令和2年9月4日

 9月4日、我が国政府は、レバノン・ベイルートにおける大規模爆発によって被害を受けたレバノン市民や同国内にいる難民に対する支援として、8月7日の緊急援助物資の供与の決定に続き、500万米ドル(5億5,000万円)の緊急無償資金協力を実施することを決定しました。

1 今回の協力では、国連世界食糧計画(WFP)、国際連合児童基金(UNICEF)、赤十字国際委員会(ICRC)及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通じ、レバノン国民や同国内にいる難民等に対し、食料安全保障、シェルター及び保健等の分野での人道支援を実施します。

2 この協力により、以下のような貢献が期待されます。

  • 食料輸入の要であるベイルート港における食料輸入用の機材や設備及び倉庫を整備することにより、レバノン国民の食料安全保障を確保。
  • 被害を受けた医療物資倉庫1棟及び病院3棟の修復を通じて、妊産婦や乳幼児、子ども、若者等約30万人への保健サービス、予防接種、メンタルヘルスケアを継続。
  • 13の病院や2の緊急医療サービス施設等に対し、医療物資等の提供及び建物修復を支援。
  • 約850世帯へ緊急用防雨・防風キット、また約160世帯に対しシェルター修復支援を提供。
  • 障害者や高齢者等特別な支援を必要とする約430人への保護の提供。

3 我が国は、レバノン政府が行財政・司法改革を透明性のある形で迅速に実行して持続可能な成長を実現することを期待するとともに、レバノンが現在の危機的状況から抜け出すことができるように国際社会と引き続き連携していきます。

[参考]国際機関別支援額内訳

国連世界食糧計画(WFP)を通じた支援 150万米ドル
国際連合児童基金(UNICEF)を通した支援 130万米ドル
赤十字国際委員会(ICRC)を通じた支援 120万米ドル
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通した支援 100万米ドル