外務省・新着情報

令和4年4月29日
正面を向き、握手を交わす、林外務大臣とウムルザーコフ副首相の様子
 林外務大臣とウムルザーコフ副首相との会談の様子
ウムルザーコフ副首相からウズベキスタンが推進している中央アジアと南アジアの連結性事業に関する説明を受ける、林外務大臣の様子

 現地時間4月29日午後3時30分(日本時間同日午後7時30分)から約60分間、ウズベキスタン共和国を訪問中の林芳正外務大臣は、ウムルザーコフ・ウズベキスタン共和国副首相兼投資・対外貿易大臣(H.E. Mr. Sardor UMURZAKOV, Deputy Prime-Minister and Minister of Investments and Foreign Trade of the Republic of Uzbekistan)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. ウムルザーコフ副首相からの歓迎の言葉に続いて、林大臣から、熊本で開催されたアジア太平洋水サミットへのウムルザーコフ副首相の対面参加に謝意を表明しつつ、同副首相の東京滞在中には、同副首相との会談及びワーキングディナーで有意義な意見交換ができたことをうれしく思う旨述べました。
  2. 林大臣から、近年の日本企業によるウズベキスタンでの民間ビジネスの増加を歓迎しつつ、農業、医療、インフラ、気候変動対策、人的交流等の幅広い分野での協力を引き続き促進したい旨述べました。これに対し、ウムルザーコフ副首相から、これまでの日本からの電力、保健・医療、環境、人材育成等様々な支援への謝意表明とともに、今後、農産品の貿易拡大、Medical Excellence Japan(MEJ)との医療協力、在留資格「特定技能」でのウズベク人労働者の拡大、共同クレジット制度(JCM)や日本の衛星を活用した気候変動対策について日本との協力の促進への期待が表明されました。また、林大臣から、「園芸作物バリューチェーン強化計画(フェーズ2)」のドル建て借款の供与(供与限度額2億ドル)について事前に表明したところ、ウムルザーコフ副首相から謝意の表明がありました。
  3. 林大臣から、中央アジア地域情勢について、近年の中央アジア諸国首脳会合が定期的に開催される等域内協力が促進されていることを歓迎しつつ、引き続き中央アジア地域全体の安定化に向けて貢献していきたい旨述べたのに対し、ウムルザーコフ副首相から、ウズベキスタンの積極的な取組についての説明とともに、域内協力の強化に向けた日本の協力への謝意の表明がありました。また、林大臣から、アフガニスタン情勢について、女子教育の早期再開や包摂的な政治体制の構築等の実現に向けてウズベキスタンと連携していきたい旨述べました。さらに、林大臣から日本がアフガニスタン及び隣接する中央アジア諸国に対し、国境管理の強化や過激主義の流入防止のための支援を行っていることや、日本によるウズベキスタンの発電所建設への支援が、アフガニスタンへの電力供給に大いに役立ち、両国が協力して地域の安定化に貢献できていることをうれしく思う旨述べたのに対し、ウムルザーコフ副首相から、アフガニスタンの安全はウズベキスタンを含む中央アジアにとって極めて重要であり、日本によるウズベキスタンの発電所建設等がアフガニスタンを含む地域の安定化につながっているとして謝意が示されました。
  4. 林大臣は、今般のロシアによるウクライナ侵略に対する日本の立場について説明するとともに、今次侵略に対しては国際社会が足並みをそろえて対処していく必要がある旨強調しました。これに対し、ウムルザーコフ副首相からすべての紛争は国際法に従って平和的に解決されるべきとのウズベキスタンの立場につき説明がありました。双方は、ウクライナやアフガニスタンを含む国際問題に関し、引き続き様々なレベルで緊密に連携していくことを確認しました。
  5. 双方は、東アジア情勢についても議論しました。双方は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続き連携していくことを確認しました。
  6. 会談終了後、ウムルザーコフ副首相から林大臣に対し、ウズベキスタンが推進している中央アジアと南アジアの連結性事業に関し、地域の地図を示しながら説明が行われました。

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