令和3年6月11日

 6月9日(現地時間)、ニューヨークにおいて、第1回人間の安全保障フレンズ会合(ビデオ会議)が開催されたところ、概要は以下のとおりです(石兼公博国連代表部特命全権大使兼常駐代表が共同議長として出席)。

  1. グテーレス国連事務総長による基調講演では、新型コロナウィルス危機の克服と現下の地球規模の課題に対処する観点から、人間の安全保障の重要性が強調されたほか、高須・人間の安全保障担当事務総長特別顧問による国連における人間の安全保障をめぐる議論の概要説明と、フォア国連児童基金(UNICEF)事務局長による現場での人間の安全保障アプローチに基づく実践についてのプレゼンテーションが行われました。
  2. 63か国の参加を得て開催された今次会合では、人間の安全保障の理念について深い議論が行われ、複雑に絡み合う地球規模課題への対処のため、人間の安全保障の議論の再活性化は時宜に適していることについて一致しました。
  3. 次回会合は、本年末までに開催される予定です。

 2006年にニューヨークベースの非公式・自由なフォーラムとして人間の安全保障フレンズが結成され、2009年までに全7回の会合が開催された。人間の安全保障フレンズ会合を通じた概念普及の結果、最終的には人間の安全保障の共通理解が記載された2012年国連総会決議が採択されるに至った。今般、国際社会が新型コロナウイルスからの回復を目指していくに当たり、人間の安全保障の概念に関する議論を再活性化するべきとの認識の下、日本、コスタリカ、セネガルの国連常駐代表を共同議長として人間の安全保障フレンズが再結成された。