経産省・新着情報

2024年1月8日(月曜日)
16時33分~16時43分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

令和6年能登半島地震への対応状況について

今日も官邸での非常災害対策本部会議に出席しまして、最新の被害状況、対応状況について報告を行うとともに、経済産業省内の非常災害対策本部を開催しました。発災から本日で1週間を迎え、確認された死者は160名を超えました。改めて、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。経済産業省としても、被災者に寄り添い、引き続き、総力を上げて災害対策に取り組んでまいります。
被害状況についてですが、まず電力につきましては、停電は残り約17,000戸となっています。大規模避難所につきましては、電源車も活用することで、穴水町、能登町のすべて、それから輪島市、珠洲市を含めても8割以上に電気をお届けできています。北陸電力によりますと、本日中にも立入困難箇所等の送電できない箇所を除き、すべての大規模避難所に送電を実現する見込みと聞いております。積雪等の影響で、電源車への燃料供給が滞るリスクも考慮し、自治体や事業者と現場の状況を密に共有しながら対処してまいります。
続いて、燃料について、能登北部6市町で営業しているSSは4件増えて、41か所になりました。それらSSに対して、ガソリン・軽油・灯油の重点的な配送により、十分な在庫を充填していることに加えて、昨日は、輪島市、珠洲市に避難所用の灯油4,000リットル、ポリタンクにしますと200個相当を配送しています、昨日の大型ローリー5台の配送に加えて、本日は9台の追加配送を予定していまして、大型ローリーでの輸送が継続できれば、結果として、給油を待つ行列や販売量の制限は数日中に解消できると見込んでいます。
被災地避難所への物資の供給につきましては、寒さが強まっていることを踏まえまして、毛布など防寒物資や燃料等の集積と避難所への供給を強化し、すでにジェットヒーターの供給も開始しております。さらに、避難所の環境改善に向けて、段ボールベッド等やカセットボンベ、消毒液等の衛生用品などの発送も進めています。加えて、今後の被災者、被災地のニーズを見込みまして、スコップですとか軍手、長靴等の先行調達も進めており、要請があれば発送できる状態になっています。また、昨日、輪島市内において、有志の移動販売事業者による支援物資の無償提供も行われていまして、経済産業省としても、こうした取組を後押ししてまいります。
仮設トイレは、政府がプッシュ型で設置したものも含めて、輪島市、珠洲市、七尾市、内灘町等に391基が設置されています。本日も降雪状況を踏まえ、追加で13基を発送予定です。設置数の増加に対する感謝の声がある一方、衛生面や断水対応といった課題の声も伺っています。
引き続き、石川県や被災市町のご要望を満たす400基以上の早期配備を目指すとともに、断水地域における仮設トイレへの給水も進めていきます。
最後に、中小企業や個人事業主の方々への対応については、1月4日に設置しました特別相談窓口を通じ、資金繰り等の相談を受け付けておりまして、融資制度を活用したいとか、返済が困難になったので条件変更したいとか、建物が損傷したため営業を停止しており、再開の見通しが不明といった声が寄せられております。いただいた現場の声を聞きながら、被災企業に寄り添った支援策の検討を進めています。政府として、引き続き、サプライチェーンの実態把握にも努めまして、その維持に万全を期してまいります。
以上、被災者に寄り添い、省を挙げて災害対策に取り組んでいきたいと思っています。 なお、この後、事務方からもブリーフィングを行わせていただく予定であります。

 

質疑応答

電力復旧の状況

Q:発災から1週間経ちました。当面、経産省としての大きな課題としては、電力復旧ということになるんだと思います。数日前からですね、北陸電力とか地元の自治体とかのミーティングを受けながら、大規模避難所などを優先しているということは伺っています。一方で、被災者の中にはですね、この先どれぐらい目処が立っていくかっていうところは、すごく、取材ベースでもニーズが、こういうことを知りたいという声は上がっておりまして、こういうところをどういう段階で見せていけるかっていう、積雪とかもある中でですね、非常に難しいスケジュールだと思うんですけども、この復旧作業、全面復旧に向けて、特に奥能登みたいなところでですね、どういう段階で進めていくかっていうところを、今どういう議論になっているかっていうところを、ちょっと紹介していただければと思います。

A:現時点の状況をご説明したいと思います。まず、地震の被害が特に大きかった輪島市と珠洲市においては、地元自治体のご要望に沿って避難者の多い避難所へ電気をお届けすることが最優先です。
今後、その他の避難所についても、自治体のご要望を踏まえつつ、道路状況等の制約の少ない場所から順次復旧工事を進めていく方針です。ただ、雨や積雪の場合は安全性確保のために工事に慎重を期す必要がありまして、復旧工事の遅れにつながりうると思っています。
また、避難所に電気を供給している電源車に、燃料を補給する必要があるのですが、そのための小型ローリーの運用には、悪天候の場合は支障をきたす可能性があります。こうしたリスクを考慮しながら、その影響をできる限り小さくしつつ、対応を進めていく方針です。
加えて、石川県においては二次避難の動きも出ていると承知していますので、こういった、自治体や事業者と現場の状況を密に共有することで、被災者の方々に一刻も早く電気をお届けし、少しでも快適な生活を送っていただけるよう取り組んでまいりたいと思います。今の時点では不確定要素が多く、いつまでにどうなるというのはなかなか申し上げにくいということをご理解いただきたいと思います。ただ、職員含め、全力で取り組んでいます。

 

燃料供給の見通し

Q:ガソリンや軽油などの燃料についてお伺いしたいんですけれども、着々と供給進んでいるかと思うんですが、依然として、ガソリンスタンド、営業再開の見通しが立たないところや、供給が届かないところがあると思います。こういった地域に今後どういうふうに届けていくという方針でしょうか。

A:先ほども少しお話をしましたとおり、ガソリン・軽油・灯油の重点的な配送により、能登北部6市町で営業しているSS41か所に対して、昨日、大型ローリー5台の配送を行い、今日も9台が配送に向かっているなど、在庫としては十分な充填ができてきていると思っています。
また、昨日は、自治体の求めに応じて、輪島市、珠洲市に避難所用の灯油4,000リットル、ポリタンク200個相当を配送しているということです。今後、孤立地域や避難所などへの配送ということになりますと、地元の自治体と調整をしながら、自衛隊との協力も得て実施していきたいと考えています

以上

最終更新日:2024年1月8日

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