2020年1月17日

牧原経済産業副大臣は、1月12日(土曜日)から15日(木曜日)の日程で、アラブ首長国連邦(アブダビ)、クウェート国(クウェート)及びカタール国(ドーハ)に出張しました。

アブダビでは、ワールド・フューチャー・エナジー・サミット(WFES)に参加したほか、安倍総理とムハンマド皇太子の臨席のもと、日UAEの共同石油備蓄事業に係る合意文書に署名しました。また、ジャーベル・国務大臣兼アブダビ国営石油会社(ADNOC)CEO、マズルーイ・エネルギー・産業大臣といったUAE政府要人との会談に加え、欧州委員会のシムソン欧州委員会エネルギー担当委員とも会談しました。
クウェートでは、アルファディル石油大臣兼電力水大臣と会談しました。
カタールでは、アルカービ・エネルギー担当国務大臣及びクワーリー商業・工業大臣との間で会談を行いました。

1.アラブ首長国連邦(12日及び13日)

(1)ワールド・フューチャー・エナジー・サミットへの参加

13日、牧原副大臣は、ワールド・フューチャー・エナジー・サミット(WFES)に参加するとともに、各国からの参加者と意見交換を行いました。また、カーボンリサイクルをテーマとした展示を行っている「日本パビリオン」や、日本企業のブースを視察しました。

  • WFESオープニング・セレモニーの画像WFESオープニング・セレモニー
  • 日本パビリオン視察の様子の画像日本パビリオン視察の様子

(2)UAE・アブダビ政府要人等とのバイ会談

①ジャーベル国務大臣兼アブダビ国営石油会社(ADNOC)CEOとの会談

12日、牧原副大臣はADNOC本社において、ジャーベル・国務大臣兼ADNOC CEOと会談を行いました。牧原副大臣からは、日本企業によるアブダビ新規探鉱権益獲得に向けて働きかけを行うとともに、一昨年に首脳間で合意された「日・UAE包括的戦略的パートナーシップ・イニシアティブ(CSPI)」構想の具体化、イノベーション協力などの日UAEの協力分野拡大に向けて、経済産業省としても積極的に貢献する旨を伝え、引き続き両国間で緊密に連携していくことで一致しました。

  • ジャーベル国務大臣兼ADNOC CEOとの会談の画像ジャーベル国務大臣兼ADNOC CEOとの会談

②マズルーイ・エネルギー・産業大臣との会談

13日、牧原副大臣は、アブダビ市内において、マズルーイ・エネルギー・産業大臣と会談を行いました。緊迫化する中東情勢や原油価格を巡る情勢に加え、再生可能エネルギー、カーボンリサイクルを含む両国のエネルギー政策について意見交換しました。また、エネルギー関連事業における日本企業との協力を働きかけました。エネルギー分野での日UAE協力を積極的に進め、政府間で緊密に情報交換を行っていくことで一致しました。

  • マズルーイ・エネルギー・産業大臣との会談の画像マズルーイ・エネルギー・産業大臣との会談

③シムソン欧州委員会エネルギー担当委員との会談

12日、牧原副大臣は、アブダビ市内において、シムソン欧州委員会エネルギー担当委員と会談を行いました。日EUそれぞれのエネルギー政策に加え、水素・洋上風力・CCUS・原子力・省エネ分野での協力可能性について議論を行い、今後更なる協力を進めるべく、引き続き政府間で緊密に情報交換を行っていくことで一致しました。

  • シムソン欧州委員会エネルギー担当委員との会談の画像シムソン欧州委員会エネルギー担当委員との会談

(3)日UAE首脳会談への出席と両国間の共同石油備蓄事業に係る合意文書の署名

13日、牧原副大臣は、安倍総理とアブダビ首長国ムハンマド皇太子との首脳会談に出席するとともに、会談終了後、総理と皇太子の臨席のもと、ジャーベル国務大臣兼ADNOC CEOとの間で、共同石油備蓄事業の拡充及び継続に係る合意文書の署名と交換を行いました。

  • 合意文書の署名・交換の画像合意文書の署名・交換

(4)アルガルビアパイプ社の大径鋼管工場の視察

12日、牧原副大臣は、今回の出張機会を捉え、JFEスチール及び伊藤忠丸紅鉄鋼が出資するアルガルビアパイプ社の、石油・ガスのパイプライン等に用いる大径溶接鋼管の工場を視察し、意見交換を行いました。

  • アルガルビアパイプ社の視察の画像アルガルビアパイプ社の視察

2.クウェート国(14日)

(1)アルファディル石油大臣兼電力水大臣との会談

14日、牧原副大臣は、クウェート水・電力省において、アルファディル石油大臣兼電力水大臣と会談を行いました。電力水分野では、牧原副大臣より、日本企業のクウェートにおける電力水分野のプロジェクトへの関心を指摘し、両者は今後のクウェートにおける発電と造水の需要の高まりに日本企業が関与していくことの重要性について認識を共有しました。石油分野においては、牧原副大臣より、低廉かつ安定的な原油供給を依頼するとともに、第3国における中下流分野での協力について、具体的プロジェクトの課題への対応を含めて緊密に連携していくことで一致しました。

  • アルファディル石油大臣兼電力水大臣との会談の画像アルファディル石油大臣兼電力水大臣との会談

(2)アルズール・ノース発電・造水プラントの視察

14日、牧原副大臣は、クウェートの南部にあるアルズール・ノース発電・造水プラントを視察しました。同プラントは、日本企業が主導するクウェート初のIWPP(発電・淡水化プラント)であり、現在、クウェートの電力需要の約20%、水需要の約30%を担っています。同プラントでは、参画する日本企業及び操業会社から説明を受けるとともに、発電及び造水設備、中央制御室等を視察しました。

3.カタール国(15日)

(1)アルカービ・エネルギー担当国務大臣との会談

15日、牧原副大臣はカタール、アルカービ・エネルギー担当国務大臣と会談を行いました。牧原副大臣から中東地域の緊張緩和に向けた働きかけを行うとともに、日本企業も参画するカタール国内の具体的なLNGプロジェクトや、インフラプロジェクトなどについて議論しました。また今回の訪問を機に、日本とカタールのエネルギー当局間の交流を深めていくことで一致しました。

  • アルカービ・エネルギー担当国務大臣との会談の画像アルカービ・エネルギー担当国務大臣との会談

(2)クワーリー商業・工業大臣との会談

15日、牧原副大臣は、カタール商業・工業省において、クワーリー商業・工業大臣と会談を行いました。エネルギー分野にとどまらない二国間の経済協力関係の深化の重要性、そうした議論の場としての日カタール合同経済委員会の重要性について、議論しました。

  • クワーリー商業・工業大臣との会談の画像クワーリー商業・工業大臣との会談

(3)ラスラファン工業地区の視察

15日、牧原副大臣は、プラント建設、ガス上流開発、ガス液化事業等の分野で複数の日本企業が参画するカタール北部にあるラスラファン工業地区を視察し、LNG事業の課題等について、意見交換を行いました。

担当

  • アラブ首長国連邦、カタール国

    資源エネルギー庁 資源・燃料部
    石油・天然ガス課長 早田
    企画官 横田
    担当者:田坂、藤川

    電話:03-3501-1511(内線 4641~6)
    03-3501-1817(直通)
    03-3580-8563(FAX)

  • クウェート国、カタール国

    経済産業省 通商政策局
    中東アフリカ課長 田村
    担当者:森田、杉崎、松村

    電話:03-3501-1511(内線 3008~3010)
    03-3501-2283(直通)
    03-3501-5876(FAX)