議案審議経過情報

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項目 内容
議案提出者 内閣
衆議院審議時会派態度 多数
衆議院審議時賛成会派 自由民主党・無所属の会; 立憲民主党・無所属; 日本維新の会・教育無償化を実現する会; 公明党; 日本共産党; 国民民主党・無所属クラブ; 有志の会
衆議院審議時反対会派 れいわ新選組
議案受理年月日 2024-03-15
公布年月日

要項または提出時法律案

第二一三回
閣第六〇号
   資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案
目次
 第一章 総則(第一条・第二条)
 第二章 基本方針等(第三条-第七条)
 第三章 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化
  第一節 廃棄物処分業者による資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化の促進(第八条-第十条)
  第二節 高度再資源化事業計画の認定等(第十一条-第十五条)
  第三節 高度分離・回収事業計画の認定等(第十六条-第十九条)
  第四節 再資源化工程高度化計画の認定等(第二十条・第二十一条)
  第五節 登録調査機関(第二十二条-第三十七条)
 第四章 再資源化の実施の状況の報告等(第三十八条-第四十条)
 第五章 雑則(第四十一条-第四十六条)
 第六章 罰則(第四十七条-第五十三条)
 附則
   第一章 総則
 (目的)
第一条 この法律は、効率的な再資源化の実施、再資源化の生産性の向上等による温室効果ガスの排出の量の削減の効果が高い資源循環の促進を図るため、再資源化のための廃棄物の収集、運搬及び処分の事業並びに再資源化の実施に用いられる技術及び設備の高度化を促進するための措置等を講ずることにより、環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
 (定義)
第二条 この法律において「再資源化」とは、廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「廃棄物処理法」という。)第二条第一項に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)の全部又は一部を部品又は原材料その他製品の一部として利用することができる状態にすることをいう。
2 この法律において「再資源化事業等の高度化」とは、次の各号のいずれかに該当する措置を講ずることにより、再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)第二条第四項に規定する温室効果ガスの排出をいう。第四号において同じ。)の量の削減の効果が増大することをいう。
 一 物の製造、加工又は販売の事業を行う者の需要に応じた再資源化事業(再資源化のための廃棄物の収集、運搬及び処分(再生を含む。第十一条第四項第五号ロ及びハ、第十六条第三項第六号ロ及びハ、第二十条第三項第六号ロ並びに第二十三条第一号及び第二号を除き、以下同じ。)の事業をいう。以下同じ。)の実施その他の再資源化事業の効率的な実施のための措置
 二 廃棄物から有用なものを分離するための技術の向上その他の再資源化の生産性の向上のための措置
 三 再資源化の実施の工程を効率化するための設備の導入その他の当該工程から排出される温室効果ガス(地球温暖化対策の推進に関する法律第二条第三項に規定する温室効果ガスをいう。以下同じ。)の量の削減のための措置
 四 前三号に掲げるもののほか、再資源化の実施に伴う温室効果ガスの排出の量の削減に資する措置
   第二章 基本方針等
 (基本方針)
第三条 環境大臣は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 一 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する基本的方向
 二 再資源化事業等の高度化のための次に掲げる措置の実施に関する基本的事項
  イ 再資源化事業の効率的な実施のための措置
  ロ 再資源化の生産性の向上のための措置
  ハ 再資源化の実施の工程から排出される温室効果ガスの量の削減のための措置
 三 処分を行う廃棄物の数量に占める再資源化を実施すべき量の割合に関する目標
 四 前三号に掲げるもののほか、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する重要事項
3 基本方針は、地球温暖化対策の推進に関する法律第八条第一項に規定する地球温暖化対策計画及び循環型社会形成推進基本法(平成十二年法律第百十号)第十五条第一項に規定する循環型社会形成推進基本計画と整合性のとれたものでなければならない。
4 環境大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、関係行政機関の長に協議しなければならない。
5 環境大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
 (国の責務)
第四条 国は、地方公共団体、廃棄物処分業者(一般廃棄物処分業者(廃棄物処理法第七条第十二項に規定する一般廃棄物処分業者をいう。以下同じ。)及び産業廃棄物処分業者(廃棄物処理法第十四条第十二項に規定する産業廃棄物処分業者をいう。以下同じ。)並びに事業者であって自らその産業廃棄物(廃棄物処理法第二条第四項に規定する産業廃棄物をいう。以下同じ。)の処分を行うものをいい、埋立処分又は海洋投入処分(廃棄物処理法第十二条第五項に規定する海洋投入処分をいう。)を業として行う者を除く。以下同じ。)及び事業者に対し、次条から第七条までに規定するこれらの者の責務が十分に果たされるように必要な技術的援助を与えることに努めなければならない。
2 国は、地方公共団体、廃棄物処分業者、事業者、研究機関その他の関係者が相互に連携して物の製造、加工又は販売の事業を行う者の需要に応じた再生部品(廃棄物のうち有用なものであって、部品その他製品の一部として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう。以下同じ。)又は再生資源(廃棄物のうち有用なものであって、原材料として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう。以下同じ。)を廃棄物処分業者が供給する資源循環(以下「需要に応じた資源循環」という。)を促進するため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
 (地方公共団体の責務)
第五条 都道府県及び市町村は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化を促進するよう必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
 (廃棄物処分業者の責務)
第六条 廃棄物処分業者は、その再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施に必要な措置を講ずるよう努めるとともに、再資源化の実施の状況の開示に努めなければならない。
 (事業者の責務)
第七条 事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を分別して排出するとともに、その再資源化を実施するよう努めなければならない。
2 事業者は、物の製造、加工等の事業を行うに当たっては、再資源化の実施が困難とならないよう、その製品が廃棄物となった場合における有用なものの分離を容易にする等必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3 事業者は、その事業に係る製品に再生部品又は再生資源を利用するよう努めるとともに、需要に応じた資源循環を促進するよう努めなければならない。
   第三章 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化
    第一節 廃棄物処分業者による資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化の促進
 (廃棄物処分業者の判断の基準となるべき事項)
第八条 環境大臣は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化を促進するため、環境省令で、次に掲げる事項に関し、廃棄物処分業者の判断の基準となるべき事項を定めるものとする。
 一 物の製造、加工又は販売の事業を行う者の再生部品又は再生資源に対する需要の把握並びに当該需要に応じた質及び量の再生部品又は再生資源の供給に関する事項
 二 再資源化の生産性の向上のための技術の向上に関する事項
 三 再資源化の実施の工程から排出される温室効果ガスの量を削減するための当該実施に用いられる廃棄物処理施設(一般廃棄物処理施設(廃棄物処理法第八条第一項に規定する一般廃棄物処理施設をいう。第二十条第二項第五号において同じ。)又は産業廃棄物処理施設(廃棄物処理法第十五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設をいう。同号において同じ。)をいう。以下同じ。)における設備の改良又はその運用の改善に関する事項
 四 処分を行う廃棄物の数量に占める再資源化を実施する量の割合に関する目標の設定及び当該目標を達成するために計画的に取り組むべき措置に関する事項
 五 その他再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施の促進に関し必要な事項
