外務省・新着情報

令和5年度概算要求

【毎日新聞 青木記者】来年度予算の概算要求の中で、外務省の概算要求として情報戦の構えという項目が入ってきて、それで、偽情報をAIで収集・分析したりとか、SNS空間におけるモニタリングをされるということですが、こういうような事業を前面に打ち出すことになったその問題意識と、具体的にこういうことをやっていきたいというのが、今の時点であれば、ご紹介をお願いできればと思います。

 【小野外務報道官】政府としては、我が国の政策や立場について、国際社会において、客観的な事実に基づく正しい認識が形成をされるよう、SNSを通じたオンラインでの情報発信を含めて、様々な手法を活用して、戦略的な対外発信に取り組んできています。
 御指摘の件につきましては、国際世論におけるSNSの重要性が高まっていることも踏まえ、SNS空間における取組を一層強化するために、新規に予算要求を行うこととしたものです。
 我が国の重要政策に関する、SNS空間での動向のモニタリング及び情報分析を行い、それに基づいて、適切かつ効果的な情報の発信を実施するための事業を行うことを想定しているものです。
 まだ、概算要求を行った段階ですし、また、事柄の性質にも鑑みまして、これ以上の詳細について明らかにすることは差し控えたいと思います。

外国軍艦のソロモン諸島への入港一時停止

 【朝日新聞 相原記者】米国ホワイトハウスは、一昨日ですが、ソロモン諸島が、今月、米国の沿岸警備隊の巡視船の寄港を認めなかったということを発表しました。ソロモン諸島と中国は安全保障協定を結んでいるように、こういった事情が影響したという可能性も報じられています。日本政府もこの地域はかなり重要視しています、関与を強めていますけれども、今回のこの帰港を認めなかったソロモン諸島の対応とか、この地域の情勢について、どのような見解をお持ちなのか教えてください。

 【小野外務報道官】8月30日、ソロモン諸島のソガバレ首相から、外国軍艦のソロモン諸島への入構許可手続きを見直すために、その間、全ての外国軍艦の入港を一時停止をするが、制度が整えば、停止は解除する旨の発言があったと承知をしています。
 我が国とソロモン諸島との間では、本年の8月6日から8日に、護衛艦の「きりさめ」が寄港しており、その後、親善訓練を行うなどの機会があったところです。
 こうした状況も踏まえ、我が国としては、ソガバレ首相の発言に留意し、ソロモン諸島政府の検討状況について情報収集を行いながら、同志国とも連携をして、適切に対応してまいります。

ゴルバチョフ元ソ連邦大統領の逝去

 【NHK 森田記者】本日、旧ソビエトの指導者のゴルバチョフ氏が死亡したというニュースが入ってきましたけれども、現時点で受け止めですとか、今後の政府対応、何か弔意を示す上で検討されているようなことがあれば教えていただけますでしょうか。

 【小野外務報道官】ゴルバチョフ元大統領のご逝去の報に接しまして、御冥福をまずお祈り申し上げたいと思います。
 ゴルバチョフ氏は、ソビエト連邦の最高指導者として、第二世界大戦後の欧州の分断と東西対立の克服に重要な役割を果たし、米ソ間では歴史上初めて、核兵器の削減に合意をし、冷戦を終結に導いたというふうに認識をしています。
 日本との関係におきましても、1991年に国家元首として、初めて訪日した際に、長崎を訪問したほか、大統領を退任後の1992年には広島を訪れており、核廃絶に賛同する世界のリーダーとして、大きな功績を残されていると承知をしています。
 大きな戦略的ビジョンと果断な実行力を有していたゴルバチョフ氏が果たした役割は大きく、ゴルバチョフ氏の御功績を偲び、謹んで哀悼の意を表したいと思います。
 なお、記帳等も含めまして、関連情報につきましては、現時点で何ら接しておりません。

ロシア情勢(サハリン2プロジェクト)

 【読売新聞 金子記者】ロシアのサハリン2に関して伺います。今日のロシア政府が、三井物産に、新運営会社の株式譲渡を承認したことなんですけれども、これについての政府の受け止めをお願いします。

 【小野外務報道官】今般、三井物産が、ロシア政府へサハリン2の新会社への参画同意の申請を行い、これに対し、ロシア政府がこの参画を認める旨の決定を行ったことを承知しています。
 この決定は、我が国のエネルギー安定供給の観点から非常に意義があることと、政府としても認識をしています。
 今後、株主間で様々な議論が行われると認識をしていますが、引き続き、政府といたしましては、状況を注視し、官民一体となってLNGの安定供給に万全を期してまいります。

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