令和3年8月6日

 8月5日(現地時間同日)、コートジボワール共和国のアビジャンにおいて、我が方、倉光秀彰駐コートジボワール日本国特命全権大使と先方シュラム・マリナ国際移住機関(IOM)コートジボワール事務所長(Ms. SCHRAMM Marina, Chief of Mission, IOM Côte d’Ivoire)との間で、供与限度額5.44億円となる無償資金協力「新型コロナウイルス感染症を含む公衆衛生危機に対応するための国境管理能力向上計画(IOM連携)」に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。

  1. 我が国は2013年に開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)以降、アフリカにおける三重点地域にて総合的な広域開発を推進し、そのうちの一つである西アフリカ「成長の環」においてもインフラ整備、制度構築を通じて、域内統合を支援してきました。こうしたなか、2020年に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により、同地域の国境における公衆衛生管理の向上による感染リスクの軽減や貿易円滑化に向けた手続の効率化・加速化が喫緊の課題となっています。
  2. この協力は、IOMと連携し、ガーナ、コートジボワール、トーゴ、ブルキナファソ及びベナンの西アフリカ5か国に対して、同地域の主要国際経済回廊である西アフリカ「成長の環」上に位置する6か所の国境において、新型コロナウイルス感染症対策を含む公衆衛生基礎施設及び関連機材等を整備することにより、国境手続きに関わる人々の保健・衛生面での安全性の強化を図るものです。
  3. 我が国は、2019年8月に開催したTICAD7において、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)拡大とアフリカ健康構想の推進を表明しており、この協力は同表明を具現化するものです。
  • ガーナ共和国:面積約24万平方キロメートル、人口3,042万人、1人当たり国民総所得(GNI)2,220米ドル。
  • コートジボワール共和国:面積約32万平方キロメートル、人口2,572万人、1人当たりGNI2,290米ドル。
  • トーゴ共和国:面積約5万平方キロメートル、人口808万人、1人当たりGNI690米ドル。
  • ブルキナファソ:面積約27万平方キロメートル、人口2,032万人、1人当たりGNI790米ドル。 ベナン共和国:面積約11平方キロメートル、人口1,180万人、1人当たりGNI1,250米ドル。