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令和4年5月30日

 5月30日(日本時間)、G7外相は、標記声明を発出しました。

(声明仮訳)
 我々、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国及び米国のG7外相並びにEU上級代表は、2022年5月25日に北朝鮮により再び行われた大陸間弾道ミサイル(ICBM)実験を最も強い言葉で非難する。2022年初め以来北朝鮮が行ってきた数々の弾道ミサイル発射と同様に、この行為は、関連する国連安保理決議の更なるあからさまな違反を構成し、また国際の平和及び安全並びに国際的な不拡散体制を損なうものである。

 我々は、2021年に実施された弾道ミサイル実験を基礎とした、全ての射程にわたるますます多機能化するシステムによる前例のない一連の弾道ミサイル実験を非常に懸念している。継続中の核活動の証拠と合わせ、これらの行為は、自らの核能力を前進・多様化させる北朝鮮の決意を明確に示している。これらの無謀な行為は、国連安保理が直近では決議第2397号(2017年)により再確認した関連する安保理決議の下での北朝鮮の義務にあからさまに違反している。また、地域における国際民間航空及び海上航行に危険かつ予測不可能なリスクをもたらしている。

 我々、G7外相及びEU上級代表は、北朝鮮に対して、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で自らの大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画を放棄し、また関連する安保理決議から生じる全ての法的義務を完全に遵守するようにとの緊急の要請を改めて表明する。

 我々は、安保理理事国の13か国の支持にもかかわらず、安保理が、北朝鮮による最近の一連の弾道ミサイル発射を非難し、北朝鮮に対する措置を強化することを意図した決議案を採択することができなかったことを極めて残念に思う。我々は、全ての国連加盟国、特に安保理理事国に対して、この北朝鮮の行為を我々と共に非難するとともに、自らの大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画を放棄するという北朝鮮の義務を再確認するよう求める。これらの行為は、国連安保理による一致した立場及び更なる重大な措置を含め、国際社会による結束した対応を要するものである。

 我々は、北朝鮮に対して、非核化に向けた外交に関与し、米国、韓国及び日本が繰り返し提示してきた対話の申し出に応じるようにとの要請を改めて表明する。北朝鮮は、大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画に資源を振り分けることで、北朝鮮における既に悲惨な人道状況を更に悪化させている。我々は、北朝鮮に対し、可能な限り早期に、国際人道機関によるアクセス及び食料及び医薬品といった人道上のニーズに関する独立の調査のためのアクセスを容易にするよう要請する。

 また、我々は、全ての国に対して、全ての関連する国連安保理決議を完全かつ効果的に実施するとともに、喫緊の優先課題として、北朝鮮からの大量破壊兵器の拡散リスクに対処するよう求める。

 G7は、朝鮮半島の平和及び安定という目標に向け全ての関係するパートナーと取り組むとともに、ルールに基づく国際秩序を堅持することに引き続きコミットしている。

(参考)別添

北朝鮮による大陸間弾道ミサイル発射に関するG7外相声明(英文PDF 別ウィンドウで開く


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