環境省・新着情報

令和4年5月26日

地球環境

第3回日本・タイ環境政策対話の結果について

1.  日本国環境省とタイ王国天然資源環境省は、平成30年に「日本国環境省とタイ王国天然資源環境省の間の環境協力に関する協力覚書」を署名して以来、両国間の環境協力を進めてきました。2.  また、本年5月2日には岸田総理がタイを訪問し、プラユット首相に対し、日本・タイ環境政策対話等を通じてタイのカーボンニュートラルを支援していく旨表明しました。3.  3回目となる今回の政策対話では、覚書に基づく主要な取組についてこれまでの成果を共有し、タイのカーボンニュートラル実現に向けた協力を始めとする今後の協力の方向性について確認しました。4. 開催日時大臣級会合:  令和4年5月19日(木)16:00~16:45局長級会合:    同年5月20日(金)15:00~18:00

■ 経緯
 日本国環境省とタイ王国天然資源環境省は、包括的な環境協力を進めていくため、平成30年に「日本国環境省とタイ王国天然資源環境省の間の環境協力に関する協力覚書」を署名し、同時に「第1回日本・タイ環境政策対話」を開催しました。その後、2020年1月にバンコクにて、日本・タイ環境ウィークの一環として「第2回日本・タイ環境政策対話」を開催しました。今回は、覚書に基づく第3回目の政策対話となるものです。

■ 開催日時
大臣級会合:  令和4年5月19日(木)16:00 ~ 16:45
局長級会合:    同年5月20日(金)15:00 ~ 18:00

■ 場所
オンライン会議方式

■ 主な出席者
(タイ側)
タイ王国天然資源環境省
  ワラウット・シラパアーチャー天然資源環境大臣、
  ピンサック・スラスワディ副事務次官 ほか

(日本側)
日本国環境省
  山口 壯環境大臣
  小野 洋地球環境局長 ほか

■ 主な議論
 両省の取組と協力ニーズについて協議し、日タイの二国間環境協力を一層推進することに合意しました。具体的には、以下の議題について、協力の方向性を確認しました。

1) 気候変動
 タイのカーボンニュートラルとネットゼロエミッションの目標達成を支援するため、両省は以下の項目について活動を展開することに合意しました。
●温室効果ガス排出削減シナリオ分析に関する専門知識の他国への移転 (AIM)
●温室効果ガス排出量の測定・報告・検証(MRV)に関する能力構築と政策支援(PaSTI)
●バンコクのカーボンニュートラル達成に向けた支援
●JCMを通じた削減事業の形成
●代替フロンのインベントリにおける協力可能性に関する対話の継続
●海岸浸食等の適応策に関する知見の共有

2) 大気環境
 両省間のイニシアティブである日本・タイ・クリーン・エア・パートナーシップ (JTCAP)がPM2.5の発生源解析等において着実の成果を上げたことを歓迎するとともに、以下の枠組を活用し、大気汚染物質の排出削減や能力構築に関する協力を継続することを確認しました。
●東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)
●持続的なPM2.5予防・軽減のための大気管理プロジェクト(JICA)
●二国間クレジット制度(JCM)

3) 海洋プラスチックごみ・廃棄物管理
 海洋プラスチックごみについては、モニタリングのための能力構築に向けた技術支援を継続することを確認し、相互の関心に基づいて新たな協力可能性について議論しました。
 また、廃棄物管理については、これまでの技術協力に謝意が示され、福岡方式による衛生埋立やプラスチック汚染対策に関する優良事例の共有を進めることを確認しました。

4) 水質管理
 タイ側から、地下水汚染防止対策や、自然を活用した解決策(Nature-based Solutions: NbS)を用いた水質改善に関する協力の提案があり、今後の協力可能性について、対話や知見の共有を継続することを確認しました。

                                              以 上

連絡先
環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8248
参事官 水谷 好洋 (内線 5750)
推進官 西川 絢子 (内線 5810)
参事官補佐 辻 景太郎 (内線 5741)
担当 矢笠 嵐 (内線 5745)
担当 小池 瑛子 (内線 5747)

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