2 前項に規定する判断の基準となるべき事項は、基本方針に即し、かつ、再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施の状況、再資源化事業等の高度化に関する技術水準その他の事情を勘案して定めるものとし、これらの事情の変動に応じて必要な改定をするものとする。
 (指導及び助言)
第九条 環境大臣は、再資源化事業等の高度化及び再資源化の実施を促進するため必要があると認めるときは、廃棄物処分業者に対し、前条第一項に規定する判断の基準となるべき事項を勘案して、再資源化事業等の高度化について必要な指導及び助言をすることができる。
 (勧告及び命令)
第十条 環境大臣は、産業廃棄物処分業者であって、その処分を行った産業廃棄物の数量が政令で定める要件に該当するもの(以下「特定産業廃棄物処分業者」という。)の再資源化の実施の状況が、第八条第一項に規定する判断の基準となるべき事項に照らして著しく不十分であると認めるときは、当該特定産業廃棄物処分業者に対し、その判断の根拠を示して、再資源化の実施に関し必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができる。
2 環境大臣は、前項に規定する勧告を受けた特定産業廃棄物処分業者が、正当な理由がなくてその勧告に従わなかった場合において、再資源化の実施の促進を著しく阻害すると認めるときは、中央環境審議会の意見を聴いて、当該特定産業廃棄物処分業者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
    第二節 高度再資源化事業計画の認定等
 (高度再資源化事業計画の認定)
第十一条 需要に応じた資源循環のために実施する再資源化のための廃棄物の収集、運搬及び処分の事業(以下「高度再資源化事業」という。)を行おうとする者は、環境省令で定めるところにより、高度再資源化事業の実施に関する計画(以下「高度再資源化事業計画」という。)を作成し、環境大臣の認定を申請することができる。
2 高度再資源化事業計画においては、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 二 申請者が法人である場合においては、その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。第二十四条第一項第二号ロ及びハ、第三十二条、第四十八条並びに第五十一条を除き、以下同じ。)の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
 三 申請者が個人である場合において、政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
 四 再資源化の実施方法、再資源化により得られる再生部品又は再生資源の供給を受ける者、再資源化事業の実施の効率化の程度を示す指標その他高度再資源化事業の内容
 五 高度再資源化事業を実施する区域
 六 廃棄物の収集、運搬又は処分の全部又は一部を他人に委託しようとする場合には、その者の氏名又は名称及びその者が行う収集、運搬又は処分の別
 七 廃棄物の収集又は運搬の用に供する施設
 八 廃棄物の処分の用に供する施設の所在地、構造及び設備
 九 廃棄物の処分の用に供する廃棄物処理施設を設置しようとする場合には、当該廃棄物処理施設に関する次に掲げる事項
  イ 廃棄物処理施設の設置の場所
  ロ 廃棄物処理施設の種類
  ハ 廃棄物処理施設の処理能力
  ニ 廃棄物処理施設の位置、構造等の設置に関する計画
  ホ 廃棄物処理施設の維持管理に関する計画
 十 その他環境省令で定める事項
3 高度再資源化事業計画に前項第九号に掲げる事項を記載する場合には、当該高度再資源化事業計画には、環境省令で定めるところにより、当該廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類を添付しなければならない。
4 環境大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その申請に係る高度再資源化事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
 一 高度再資源化事業の内容が基本方針に照らして適切なものであること。
 二 高度再資源化事業の内容が、再資源化により得られる再生部品又は再生資源がその供給を受ける者の需要に適合していると認められること、第二項第四号に規定する指標からみて当該再生部品又は再生資源の大部分が当該者に対して供給されると認められることその他の環境省令で定める基準に適合するものであること。
 三 申請者(第二項第六号に規定する者がある場合にあっては、当該者を含む。第五号において同じ。)の能力並びに同項第七号に掲げる施設及び同項第八号に規定する施設が、高度再資源化事業を適確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合すること。
 四 高度再資源化事業計画に第二項第九号に掲げる事項が記載されている場合には、次のイからハまでのいずれにも適合するものであること。
  イ 第二項第九号ニに掲げる計画が環境省令で定める技術上の基準に適合していること。
  ロ 第二項第九号ニ及びホに掲げる計画が当該廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなされたものであること。
  ハ 申請者の能力が、第二項第九号ニ及びホに掲げる計画に従って当該廃棄物処理施設の設置及び維持管理を適確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。
 五 申請者が次のいずれにも該当しないこと。
  イ 廃棄物処理法第十四条第五項第二号イ又はロのいずれかに該当する者
  ロ この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
  ハ 次条第三項の規定により認定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者(当該認定を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)
  ニ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人(法定代理人が法人である場合においては、その役員を含む。第十六条第三項第六号ニ及び第二十条第三項第六号ハにおいて同じ。)がイからハまでのいずれかに該当するもの
  ホ 法人であって、その役員又は政令で定める使用人のうちにイからハまでのいずれかに該当する者があるもの
  ヘ 個人であって、政令で定める使用人のうちにイからハまでのいずれかに該当する者があるもの
  ト 廃棄物処理法第十四条第五項第二号ヘに該当する者
5 環境大臣は、第一項の認定の申請があった場合であって、当該申請に係る高度再資源化事業計画に第二項第九号に掲げる事項が記載されているとき(政令で定める場合に限る。)は、遅滞なく、当該事項、申請年月日及び縦覧場所を告示するとともに、当該高度再資源化事業計画及び第三項に規定する書類を当該告示の日から一月間公衆の縦覧に供しなければならない。
6 環境大臣は、前項の規定による告示をしたときは、遅滞なく、その旨を当該廃棄物処理施設の設置に関し生活環境の保全上関係がある都道府県及び市町村の長に通知し、期間を指定して当該都道府県及び市町村の長の生活環境の保全上の見地からの意見を聴かなければならない。
7 第五項の規定による告示があったときは、当該廃棄物処理施設の設置に関し利害関係を有する者は、同項の縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までに、環境大臣に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができる。
8 環境大臣は、第一項の認定をしようとするときは、第二項第四号に規定する者が再資源化により得られる再生部品又は再生資源を利用して行う事業を所管する大臣に協議しなければならない。
9 環境大臣は、第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定に係る第二項第五号に掲げる区域を管轄する都道府県知事及び市町村長に通知しなければならない。
10 環境大臣は、第四項第二号の環境省令(再資源化により得られる再生部品又は再生資源がその供給を受ける者の需要に適合していると認められることに係る部分に限る。)を定め、又はこれを変更しようとするときは、経済産業大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。
 (高度再資源化事業計画の変更等)
第十二条 前条第一項の認定を受けた者(以下「認定高度再資源化事業者」という。)は、同条第二項第四号から第九号までに掲げる事項を変更しようとするときは、環境省令で定めるところにより、環境大臣の認定を受けなければならない。ただし、環境省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 認定高度再資源化事業者は、前項ただし書の環境省令で定める軽微な変更をしたとき、又は前条第二項第一号から第三号まで若しくは第十号に掲げる事項に変更があったときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を環境大臣に届け出なければならない。
