外務省・新着情報

令和4年10月18日

 10月17日(現地時間同日)、国際移住機関(IOM)本部があるスイス連邦のジュネーブにおいて、我が方、本清耕造在ジュネーブ国際機関日本政府代表部大使兼臨時代理大使と、先方アントニオ・ヴィトリーノ国際移住機関(IOM)事務局長(Mr. António VITORINO, Director General of the International Organization for Migration)との間で、供与額11.70億円の対スリランカ及びモルディブに対する無償資金協力「南西アジアにおける感染症に対応するための国境管理能力向上計画(IOM連携)」に関する交換公文の署名が行われました。

  1. 南西アジアでは、新型コロナウイルス感染症の流行の状況を踏まえ、徐々に人的往来が再開しつつあるものの、従来からの脆弱な保健医療体制に加え、水際対策を含む国境管理体制が不十分であり、感染再拡大の場合には、公衆衛生面での危機のみならず、これまでのコロナ禍で疲弊した経済社会に更なる打撃を与えることが懸念されています。
  2. この計画は、南西アジア2か国(スリランカ民主社会主義共和国及びモルディブ共和国)の出入国管理当局等に対し、IOMとの連携の下、人的往来再開を見据え、感染症対策を講じた国境管理を行うために必要な施設整備及び機材供与等を行い、人材を育成するものです。この協力により、国境管理能力の強化が図られ、もって両国のユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進と経済社会の活性化に寄与することが期待されます。
  3. この計画は、本年5月にドイツで開催されたG7外相会合で林芳正外務大臣が表明した「新型コロナウイルスの流行が急性期を過ぎた後を見据え、途上国の経済社会の活性化と人的往来の再開に対応するための3つの柱(ワクチン接種データ管理、国境管理体制、感染性廃棄物処理)の支援」の一環を成すものです。
(参考)各国基礎データ

  • (1)スリランカ民主社会主義共和国基礎データ
     スリランカ民主社会主義共和国は、面積6.6万平方キロメートル(北海道の約0.8 倍の大きさ)、人口約2,216万人(2021年、世界銀行)、1人当たり国民総所得(GNI)は、3,820ドル(2021年、世界銀行)。
  • (2)モルディブ共和国
     モルディブ共和国は、面積約298平方キロメートル(東京23区の約半分)。人口約54.4万人(2021年、世界銀行)。1人当たり国民総所得(GNI)は8,400米ドル(2021年、世界銀行)。

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