令和2年12月15日

 12月15日、午後7時30分(日本時間)から約4時間、ベトナムの主催により、第8回ASEAN海洋フォーラム拡大会合(EAMF)が開催され、我が国から、山田重夫外務省総合外交政策局長がオンラインで参加しました。

  1.  今回の会合では、南シナ海問題を含む地域の海洋問題や各国の海洋政策について、参加国や有識者の間で活発な議論が行われ、多くの国から国連海洋法条約の重要性が強調されました。我が国からは、南シナ海の現状について深刻な懸念を表明するとともに、法の支配に基づく海洋秩序の重要性や自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた日本の取組等について述べ、また、EAMFをトラック1.5の枠組みとして更に発展させていくことの重要性を指摘しました。
  2.  また、我が国の有識者として、海洋法の専門家である西本健太郎東北大学大学院法学研究科教授が参加し、国連海洋法条約に基づく海洋における法の支配の重要性についてプレゼンテーションを行いました。参加者からは、西本教授のプレゼンテーションに対する賛意が示されました。
  3.  次回の会合は、来年、ブルネイにおいて開催される予定です。

 [参考]ASEAN海洋フォーラム拡大会合(EAMF)
 2011年11月の東アジア首脳会議(EAS)において、我が国から、海洋における協力の在り方を議論する場をEAS参加国間で設けることを提案。これを受け、ASEAN内での検討を経て、ASEAN諸国のみで開催されるASEAN海洋フォーラム(AMF)の機会を利用し、2012年10月に第1回会合が開催された。以降、EAS参加国及び有識者が参加するトラック1.5の枠組みとして、AMF議長国が議長を務める形で開催されてきている。