3 環境大臣は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、前条第一項の認定に係る高度再資源化事業計画(第一項の規定による変更又は前項の規定による届出に係る変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定高度再資源化事業計画」という。)の変更を指示し、又は同条第一項の認定を取り消すことができる。
 一 認定高度再資源化事業者(認定高度再資源化事業計画に前条第二項第六号に規定する者が記載されている場合には、当該者を含む。次号及び次条を除き、以下同じ。)が、正当な理由なく認定高度再資源化事業計画に従って高度再資源化事業を実施していないとき。
 二 認定高度再資源化事業者が、認定高度再資源化事業計画に記載された前条第二項第六号に規定する者以外の者に対して、当該認定高度再資源化事業計画に係る再資源化に必要な行為を委託したとき。
 三 認定高度再資源化事業者の能力又は認定高度再資源化事業計画に記載された前条第二項第七号に掲げる施設若しくは同項第八号に規定する施設が、同条第四項第三号の環境省令で定める基準に適合しなくなったとき。
 四 認定高度再資源化事業計画に前条第二項第九号に掲げる事項が記載されている場合には、当該廃棄物処理施設の構造又はその維持管理が同条第四項第四号イの環境省令で定める技術上の基準又は当該認定高度再資源化事業計画に記載された同条第二項第九号ニ若しくはホに掲げる計画に適合していないと認めるとき。
 五 前号に規定する場合において、認定高度再資源化事業者の能力が前条第四項第四号ハの環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき。
 六 認定高度再資源化事業者が前条第四項第五号イからトまでのいずれかに該当するに至ったとき。
4 前条第三項の規定は同条第二項第九号に掲げる事項の変更をする場合について、同条第四項、第八項及び第九項の規定は第一項の認定について、同条第五項から第七項までの規定は当該事項の変更に係る第一項の認定の申請があった場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第三項中「当該廃棄物処理施設を設置すること」とあるのは「同号に掲げる事項の変更の内容」と、同条第五項中「当該事項」とあるのは「当該事項の変更の内容」と、同条第六項及び第七項中「当該廃棄物処理施設の設置」とあるのは「第二項第九号に掲げる事項の変更の内容」と、同項中「同項」とあるのは「第五項」と読み替えるものとする。
 (廃棄物処理法の特例)
第十三条 認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法第七条第一項若しくは第六項又は第十四条第一項若しくは第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度再資源化事業計画に従って行う再資源化に必要な行為(一般廃棄物(廃棄物処理法第二条第二項に規定する一般廃棄物をいう。以下同じ。)又は産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に該当するものに限る。第三項において同じ。)を業として実施することができる。
2 認定高度再資源化事業者は、前項に規定する行為(産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分に該当するものに限る。)を認定高度再資源化事業計画に記載された第十一条第二項第六号に規定する者に委託する場合には、政令で定める基準に従わなければならない。
3 認定高度再資源化事業者の委託を受けて再資源化に必要な行為を業として実施する者(認定高度再資源化事業計画に記載された第十一条第二項第六号に規定する者に限る。)は、廃棄物処理法第七条第一項若しくは第六項又は第十四条第一項若しくは第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度再資源化事業計画に従って行う再資源化に必要な行為を業として実施することができる。
4 認定高度再資源化事業者又は前項に規定する者(産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を業として行う者に限る。)は、政令で定める基準に従い、当該収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない。この場合において、廃棄物処理法第十六条の二第一号及び第十九条の五第一項の規定の適用については、同号中「産業廃棄物処理基準又は」とあるのは「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和六年法律第▼▼▼号)第十三条第四項の政令で定める基準又は」と、同項中「産業廃棄物処理基準又は産業廃棄物保管基準」とあるのは「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律第十三条第四項の政令で定める基準又は産業廃棄物保管基準」とする。
5 認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法第六条の二第六項、第七条第十三項、第十五項及び第十六項並びに第七条の五の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)又は廃棄物処理法第十二条第五項、第十二条の四第一項、第十四条第十三項から第十五項まで及び第十七項並びに第十四条の三の三の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物収集運搬業者(廃棄物処理法第七条第十二項に規定する一般廃棄物収集運搬業者をいう。次項及び第七項において同じ。)若しくは一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物収集運搬業者(廃棄物処理法第十四条第十二項に規定する産業廃棄物収集運搬業者をいう。次項及び第七項において同じ。)若しくは産業廃棄物処分業者とみなす。
6 第三項に規定する者は、廃棄物処理法第六条の二第六項、第七条第十三項及び第十四項並びに第七条の五の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)又は廃棄物処理法第十二条第五項、第十二条の四第一項、第十四条第十三項から第十六項まで及び第十四条の三の三の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物収集運搬業者若しくは一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物収集運搬業者若しくは産業廃棄物処分業者とみなす。
7 前二項に規定する者は、廃棄物処理法第十九条の三の規定(同条の規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物収集運搬業者若しくは一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物収集運搬業者若しくは産業廃棄物処分業者とみなす。この場合において、同条第二号中「産業廃棄物処理基準又は産業廃棄物保管基準」とあるのは、「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和六年法律第▼▼▼号)第十三条第四項の政令で定める基準又は産業廃棄物保管基準」とする。
8 一般廃棄物処理基準(廃棄物処理法第六条の二第二項に規定する一般廃棄物処理基準をいう。)に適合しない一般廃棄物の収集、運搬又は処分(保管を含む。以下この項において同じ。)が行われた場合において、認定高度再資源化事業者が当該収集、運搬若しくは処分を行った者に対して当該収集、運搬若しくは処分を行うことを要求し、依頼し、若しくは唆し、又はこれらの者が当該収集、運搬若しくは処分を行うことを助けたときは、当該認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法第十九条の四(廃棄物処理法第十九条の十第一項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定(当該規定に係る罰則を含む。)の適用については、廃棄物処理法第十九条の四第一項に規定する処分者等に該当するものとみなす。
9 第十一条第二項第九号に掲げる事項が記載された高度再資源化事業計画について同条第一項の認定を受けた認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法第八条第一項又は第十五条第一項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度再資源化事業計画に記載された当該廃棄物処理施設を設置することができる。
10 前項の場合において、認定高度再資源化事業者は、廃棄物処理法第八条の三、第八条の四及び第九条の二の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)又は廃棄物処理法第十五条の二の三、第十五条の二の四及び第十五条の二の七の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物処理施設の設置者(廃棄物処理法第九条の四に規定する一般廃棄物処理施設の設置者をいう。第十八条第六項において同じ。)又は産業廃棄物処理施設の設置者(廃棄物処理法第十五条の二第五項に規定する産業廃棄物処理施設の設置者をいう。第十八条第六項において同じ。)とみなす。
 (指導及び助言)
第十四条 環境大臣は、認定高度再資源化事業者に対し、認定高度再資源化事業計画に係る高度再資源化事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
 (適用除外)
