外務省・新着情報

令和5年2月27日
ナナイア・マフタ・ニュージーランド外務大臣と林芳正外務大臣
日・ニュージーランド外相会談
日・ニュージーランド外相共同宣言

 2月27日、午後6時30分から約1時間50分間、林芳正外務大臣は、外務省賓客として来日中のナナイア・マフタ・ニュージーランド外務大臣(Hon. Nanaia Mahuta, Minister of Foreign Affairs of New Zealand)との間で、外相会談及びワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。また、会談後、両外相は、「太平洋島嶼国地域における協力に関する日・ニュージーランド外相共同宣言」を発出しました。

  1. 冒頭、林大臣から、ニュージーランドにおいて今月発生したサイクロンにより、犠牲になった方々、御遺族、被災者に哀悼の意とお見舞いを表明し、マフタ大臣から、感謝の意が示されました。両外相は、日本とニュージーランドは、基本的価値を共有する「戦略的協力パートナー」であり、国際秩序の根幹が揺らぐ中、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、両国の連携を一層強化していくことで一致しました。
  2. 林大臣から、日本は、新たな国家安全保障戦略に基づき、ニュージーランドを含む同志国との安全保障上の協力を強化していく旨発言しました。また、安全保障・防衛協力の基盤となる現在交渉中の情報保護協定の重要性で一致しました。さらに、両外相は、経済分野において、水素やアンモニアなどの分野において、両国の具体的な協力が進展していることを歓迎しました。
  3. 両外相は、太平洋島嶼国情勢や同志国連携についても意見交換し、今般新たに発出する「太平洋島嶼国地域における協力に関する日・ニュージーランド外相共同宣言」の下、太平洋島嶼国の強靱性、一体性といった共通の目標に向かい、太平洋諸島フォーラムの「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」を支持しつつ、海洋安全保障、気候変動、インフラなどの同地域の優先事項に沿って、一層連携を進めていくことで一致しました。
  4. 両外相は、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)についても戦略的な観点も踏まえて率直な議論を行い、林大臣から、本年の議長国であるニュージーランドを支えていく旨述べました。両外相は、同協定の高い水準を守ることの重要性を共有し、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。
  5. 両外相は、地域情勢についても意見交換を行い、ASEANの中心性・一体性の支持を確認するとともに、日豪NZ韓等の同志国連携の枠組みも活用しつつ、引き続き両国で緊密に連携していくことを確認しました。
  6. 両外相は、ロシアによるウクライナ侵略について、同志国とも連携しつつ、対露制裁やウクライナ支援に、引き続き取り組む意思を確認するとともに、23日に国連総会で、ウクライナの平和を求める決議が採択されたことを歓迎しました。また、ロシアによる核の威嚇は断じて受け入れられず、ましてやその使用はあってはならない点を共有しました。また、両外相は、北朝鮮による核・ミサイル活動や拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。さらに、両外相は、核軍縮・不拡散分野において、核兵器不拡散条約(NPT)の維持・強化を含め、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。

[参考]
 太平洋島嶼国地域における協力に関する日・ニュージーランド外相共同宣言(英文(PDF) 別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF) 別ウィンドウで開く


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