令和3年9月9日

 9月6日から9月10日にかけて、リディ・エヴラール国際原子力機関(IAEA)事務次長(Ms. Lydie Evrard, Deputy Director General and Head of the Department of Nuclear Safety and Security of the International Atomic Energy Agency)をはじめとするIAEA関係者が訪日しました。

  1. 今回の訪日では、7月にIAEAとの間でALPS処理水の取扱いに係る包括的な協力の枠組みに関する付託事項(TOR)が署名されたことを踏まえ、外務省、経済産業省、原子力規制委員会等との間で、東電福島第一原発におけるALPS処理水の取扱いに係る協力等について意見交換を行いました。双方は年内のALPS処理水の安全性や規制面でのレビュー、海洋モニタリング・レビューに向け、今後、作業を進めていくことで一致しました。
  2. エヴラール事務次長をはじめとするIAEA関係者は、8日には東電福島第一原発を訪問し、多核種除去設備(ALPS)、タンクエリア、関連設備の設置が検討されている港湾部等の現場を視察し、同発電所の廃炉の現状やALPS処理水への理解を深めるとともに、東電関係者との意見交換を行いました。
  3. また、9日には鷲尾外務副大臣への表敬も行い、我が国とIAEAとの間の協力等について意見交換を行いました。
  4. 我が国は、今後とも、東電福島第一原発の状況やALPS処理水の処分の検討状況について、国際社会に対し、科学的根拠に基づき透明性をもって丁寧に説明していくとともに、各レビューの実施に向けてIAEAと協力していきます。

[参考]ALPS処理水とはALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。