第十五条 この節の規定は、特定家庭用機器再商品化法(平成十年法律第九十七号)第二条第四項に規定する特定家庭用機器が廃棄物となったものについては、適用しない。
    第三節 高度分離・回収事業計画の認定等
 (高度分離・回収事業計画の認定)
第十六条 廃棄物(その再資源化の生産性の向上により資源循環が促進されるものとして環境省令で定めるものに限る。)から高度な技術を用いた有用なものの分離及び再生部品又は再生資源の回収を行う再資源化のための廃棄物の処分の事業(以下「高度分離・回収事業」という。)を行おうとする者は、環境省令で定めるところにより、高度分離・回収事業の実施に関する計画(以下「高度分離・回収事業計画」という。)を作成し、環境大臣の認定を申請することができる。
2 高度分離・回収事業計画においては、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 二 申請者が法人である場合においては、その役員の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
 三 申請者が個人である場合において、政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
 四 再資源化の実施方法、再資源化の生産性の向上の程度を示す指標その他高度分離・回収事業の内容
 五 高度分離・回収事業を実施する区域
 六 廃棄物の処分の用に供する施設の所在地、構造及び設備
 七 廃棄物の処分の用に供する廃棄物処理施設を設置しようとする場合には、当該廃棄物処理施設に関する次に掲げる事項
  イ 廃棄物処理施設の設置の場所
  ロ 廃棄物処理施設の種類
  ハ 廃棄物処理施設の処理能力
  ニ 廃棄物処理施設の位置、構造等の設置に関する計画
  ホ 廃棄物処理施設の維持管理に関する計画
 八 その他環境省令で定める事項
3 環境大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その申請に係る高度分離・回収事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
 一 高度分離・回収事業の内容が基本方針に照らして適切なものであること。
 二 高度分離・回収事業の内容が、前項第四号に規定する指標からみて当該高度分離・回収事業により処分を行う廃棄物の数量に占める当該高度分離・回収事業により回収を行う再生部品又は再生資源の量の割合が通常の再資源化の実施方法によるものに比して特に高いと認められることその他の環境省令で定める基準に適合するものであること。
 三 申請者の能力及び前項第六号に規定する施設が、高度分離・回収事業を適確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合すること。
 四 高度分離・回収事業計画に前項第七号に掲げる事項が記載されている場合には、次のイからハまでのいずれにも適合するものであること。
  イ 前項第七号ニに掲げる計画が環境省令で定める技術上の基準に適合していること。
  ロ 前項第七号ニ及びホに掲げる計画が当該廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなされたものであること。
  ハ 申請者の能力が、前項第七号ニ及びホに掲げる計画に従って当該廃棄物処理施設の設置及び維持管理を適確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。
 五 高度分離・回収事業の対象となる廃棄物が市町村から処分を委託された一般廃棄物である場合においては、当該高度分離・回収事業計画に従って実施する当該廃棄物の処分の実施が、当該市町村の一般廃棄物処理計画(廃棄物処理法第六条第一項に規定する一般廃棄物処理計画をいう。)に適合しているものであること。
 六 申請者が次のいずれにも該当しないこと。
  イ 廃棄物処理法第十四条第五項第二号イ又はロのいずれかに該当する者
  ロ この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
  ハ 次条第三項の規定により認定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者(当該認定を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)
  ニ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人がイからハまでのいずれかに該当するもの
  ホ 法人であって、その役員又は政令で定める使用人のうちにイからハまでのいずれかに該当する者があるもの
  ヘ 個人であって、政令で定める使用人のうちにイからハまでのいずれかに該当する者があるもの
  ト 廃棄物処理法第十四条第五項第二号ヘに該当する者
4 環境大臣は、第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定に係る第二項第五号に掲げる区域を管轄する都道府県知事及び市町村長に通知しなければならない。
5 第十一条第三項の規定は高度分離・回収事業計画に第二項第七号に掲げる事項を記載する場合について、同条第五項から第七項までの規定は当該事項が記載された高度分離・回収事業計画について第一項の認定の申請があった場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第六項及び第七項中「当該廃棄物処理施設」とあるのは「第十六条第二項第七号に規定する廃棄物処理施設」と、同項中「同項」とあるのは「第五項」と読み替えるものとする。
 (高度分離・回収事業計画の変更等)
第十七条 前条第一項の認定を受けた者(以下「認定高度分離・回収事業者」という。)は、同条第二項第四号から第七号までに掲げる事項を変更しようとするときは、環境省令で定めるところにより、環境大臣の認定を受けなければならない。
2 認定高度分離・回収事業者は、前条第二項第一号から第三号まで又は第八号に掲げる事項を変更したときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を環境大臣に届け出なければならない。
3 環境大臣は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、前条第一項の認定に係る高度分離・回収事業計画(第一項の規定による変更又は前項の規定による届出に係る変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定高度分離・回収事業計画」という。)の変更を指示し、又は同条第一項の認定を取り消すことができる。
 一 認定高度分離・回収事業者が、正当な理由なく認定高度分離・回収事業計画に従って高度分離・回収事業を実施していないとき。
 二 認定高度分離・回収事業者の能力又は認定高度分離・回収事業計画に記載された前条第二項第六号に規定する施設が、同条第三項第三号の環境省令で定める基準に適合しなくなったとき。
 三 認定高度分離・回収事業計画に前条第二項第七号に掲げる事項が記載されている場合には、当該廃棄物処理施設の構造又はその維持管理が同条第三項第四号イの環境省令で定める技術上の基準又は当該認定高度分離・回収事業計画に記載された同条第二項第七号ニ若しくはホに掲げる計画に適合していないと認めるとき。
 四 前号に規定する場合において、認定高度分離・回収事業者の能力が前条第三項第四号ハの環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき。
 五 認定高度分離・回収事業者が前条第三項第六号イからトまでのいずれかに該当するに至ったとき。
4 第十一条第三項の規定は高度分離・回収事業計画に係る前条第二項第七号に掲げる事項の変更をする場合について、第十一条第五項から第七項までの規定は当該事項の変更に係る第一項の認定の申請があった場合について、前条第三項及び第四項の規定は第一項の認定について、それぞれ準用する。この場合において、第十一条第三項中「当該廃棄物処理施設を設置すること」とあり、同条第五項中「当該事項」とあり、並びに同条第六項及び第七項中「当該廃棄物処理施設の設置」とあるのは「第十六条第二項第七号に掲げる事項の変更の内容」と、同項中「同項」とあるのは「第五項」と読み替えるものとする。
 (廃棄物処理法の特例)
第十八条 認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第七条第六項又は第十四条第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度分離・回収事業計画に従って行う再資源化に必要な行為(一般廃棄物又は産業廃棄物の処分に該当するものに限る。)を業として実施することができる。
2 認定高度分離・回収事業者(産業廃棄物の処分を業として行う者に限る。)は、政令で定める基準に従い、当該処分を行わなければならない。この場合において、廃棄物処理法第十六条の二第一号及び第十九条の五第一項の規定の適用については、同号中「産業廃棄物処理基準又は」とあるのは「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和六年法律第▼▼▼号)第十八条第二項の政令で定める基準又は」と、同項中「産業廃棄物処理基準又は産業廃棄物保管基準」とあるのは「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律第十八条第二項の政令で定める基準又は産業廃棄物保管基準」とする。
