令和元年9月17日(火)

 今朝の閣議において,法務省案件はありませんでした。
 閣議後,台風第15号に関する閣僚懇談会が開催され,総理から,各省庁において,現場主義を徹底し,被災自治体と緊密に連携しながら,復旧作業,被災者に寄り添った支援に尽力するよう御指示がありました。
 既に,私は着任早々,法務省の関係官署におきまして,できる限り地域に対する支援を心掛け,積極的に行ってほしいという指示をしていました。先立っての会見でもそれについては御紹介をしたところですが,現在,いくつかの事例が出ていますので御紹介します。
 まず,前回申し上げました八街少年院において,地元の自治体と連携して給水や充電などの支援を行っています。これは八街市民だけではなく,その周辺の方に対しても支援を行っていると報告を受けています。
 それから,千葉刑務所と市原刑務所においても,給水や充電等の支援が可能である旨,地元自治体に連絡をして,申し入れを行っていたところ,千葉刑務所においては,明日以降,被災者の方々を職員用の待機所に受け入れるということで,自治体と調整をしています。
 これからも,法務省として,地元自治体や関係諸機関と連携をして,被災者の皆様が一日も早く通常の,そして日常の生活に戻ることができるよう,被害の回復や生活再建のお役に立つべく,しっかりと意識を持って,引き続き努力をしてまいります。

米国の法務,司法長官との会議の常設化に関する質疑について

【記者】
 大臣は,先日の閣議後記者会見において,米国の法務,司法長官との会議の常設化に取り組みたい,などと述べられましたが,どのようなトピックでのディスカッションを現段階では想定されていますか。もう少し具体的に,日米の司法ハイレベルの会議体を作る狙いなども含めてお聞かせください。

【大臣】
 前回,申し上げましたとおり,G7の司法閣僚会議が,ここ10年開催をされない状態が続いています。私は,やはり日本を含む自由主義陣営として,法の支配や基本的人権の尊重などの普遍的な価値,それを法務・司法という分野を通じてお互いに共有をしていく,そして,今日的な課題・話題について率直に話し合い,できれば同じ方向性を創っていきたい,ということは大変重要な責務だろうということを最初に申し上げました。ですから,これからいろいろな機会,もちろん国会がまもなく召集されるということですので,国会日程なども考えながら,G7の色々な国々のカウンターパートの閣僚の皆様方と一緒に,率直にこの点について意見交換をしていきたいと考えています。その文脈の中で,日本にとって最大の同盟国であります米国の司法長官に,国会事情を考えながら,できるだけ早くお会いをして,G7の司法関係閣僚会議の復活を含め,日米間でも様々な案件があると考えていますので,そういうことにつきまして,閣僚級の,できれば定期的に話合いをするという,そういった会議体を是非作っていきたいと私は考えています。現在,事務方におきまして,その実現に向けて,日米当局間で様々な調整を行っていくという段階ですので,今のお尋ねの具体的なトピックということについてお話しするのは,まだ早かろうと思いますが,例えば,法制度整備支援,これも就任の会見で申し上げましたが,いろいろな国々に対して,日本国として,また,法務省として積極的な支援活動を行っています。その点についても,日本単独で行っている部分もありますし,米国等といろいろと話合いをしながら,より効果的な有機的な活動というものができるのではないか,あるいは,サイバーセキュリティにまつわる様々な犯罪につきましても,日進月歩の状態が続いていますし,しっかりとこの点についても,日米両国で話合いをしていくことが大変意義深いことだろうと,これはあくまで今の段階で私が個人として考えていることであります。これからまたいろいろと先方とも詰めていかなくてはいけないと思っています。

【記者】
 まさに今の関連で,お尋ねしますが,現在の思いとしてですが,まずは,やはり日米というところの働きかけを,さらに可能であれば,国会も始まりますが,可能な限り早く,二国間の対話ができればという思いということでしょうか。例えば年内などに実現したいという思いでしょうか。

【大臣】
 実際は,米国の司法長官に会ってから,その感触を踏まえて,G7ということについてはいろいろ考えていかなければいけないと考えています。御承知のとおり,現在のトランプ政権は外交についても,いろいろと独自の考えを強く打ち出していますので,まずは,米国の考え方を聞いて,そしてその上で日本としていろいろと他の国々に対して橋渡しする,あるいは発信する,そういったことができればと考えています。ですから,順番は,いろいろな国会の状況や先方のご都合もありますので,それについてはこれから調整をしていきたいと思います。

(以上)