外務省・新着情報

台湾関係(ブリンケン米国務長官の発言)

【毎日新聞 青木記者】ブリンケン米国務長官が、17日のイベントの中で、発言した内容について伺います。そのイベントの中で、ブリンケン氏は台湾情勢について、北京の台湾に対する政策、ここ数年で変化したというふうに考えていると、かつ、中国は台湾統一について、前持っていたそのタイムラインより、もっと早い段階で、台湾統一を考えているのではないかというふうに発言されています。日本政府としても、同じようなこれ認識を持っているのか否かというのを、伺いたいと思います。

【小野外務報道官】御指摘のブリンケン国務長官のご発言については、承知をしております。
 両岸関係につきましては、経済分野を中心に深い結びつきを有している一方で、その軍事バランスは、全体として中国側に有利に変化しており、その差が年々拡大する傾向が見られることもまた事実です。
 台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要です。台湾を巡る問題が、対話により平和的に解決をされることを期待するというのが、従来から一貫した日本の立場です。この点、これまでも、日米並びにG7等で台湾海峡の平和と安定の重要性について、一致をしてきているところです。

岸田総理の豪州訪問

【朝日新聞 相原記者】今日、岸田首相のオーストラリア訪問が正式に発表されました。オーストラリアとの間では、今、安保協力もかなり深めているんですが、今回の訪問を通じて、日本政府として、オーストラリアとの安保協力の重要性について、どう捉えているのかということと、具体的に、どのように安保協力を深めていきたいかという、そういった展望があれば教えてください。

【小野外務報道官】岸田総理は、諸般の事情が許せば、10月21日から23日まで、オーストラリア西部のパースを訪問し、アルバニージー首相との間で首脳会談を行う予定となっています。
 今般の岸田総理のオーストラリア訪問を通じて、両国間の安保・防衛及び経済面での協力関係の更なる深化や、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた連携の一層の強化を目指します。
 太平洋島嶼国地域は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、要となる地域ですので、太平洋島嶼国地域のニーズも踏まえながら、日本の強みを活かして協力を進めていく方針ですが、その上でも、豪州をはじめとした関係国との連携を強化していく方針です。
 ご指摘の点ですが、私(小野外務報道官)の方から、この段階で、首脳間の具体的なやり取りについて、予断をもって申し上げることは差し控えたいと思いますけれども、いずれにしても、首脳会談では、厳しさと不確実性を増すインド太平洋地域の戦略環境を踏まえて、二国間関係の強化、地域における同志国連携の在り方、その他、地域や国際情勢について、幅広く議論することが想定されており、そのような予定となっています。

ホフマンスキ国際刑事裁判所(ICC)所長の訪日

【時事通信 近藤記者】国際刑事裁判所(ICC)についてお伺いいたします。国際刑事裁判所が、日本に「地域事務所」を設置するとの構想について、日本政府と近く交渉入りするとの一部報道がありますが、事実関係についてお伺いします。それと、「法の支配」、「人権外交」などの観点から、日本に事務所を置く意義について語っていただければと思います。

【小野外務報道官】我が国は、国際刑事裁判所の最大の分担金の拠出国として、日本人裁判官の輩出など、これまでICCと様々な協力を進めてきています。
 本日10月19日から22日まで、ホフマンスキICC所長が、国連アジア極東犯罪防止研究所(UNAFEI)の創立60周年記念行事出席のために訪日中です。本邦滞在中に、ホフマンスキICC所長は、日本側の関係者との間で、日本とICCとの間の連携強化に向けた意見交換を行う予定となっています。
 ICCは、アジアにおける広報等の強化に高い関心を有しておりまして、我が国における拠点の設置の可能性も含めて検討していると承知しています。
 他方で、本件につきましては、現時点では何ら決まっておりませんので、予断をもってお答えをすることは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、今後ICC側の考えを聞きながら、日本として、どのような協力が可能か検討をしていく方針です。
 日本としては、こうしたホフマンスキICC所長の訪日や、ICC側との意見交換の機会も活かしながら、国際社会における「法の支配」の強化に向けて、ICCも含め様々な形での国際連携を強化していく考えです。

【時事通信 近藤記者】ホフマンスキ所長の来日に当たって、今、日本政府関係者との面会というお話があったと思うんですけれども、総理や林外務大臣がお会いになられる予定はありますか。

【小野外務報道官】ホフマンスキ所長の滞日中の日程につきましては調整中ですので、現時点でお答えは差し控えたいと思います。

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