3 認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第六条の二第六項、第七条第十三項から第十六項まで及び第七条の五の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)又は廃棄物処理法第十二条第五項、第十二条の四第一項、第十四条第十三項から第十七項まで及び第十四条の三の三の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物処分業者とみなす。
4 認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第十九条の三の規定(同条の規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物処分業者又は産業廃棄物処分業者とみなす。この場合において、同条第二号中「産業廃棄物処理基準又は産業廃棄物保管基準」とあるのは、「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和六年法律第▼▼▼号)第十八条第二項の政令で定める基準又は産業廃棄物保管基準」とする。
5 第十六条第二項第七号に掲げる事項が記載された高度分離・回収事業計画について同条第一項の認定を受けた認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第八条第一項又は第十五条第一項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、認定高度分離・回収事業計画に記載された当該廃棄物処理施設を設置することができる。
6 前項の場合において、認定高度分離・回収事業者は、廃棄物処理法第八条の三、第八条の四及び第九条の二の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)又は廃棄物処理法第十五条の二の三、第十五条の二の四及び第十五条の二の七の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、一般廃棄物処理施設の設置者又は産業廃棄物処理施設の設置者とみなす。
 (指導及び助言)
第十九条 環境大臣は、認定高度分離・回収事業者に対し、認定高度分離・回収事業計画に係る高度分離・回収事業の適確な実施に必要な指導及び助言を行うものとする。
    第四節 再資源化工程高度化計画の認定等
 (再資源化工程高度化計画の認定)
第二十条 廃棄物処理施設の設置者であって、当該廃棄物処理施設において、再資源化の実施の工程を効率化するための設備その他の当該工程から排出される温室効果ガスの量の削減に資する設備の導入(以下「再資源化工程の高度化」という。)を行おうとするものは、環境省令で定めるところにより、再資源化工程の高度化に関する計画(以下「再資源化工程高度化計画」という。)を作成し、環境大臣の認定を申請することができる。
2 再資源化工程高度化計画においては、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 二 申請者が法人である場合においては、その役員の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
 三 申請者が個人である場合において、政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
 四 導入する設備、再資源化の実施の工程から排出される温室効果ガスの量の削減の程度を示す指標その他再資源化工程の高度化の内容
 五 再資源化工程の高度化の対象となる廃棄物処理施設が一般廃棄物処理施設である場合にあっては廃棄物処理法第八条第二項第二号、第三号及び第六号に掲げる事項、当該廃棄物処理施設が産業廃棄物処理施設である場合にあっては廃棄物処理法第十五条第二項第二号、第三号及び第六号に掲げる事項
 六 その他環境省令で定める事項
3 環境大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その申請に係る再資源化工程高度化計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
 一 再資源化工程の高度化の内容が基本方針に照らして適切なものであること。
 二 再資源化工程の高度化の内容が、前項第四号に規定する指標からみて当該再資源化工程の高度化の後において再資源化の実施の工程から排出される温室効果ガスの量が当該再資源化工程の高度化の前におけるものと比べて特に少量であると認められることその他の環境省令で定める基準に適合するものであること。
 三 再資源化工程の高度化の内容が、環境省令で定める技術上の基準に適合していること。
 四 再資源化工程の高度化の内容が、再資源化工程の高度化の対象となる廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなされたものであること。
 五 申請者の能力が、再資源化工程高度化計画に従って再資源化工程の高度化を適確に行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。
 六 申請者が次のいずれにも該当しないこと。
  イ 廃棄物処理法第十四条第五項第二号イ又はロのいずれかに該当する者
  ロ この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
  ハ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であって、その法定代理人がイ又はロのいずれかに該当するもの
  ニ 法人であって、その役員又は政令で定める使用人のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの
  ホ 個人であって、政令で定める使用人のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの
  ヘ 廃棄物処理法第十四条第五項第二号ヘに該当する者
4 環境大臣は、第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定に係る廃棄物処理施設の所在地を管轄する都道府県知事に通知するものとする。
5 第十一条第三項の規定は再資源化工程高度化計画を作成する場合について、同条第五項から第七項までの規定は当該再資源化工程高度化計画について第一項の認定の申請があった場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第三項中「当該廃棄物処理施設を設置すること」とあるのは「再資源化工程高度化計画(第二十条第一項に規定する再資源化工程高度化計画をいう。以下この条において同じ。)に従って行う廃棄物処理施設における設備の導入」と、同条第五項中「当該事項、申請年月日及び」とあるのは「第二十条第二項第四号及び第五号に掲げる事項、申請年月日並びに」と、同条第六項及び第七項中「当該廃棄物処理施設の設置」とあるのは「再資源化工程高度化計画の対象となる廃棄物処理施設における設備の導入」と読み替えるものとする。
 (廃棄物処理法の特例)
第二十一条 前条第一項の認定を受けた者(第四十三条第一項第一号ハにおいて「認定再資源化工程高度化計画実施者」という。)は、当該認定を受けた再資源化工程高度化計画(同号ハにおいて「認定再資源化工程高度化計画」という。)に従って行う設備の導入については、廃棄物処理法第九条第一項又は第十五条の二の六第一項の許可を受けたものとみなす。
    第五節 登録調査機関
 (登録調査機関の登録)
第二十二条 環境大臣は、その登録を受けた者(以下「登録調査機関」という。)に、第十一条第一項若しくは第十二条第一項、第十六条第一項若しくは第十七条第一項又は第二十条第一項の認定の審査に必要な調査のうちこれらの認定の申請の内容(第十一条第二項第四号、第十六条第二項第四号又は第二十条第二項第四号に規定する指標に関する部分に限る。)がそれぞれ第十一条第四項第二号(第十二条第四項において準用する場合を含む。)、第十六条第三項第二号(第十七条第四項において準用する場合を含む。)又は第二十条第三項第二号に掲げる基準に適合しているかどうかについてのもの(以下「調査業務」という。)を行わせることができる。
2 前項の登録(以下この節において単に「登録」という。)は、環境省令で定めるところにより、調査業務を行おうとする者の申請により行う。
 (欠格条項)
第二十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、登録を受けることができない。
 一 この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から一年を経過しない者
 二 第三十五条第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から一年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から一年を経過しないものを含む。)
 三 法人であって、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
 (登録の基準)
第二十四条 環境大臣は、第二十二条第二項の規定により登録を申請した者(第二号において「登録申請者」という。)が次に掲げる要件の全てに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、環境省令で定める。
 一 調査業務を適確に行うために必要なものとして環境省令で定める基準に適合していること。
 二 登録申請者が、廃棄物処分業者に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
