経産省・新着情報

2024年1月5日(金曜日)
14時02分~14時12分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

令和6年能登半島地震への対応状況について

お疲れさまです。今日も官邸での非常災害対策本部会議に出席をしまして、最新の被害状況、対応状況について報告を行うとともに、経済産業省内の非常災害対策本部も開催いたしました。
まず、電力についてですが、石川県内で約28,200戸が停電しています。昨日ほぼ全ての地域において巡視が完了しました。七尾市、志賀町については大幅に停電が解消されています。一方で、輪島市、珠洲市、能登町、穴水町は、道路被害等の状況が想定以上に厳しいということが確認されています。そのため、医療機関や福祉施設に加えまして、停電が続く避難所を優先して配電線の復旧工事を重点的に実施するとともに、本日、12時時点におきまして避難所等11の施設への電源車での代替供給を開始しています。また、さらに15箇所への電源車の派遣を決定しています。
続きまして、燃料について、SSにおきましては能登北部の6市町にある63件のうち、23件の再開が確認されています。燃料が特に不足している輪島市、珠洲市については、大型車両が通行可能となりましたので、道路状況を見極めつつ、今朝から大型ローリーによるガソリン等の燃料を輸送しております。
被災地・避難所への物資の供給につきましては、コンビニ、スーパー、寝具関係者、家電量販店を含め、37の企業・団体の協力の下、調達を継続しております。これまでに、携帯トイレ6万回分、おにぎり、消毒液などの物資を石川県の拠点に集積させ、随時、輪島市、珠洲市、穴水町、能登町等の被災市町へ届けております。
さらに、約70万回分の携帯トイレや、石油ストーブ、毛布などの追加分を順次、石川県の拠点に集積する予定です。
仮設トイレにつきましては、輪島市、珠洲市、七尾市、内灘町等に既に82基が到着しており、さらに昨日、91基を発送しています。加えて、本日、100基程度を発送する予定です。
また、過去の震災等の事例を参考に、石川県とも調整を行い、当面の仮設トイレの配備計画を作成しました。今後、この配備計画に基づき、石川県や被災市町の御要望を満たす400基以上の早期配備を目指してまいります。
加えて、被災地域の暮らしを元の状態に戻すためには、事業者の支援も重要です。政府の対策本部で岸田総理からも、「被災者の生活と生業支援のためのパッケージ」を速やかに取りまとめるよう、指示がありました。中小企業や個人事業主の方々を含め、よく現場の声を聞きながら、被災企業に寄り添った今後の支援策の検討をしっかり進めていきたいと考えています。また、サプライチェーンへの影響把握に努めまして、その維持に万全を期してまいります。
最後に、経済産業省及び独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施している情報処理技術者試験における特例措置について申し上げます。本試験につきまして、明日1月6日以降、全国で順次試験が実施されますが、被災4県(石川県、富山県、新潟県、福井県)の試験申込者につきましては、3月末まで振替試験の申込みを受け付けることといたします。詳細は情報処理推進機構のホームページを御覧ください。
今回の地震による被害を踏まえ、今後行われる他の経済産業省関係の試験につきましても、柔軟な対応を行う方向で検討しているところです。詳細が決まりましたら、順次お知らせしたいと思います。
以上、経済産業省として、被災者の方々に寄り添いながら、引き続き総力を挙げて災害対策に取り組んでいくつもりです。私からは以上です。

質疑応答

製造業のサプライチェーンへの影響

Q: 昨日の会見と今もお話があったのですけれども、重要物資の安定供給確保について、言及がありました。製造業のサプライチェーンへの影響と供給維持に向けた支援の方針についての進捗を聞かせてください。

A:まず、北陸地方には、機械、半導体・電子部品、金属製品、繊維など幅広い製造業のサプライチェーンがございます。
今回の地震を受けまして、経済産業省では主要な生産拠点を持つ企業と地場の企業、それらから影響を受けうるセットメーカーなど200社弱と密に情報をやり取りしながら、地震による影響把握に努めています。
これまでのところ、これらのうち8割超の企業が既に生産を再開又は生産のめどが立っているところですが、残りの2割につきましては、被害の詳細を確認中、あるいは復旧に向けた準備を進めているという段階にあるということです。
引き続き、中小企業への影響を含め、サプライチェーンの影響の把握に努めるとともに、その対策に万全を期していきたいと思っています。
いずれにしても、よく現場の声を聞きながら、被災企業に寄り添った支援策の検討をしっかり進めていきたいと思います。

被災地への燃料供給

Q:先ほどSSの関係で、輪島へも大型車両も通行できるようになって、大型ローリーの供給再開、開始しているというお話がありましたけれども、現在、一方でまだ被災地からは石油や灯油、ガソリンが届いていないというような声もかなり上がっている状況でありますけれども、現在まだできていない、送れていない地域というのはあるのか。あるとしたらそれは何がネックになっているのか、今後、経産省がそれを解消するための支援について、お聞かせください。

A:燃料については、まず昨日、石油連盟及び全国石油商業組合連合会に対して私から、連携して燃料の安定供給について万全を期すため、被災地のニーズに優先して対応できる体制を整備するよう要請したところです。
先ほど申し上げましたが、SSにおきましては、能登北部の6市町にある63件のうち、23件の再開は確認されています。燃料が特に不足している輪島市、珠洲市についても道路状況を見極めつつ、今朝から大型ローリーによるガソリン等の燃料を輸送しておりますので、少しずつ状況は改善していくと見ています。
能登北部の6市町では現在在庫が少ないということから、緊急車両に給油を限定しているところがあります。したがって、一部SSで行列が発生していると承知しています。
大型ローリーによる輸送が軌道に乗れば、供給による在庫の増加によって、他のSSでも一般車への給油が再開され、行列等も数日後には解消されるのではないかと見込んでいます。引き続き、経済産業省として総力を挙げていきたいと思います。

電源車による代替供給

Q:先ほど冒頭発言があったところで、電源車の供給、代替供給なんですけれども、今、12時時点で11が敷設、さらに15か所を検討ということだったんですが、こちら、全体としては、何か所でこれが必要とされているのか。そのうち、今回で足して26ですか、というような状況になっているのか、まず1点目、こちらお伺いさせてください。

A:まず、どの場所にというのは、原則、市町村と調整しながら優先順位をつけてやっていくことになると思います。電源車については、まだ投入する余裕がありますので、引き続き、優先順位をつけた上で対応していきたいと考えています。

仮設トイレの配備

Q:仮設トイレの方についても、400以上の想定、配備という、こちらめどとしてはいつぐらいにというのがありましたら、教えてください。

A:さっき申し上げたように、最初に82基、次に91基到着し、本日恐らく100基以上発送できると思っています。いつまでにというのは今、私の手元にありませんが、かなり順調に進むんじゃないかなと思っています。

電力の復旧見通し

Q:電力の関係で、送配電だとか損傷が激しくて、道路インフラも激しいということなんですが、復旧のめどが、大体でいいので、もし分かれば教えていただきたいんですけれども。

A:私も話を聞くにつれ、山奥で木が倒れているとか、困難箇所が相当あると聞いておりますので、他の電力からの応援も頂いておりますが、いつまでというのは、ちょっと申し上げられるような状況ではないということだと思います。
ただ、本当に全力を挙げて電力会社の人たちもやってくれているということだけは申し上げておきたいと思います。

以上

最終更新日:2024年1月6日

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