外務省・新着情報

令和5年5月1日
日・トリニダード・トバゴ外相会談の様子
握手する両外相
ワーキングランチの様子

 現地時間5月1日午前10時15分(日本時間同日午後11時15分)から約150分間、トリニダード・トバゴ共和国を訪問中の林芳正外務大臣は、エイマリー・ブラウン・トリニダード・トバゴ共和国外務・カリコム担当大臣(Senator the Hon. Dr. Amery BROWNE, Minister of Foreign and CARICOM Affairs of the Republic of Trinidad and Tobago)との間で外相会談及びワーキングランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。なお、外相会談に先立ち、両大臣は両国の国旗掲揚式を執り行いました。

  1. 冒頭、林大臣から、日本の外務大臣として初めてトリニダード・トバゴを訪問でき嬉しく思う旨述べるとともに、来年、外交関係樹立60周年を迎える日本とトリニダード・トバゴは、価値や原則を共有する重要なパートナーであり、国際場裡での協力関係を深めていきたい旨述べました。これに対し、ブラウン大臣から、林大臣の訪問を歓迎しつつ、今回の訪問は二国間関係を一段高みに引き上げるものであり、両国の良好な関係を一層強化させたい旨述べました。また、両大臣は、来年の「日・カリブ交流年」に向けたタスクフォースでの協議等を通じて、文化、人的交流も含め二国間関係を更に促進していくことで一致しました。
  2. 林大臣から、トリニダード・トバゴを含むカリブ諸国に対しては、小島嶼国特有の脆弱性克服に向けた協力の一環として、各国の事情に応じたきめ細やかな支援を実施しており、トリニダード・トバゴに対しては、環境・気候変動対策の一環として、同国の主要産業である観光業や水産業に悪影響を与えているサルガッサム海藻除去支援等を実施中である旨説明し、今後も環境、気候変動、防災等の分野において必要な支援を行っていく旨述べました。ブラウン大臣からは、新型コロナ対策への支援も含め、トリニダード・トバゴの課題に即したこれまでの日本の支援に対し謝意が表明されました。
  3. 林大臣から、エネルギー分野を中心としたトリニダード・トバゴにおける日系企業の活動について説明し、引き続きの協力を要請するとともに、食料安全保障に関し、日本はG7においてもサプライチェーンの強靱化の観点で取り組んでおり、肥料原料を輸出するトリニダード・トバゴの果たす役割を評価する旨述べました。これに対し、ブラウン大臣からは、日系企業による投資を歓迎するとともに、二国間の経済協力関係が強化されることを期待する、食料安全保障の分野等国際社会のため貢献していきたい旨述べました。
  4. さらに、林大臣から、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けた日本の取組を紹介し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため連携していくことを呼びかけ、ブラウン外相から理解を得ました。
  5. 両大臣は、ウクライナ情勢、核・ミサイル問題を含む北朝鮮への対応等の東アジア情勢、気候変動問題、経済的威圧を含む経済安全保障、安保理改革を含む国連の機能強化等の国際社会における諸課題への対応についても意見交換を行い、今後とも連携していくことを確認しました。
  • 日・トリニダード・トバゴ外交関係樹立 60周年に向けた林外務大臣のトリニダード・トバゴ訪問に係る共同プレスリリース (和文 (PDF)別ウィンドウで開く英文 (PDF)別ウィンドウで開く

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