  イ 登録申請者が株式会社である場合にあっては、廃棄物処分業者がその親法人(会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項に規定する親法人をいう。)であること。
  ロ 登録申請者が法人である場合にあっては、その役員(会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社にあっては、業務を執行する社員)に占める廃棄物処分業者の役員又は職員(過去二年間に廃棄物処分業者の役員又は職員であった者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
  ハ 登録申請者(法人にあっては、その代表権を有する役員)が、廃棄物処分業者の役員又は職員(過去二年間に廃棄物処分業者の役員又は職員であった者を含む。)であること。
2 登録は、次に掲げる事項を登録台帳に記帳して行う。
 一 登録年月日及び登録番号
 二 登録調査機関の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 三 登録調査機関が行う調査業務の内容
 四 登録調査機関が調査業務を行う事業所の所在地
 (登録の更新)
第二十五条 登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
2 前三条(第二十二条第一項を除く。)の規定は、前項の登録の更新について準用する。
 (承継)
第二十六条 登録調査機関が当該登録に係る事業の全部を譲渡し、又は登録調査機関について相続、合併若しくは分割(当該登録に係る事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その登録調査機関の地位を承継する。
2 前項の規定により登録調査機関の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を環境大臣に届け出なければならない。
 (調査業務の実施義務)
第二十七条 登録調査機関は、環境大臣から調査業務を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、その調査業務を行わなければならない。
2 登録調査機関は、公正に、かつ、環境省令で定める基準に適合する方法により調査業務を行わなければならない。
 (変更の届出)
第二十八条 登録調査機関は、その名称又は調査業務を行う事業所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、環境大臣に届け出なければならない。
 (業務規程)
第二十九条 登録調査機関は、調査業務に関する規程(以下この条において「業務規程」という。)を定め、環境大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 業務規程で定めるべき事項は、環境省令で定める。
3 環境大臣は、第一項の認可をした業務規程が調査業務の公正な遂行上不適当となったと認めるときは、登録調査機関に対し、業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
 (業務の休廃止)
第三十条 登録調査機関は、調査業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、環境省令で定めるところにより、休止し、又は廃止しようとする日の六月前までに、その旨を環境大臣に届け出なければならない。
 (財務諸表等の備付け及び閲覧等)
第三十一条 登録調査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(これらの作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項第一号及び第三号並びに第五十三条第二号において「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事業所に備えて置かなければならない。
2 廃棄物処分業者その他の利害関係人は、登録調査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録調査機関の定めた費用を支払わなければならない。
 一 財務諸表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
 二 前号の書面の謄本又は抄本の請求
 三 財務諸表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を環境省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
 四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によっては認識することができない方法であって、環境省令で定めるものをいう。)により提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
 (秘密保持義務)
第三十二条 登録調査機関若しくはその役員若しくは職員又はこれらの者であった者は、調査業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用してはならない。
 (適合命令)
第三十三条 環境大臣は、登録調査機関が第二十四条第一項各号に適合しなくなったと認めるときは、その登録調査機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 (改善命令)
第三十四条 環境大臣は、登録調査機関が第二十七条の規定に違反していると認めるときその他調査業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、その登録調査機関に対し、調査業務を行うべきこと又は調査業務の実施の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 (登録の取消し等)
第三十五条 環境大臣は、登録調査機関が第二十三条各号のいずれかに該当するに至ったときは、その登録を取り消さなければならない。
2 環境大臣は、登録調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は一年以内の期間を定めて調査業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 一 第二十七条、第二十八条、第二十九条第一項、第三十条、第三十一条第一項又は次条の規定に違反したとき。
 二 第二十九条第三項又は前二条の規定による命令に違反したとき。
 三 正当な理由がないのに第三十一条第二項の請求を拒んだとき。
 四 不正の手段により登録又はその更新を受けたとき。
 (帳簿の記載)
第三十六条 登録調査機関は、帳簿を備え、調査業務に関し環境省令で定める事項を記載しなければならない。
2 前項の帳簿は、環境省令で定めるところにより、保存しなければならない。
 (公示)
第三十七条 環境大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
 一 登録をしたとき。
 二 第二十五条第一項の規定により登録が効力を失ったとき。
 三 第二十六条第二項、第二十八条又は第三十条の規定による届出があったとき。
 四 第三十五条の規定により登録を取り消し、又は調査業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
   第四章 再資源化の実施の状況の報告等
 (再資源化の実施の状況の報告)
第三十八条 特定産業廃棄物処分業者は、毎年度、環境省令で定めるところにより、産業廃棄物の種類及び処分の方法の区分ごとに、その処分を行った産業廃棄物の数量及びその再資源化を実施した産業廃棄物の数量その他環境省令で定める事項を環境大臣に報告しなければならない。
2 産業廃棄物処分業者(特定産業廃棄物処分業者を除く。)は、環境省令で定めるところにより、産業廃棄物の種類及び処分の方法の区分ごとに、その処分を行った産業廃棄物の数量及びその再資源化を実施した産業廃棄物の数量その他環境省令で定める事項を環境大臣に報告することができる。
 (権利利益の保護に係る請求)
第三十九条 特定産業廃棄物処分業者は、前条第一項の規定による報告に係る事項の情報が公にされることにより、当該特定産業廃棄物処分業者の権利、競争上の地位その他正当な利益が害されるおそれがあると思料するときは、当該事項に代えて、当該特定産業廃棄物処分業者が再資源化を実施した産業廃棄物の数量がその処分を行った産業廃棄物の数量に占める割合として環境省令で定める方法により算定した割合をもって次条の規定による公表を行うよう環境大臣に請求を行うことができる。
2 特定産業廃棄物処分業者は、前項の請求を行うときは、前条第一項の規定による報告と併せて、環境省令で定めるところにより、その理由を付して行わなければならない。
3 環境大臣は、第一項の請求を認める場合には、その旨の決定をし、当該請求を行った特定産業廃棄物処分業者に対し、その旨を通知するものとする。
4 環境大臣は、第一項の請求を認めない場合には、その旨の決定をし、当該決定後直ちに、当該請求を行った特定産業廃棄物処分業者に対し、その旨及びその理由を通知するものとする。
5 前二項の決定は、第一項の請求があった日から三十日以内にするものとする。
6 前項の規定にかかわらず、環境大臣は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項の期間を三十日以内に限り延長することができる。
 (報告事項の公表)
第四十条 環境大臣は、第三十八条第一項又は第二項の規定により報告された事項について、環境省令で定めるところにより、公表するものとする。
