外務省・新着情報

令和4年10月19日
オコンジョ=イウェアラ世界貿易機関(WTO)事務局長と握手する林外務大臣

 10月19日、午後7時40分から約80分間、林芳正外務大臣は、我が国を訪問中のゴズィ・オコンジョ=イウェアラ世界貿易機関(WTO)事務局長(Dr. Ngozi OKONJO-IWEALA, Director-General of the World Trade Organization)とワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、訪日を歓迎すると共に、オコンジョ=イウェアラ事務局長の出身国であるナイジェリア連邦共和国での洪水被害についてお見舞いの言葉を述べたのに対し、オコンジョ=イウェアラ事務局長は感謝の意を述べました。
  2. 林大臣から、本年6月の第12回WTO閣僚会議(MC12)において、漁業補助金協定交渉の妥結や、パンデミックや食料不安に対する対応を示したことを歓迎しつつ、貿易を取り巻く国際環境が大きく変化する中、ルールに基づく自由で公正な多角的貿易体制の維持・強化に取り組んでいく必要性はこれまで以上に高まっている旨述べました。その上で、林大臣から、紛争解決制度を含むWTO改革や、電子商取引交渉を含む各ルール交渉の推進等において、引き続き主体的に議論に貢献していく旨述べました。また、林大臣は、来年はG7議長国として貿易大臣会合での議論を進める上でも、WTOとさらに緊密に連携していきたいと述べました。
  3. これに対しオコンジョ=イウェアラ事務局長から、次回WTO閣僚会合(MC13)に向けて、MC12での合意事項に基づきWTO改革をはじめとする議論を着実に進めていく必要があり、また、特に漁業補助金協定の早期発効が重要である旨を述べ、その上で、WTOでの議論が加速するようG7議長国の日本に期待している旨述べました。また、オコンジョ=イウェアラ事務局長は、パンデミックやロシアによるウクライナ侵略で顕在化したサプライチェーンの強靱化に関して、途上国を含むより多くの国がグローバルな貿易に参画できるようにすることが重要であると強調しました。
  4. 双方は、WTOが時代に即した機能を十分に発揮し、自由で開かれた経済秩序の構築や国際社会の現状に即したルールの形成に向けて協力していくことで一致しました。

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