令和3年7月23日

茂木敏充外務大臣とテドロス世界保健機関(WHO)事務局長 肘タッチ

テドロス世界保健機関(WHO)事務局長と茂木敏充外務大臣

茂木敏充外務大臣とテドロス世界保健機関(WHO)事務局長 会談

 7月23日、午前11時00分から約45分間、茂木敏充外務大臣は、テドロス・アダノム世界保健機関(WHO)事務局長(H.E.Dr.Tedros Adhanom, Director-General, World Health Organization)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 茂木大臣から、新型コロナの感染拡大以降、テドロス事務局長がユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を念頭にWHOの先頭に立って指揮を執っていることに敬意を表すとともに、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を安全・安心に開催するための感染対策について、WHOから知見を得てきたことへの謝意を表明しました。これに対し、テドロス事務局長は、日本が世界に勇気を与える東京大会を開催することに敬意と感謝を述べるとともに、日本が主導してきたUHCの重要性が世界的にますます明らかになり、WHOとしても強く支援し、連携を深めたいと述べました。
  2. また、茂木大臣から、COVAXファシリティ等を通じたワクチン供与に関する日本の取組を説明したのに対し、テドロス事務局長は、COVAXワクチン・サミットの共催やワクチンの現物供与を含む日本によるワクチンの公平なアクセスに関する主導的な取組への謝意を述べました。
  3. 更に、茂木大臣から、11月末のWHO特別総会やポスト・コロナにおけるグローバルヘルス全体のガバナンスの強化も見据え、WHOと引き続き連携していきたい、国際保健課題への対応にあたっては地理的空白を生じさせるべきではない旨述べるとともに、新型コロナの起源調査については、今後の更なる徹底した調査が、ウイルス起源の解明につながることが重要であり、フェーズ2の調査を重視している旨述べました。テドロス事務局長から、新型コロナはパンデミックのリスクがある最後の感染症ではなく、新型コロナの犠牲になった人々や家族のためにも起源を理解する必要がある旨述べ、UHCの達成を念頭に将来の健康危機への備えと対応の強化のため引き続き協力していきたい旨述べました。
  4. 最後に、茂木大臣から、新型コロナによる栄養不良の深刻化も踏まえ、日本は12月に東京栄養サミットを開催予定であることを伝え、出席を要請したのに対し、テドロス事務局長から、ぜひ参加したい旨発言がありました。