   第五章 雑則
 (財政上の措置等)
第四十一条 国は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する施策を実施するために必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
 (関連する施策との連携)
第四十二条 国は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する施策の促進に当たっては、地球温暖化の防止に関する施策、生物の多様性の保全に関する施策その他の関連する施策との連携を図るものとする。
 (産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の特例)
第四十三条 産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)第十六条第一項の規定により指定された産業廃棄物処理事業振興財団(次項において「振興財団」という。)は、同法第十七条各号に掲げる業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。
 一 次に掲げる資金の借入れに係る債務を保証すること。
  イ 認定高度再資源化事業者が行う認定高度再資源化事業計画に記載された第十一条第二項第九号に規定する廃棄物処理施設の設置に必要な資金
  ロ 認定高度分離・回収事業者が行う認定高度分離・回収事業計画に記載された第十六条第二項第七号に規定する廃棄物処理施設の設置に必要な資金
  ハ 認定再資源化工程高度化計画実施者が認定再資源化工程高度化計画に従って行う設備の導入に必要な資金
 二 需要に応じた資源循環に関する情報を収集し、及び提供すること。
 三 前二号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 前項の規定により振興財団が同項各号に掲げる業務を行う場合には、産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律第十八条第一項中「業務」とあるのは「業務及び資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和六年法律第▼▼▼号。以下「再資源化事業等高度化法」という。)第四十三条第一項第一号に掲げる業務」と、同法第十九条中「掲げる業務」とあるのは「掲げる業務及び再資源化事業等高度化法第四十三条第一項各号に掲げる業務」と、同法第二十一条第二号中「及び」とあるのは「及び再資源化事業等高度化法第四十三条第一項第一号に掲げる業務並びに」と、同条第四号中「及び」とあるのは「及び再資源化事業等高度化法第四十三条第一項第二号に掲げる業務並びに」と、同法第二十二条第一項、第二十三条及び第二十四条第一項第一号中「掲げる業務」とあるのは「掲げる業務又は再資源化事業等高度化法第四十三条第一項各号に掲げる業務」と、同法第二十三条中「この章」とあるのは「この章又は再資源化事業等高度化法」と、同法第二十四条第一項第三号中「この章」とあるのは「この章若しくは再資源化事業等高度化法」と、同法第三十条中「第二十二条第一項」とあるのは「第二十二条第一項(再資源化事業等高度化法第四十三条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この条において同じ。)」と、「同項」とあるのは「第二十二条第一項」とする。
 (報告の徴収)
第四十四条 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、認定高度再資源化事業者に対し、認定高度再資源化事業計画に従って行う高度再資源化事業の業務の状況に関し報告させることができる。
2 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、認定高度分離・回収事業者に対し、認定高度分離・回収事業計画に従って行う高度分離・回収事業の業務の状況に関し報告させることができる。
3 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、登録調査機関に対し、調査業務の状況に関し報告させることができる。
 (立入検査)
第四十五条 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、認定高度再資源化事業者又は認定高度分離・回収事業者の事務所、工場、事業場又は倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、登録調査機関の事務所、事業場又は倉庫に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
3 前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
4 第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
 (経過措置)
第四十六条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。
   第六章 罰則
第四十七条 第三十二条の規定に違反して、調査業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用した者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
第四十八条 第三十五条第二項の規定による調査業務の停止の命令に違反したときは、当該違反行為をした登録調査機関(その者が法人である場合にあっては、その役員又は職員)は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
第四十九条 第十条第二項の規定による命令に違反したときは、当該違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
第五十条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
 一 第四十四条第一項又は第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 二 第四十五条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
第五十一条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした登録調査機関(その者が法人である場合にあっては、その役員又は職員)は、二十万円以下の罰金に処する。
 一 第三十条の規定による届出をしないで調査業務の全部又は一部を休止し、又は廃止したとき。
 二 第三十六条第一項の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は同条第二項の規定に違反して帳簿を保存しなかったとき。
 三 第四十四条第三項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 四 第四十五条第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
第五十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第四十九条又は第五十条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。
第五十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の過料に処する。
 一 第二十六条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 二 第三十一条第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は正当な理由がないのに同条第二項の規定による請求を拒んだ者
 三 第三十八条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
   附 則
 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 次条及び附則第五条の規定 公布の日
 二 第二章、第三章第一節、第四十六条及び第四十九条の規定 公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日
 (準備行為)
第二条 環境大臣は、基本方針を定めるために、前条第二号に掲げる規定の施行の日前においても、関係行政機関の長に協議することができる。
 (経過措置)
第三条 この法律の施行の日が刑法等の一部を改正する法律(令和四年法律第六十七号)の施行の日(以下この条において「刑法施行日」という。)前である場合には、刑法施行日の前日までの間における第四十七条及び第四十八条の規定の適用については、これらの規定中「拘禁刑」とあるのは、「懲役」とする。刑法施行日以後における刑法施行日前にした行為に対するこれらの規定の適用についても、同様とする。
 (検討)
第四条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
 (政令への委任)
第五条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
 (登録免許税法の一部改正)
第六条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
  別表第一第百五十六号の三の次に次のように加える。

