振興支援を表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。

[参考]ボツワナ共和国基礎データ
ボツワナ共和国の面積は約56.7万平方キロメートル(日本の約1.5倍)、人口230万人(2019年)、一人あたりGNI(国民総所得)は7,660米ドル(2019年、世界銀行)。