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土屋復興大臣記者会見録[令和5年10月19日]

令和5年10月19日(木) 16:54~17:01 於)いわき市役所3階 第3会議室

1.発言要旨
 

 本日は川俣町、大熊町、いわき市を訪問いたしました。

 川俣町ではスマイルファームを視察し、アンスリウムの栽培状況のほか、観光農園・体験農園として運営している農地も見せていただきました。地元で取れたミニトマトは糖度が9度だったのですが、大変おいしく頂きました。

 被災地の復興において、なりわいの創出は重要な課題であり、農業分野も含めて引き続き取り組んでまいります。

 また、大熊町では中間貯蔵施設を視察いたしました。施設整備や除去土壌等の搬入といった取組が、引き続き安全かつ着実に進捗していることを確認させていただきました。

 大変広い地域を、大熊町、そして双葉町の皆様が中間貯蔵施設として自分の先祖代々の土地を提供してくれたことに、非常に感謝の気持ちと胸の詰まる思いも感じたところでございます。

 いわき市では市長に就任の御挨拶をし、意見交換を行いました。いわき市の市長とは、インフラ整備はもう大体終わりつつあるというところでございますが、原子力災害の影響がまだあるということで、引き続き一緒に頑張っていこうということでございます。

 それからALPS処理水については、IAEAとの連携もあり、あと魚価にそれほど影響がなかったということをお伺いいたしました。それから、常磐ものへのふるさと納税が大変全国から集まったということで、応援が大きかったという大変うれしいニュースだと思います。

 それから、F-REIとの連携を強化していきたいということ、そして台風13号からの復旧の取組についてもお話しさせていただきました。

 本日、いろいろ視察をさせていただきましたが、復興の現場を見ることが非常に大事だということを重ねて感じたところでございまして、これからも現場主義に徹底して、一日も早い被災地の復興・再生に向けて全力で取り組んでいきたいと思っております。

 以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)今、大臣から感想を頂いたのですが、改めて本日各地で受けた要望ですとか、視察内容から今後の方針や方向性ですとか、政策のほうで何かヒントになった、若しくはこういったふうに進んでいかなければというような思いがありましたらお願いします。

(答)やはり一番重いなと思ったのは、住民の帰還や移住をどのように進めていったらいいのかということをつくづく感じたわけでございまして。インフラ整備ができても、これから戻ってくる地域の生活に関わる整備とか、それから人と人との交流というもの、コミュニティーを創出していかないとなかなか進まないのかなという思いでございます。

 それからなんといっても経済が大事でございますので、産業・なりわいの再生、それからまちのにぎわいをどう創出していったらいいのかということを感じながら、一つ一つ頑張っていくしかないなという思いでございます。これには、自治体の皆様とともに、一緒に一つ一つ解決していきたいなと思います。

(問)あと1点だけ。今日、中間貯蔵施設を見られましたが、中間貯蔵施設に関しては先日、環境省のほうから最終処分場を加速していきたいというようなことがありました。復興庁としてはどういったふうに関わっていければということですか。

(答)環境省といろいろコミュニケーションをしっかりと取りながら、しっかりと中間貯蔵施設の運用と、それから貯蔵施設への搬入を進めていきたいと思っております。

(問)中間貯蔵に関連してなのですが、今日初めて御覧になったということで、かつ2045年までに県外への搬出が予定されていると。まだまだ各地で受入れに関して反対の声があったりすると思うのですが、国として、復興庁としてどういうふうに理解醸成を進めていくべきかと、そのあたりの考えがありましたら。

(答)やはり丁寧に、理解していただくようにしていくことが大事だと思っております。ですから、引き続き環境省と力を合わせて理解醸成のために頑張っていきたいなと思っております。それがひいては復興への道になるのだろうと思いますので、そこを丁寧にお願いしていきたいなと思っております。

(問)先ほど住民の帰還の部分に触れられたと思うのですが、帰還の意向が進まない部分もありまして、逆にこのようないわき市のように避難先に定住するような住民の方もいらっしゃいます。復興庁として、大臣として、その辺の受け止めと今後の方針を改めて教えていただきたいと思います。

(答)避難先に定住してしまった人にとっても、ふるさとは変わらないというのが私の考えでございます。そういう意味では、帰ってこなくても、やはり全く帰らないわけではなくて、ふるさとが復興することによって時々お戻りになると思うのです。ただし、それだけでは新しいまちのにぎわいというのはつくれませんから、私が期待しているのは、新しい移住者にももっと入ってもらえるような地域づくりをしていって、それによって移住者と帰還者とがともに手を携えながら、いいまちづくりができるような環境づくりをしていきたいなと思います。

(以  上)

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