百五十六の四 高度再資源化事業計画若しくは高度分離・回収事業計画の認定又は高度再資源化事業計画等の認定手続に係る登録調査機関の登録

 (一) 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(令和六年法律第▼▼▼号)第十一条第一項(高度再資源化事業計画の認定)の高度再資源化事業計画の認定

認定件数

一件につき十五万円

 (二) 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律第十二条第一項(高度再資源化事業計画の変更等)の高度再資源化事業計画の変更の認定(同法第十一条第二項第五号の高度再資源化事業を実施する区域の増加に係るものに限る。)

認定件数

一件につき三万円

 (三) 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律第十六条第一項(高度分離・回収事業計画の認定)の高度分離・回収事業計画の認定

認定件数

一件につき十五万円

 (四) 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律第十七条第一項(高度分離・回収事業計画の変更等)の高度分離・回収事業計画の変更の認定(同法第十六条第二項第五号の高度分離・回収事業を実施する区域の増加に係るものに限る。)

認定件数

一件につき三万円

 (五) 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律第二十二条第一項(登録調査機関の登録)の登録(更新の登録を除く。)

登録件数

一件につき九万円

     理 由
 温室効果ガスの排出の量の削減の効果が高い資源循環を促進するため、再資源化事業等の高度化に係る認定制度の創設及び当該認定を受けた者に対する産業廃棄物処分業等の許可の特例、廃棄物処分業者による再資源化事業等の高度化等の促進に関し判断の基準となるべき事項の策定、特定産業廃棄物処分業者の再資源化の実施の状況の報告及び公表等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。