令和3年3月10日

 3月10日(現地時間同日)、南アフリカ共和国の首都プレトリアにおいて、我が方、丸山則夫駐エスワティニ王国日本国特命全権大使(南アフリカにて兼轄)と先方ノマルンゲロ・マガグラ在南アフリカ・エスワティニ王国高等弁務官事務所臨時代理高等弁務官(Ms. Nomalungelo Magagula, Chargé d’affaires a.i. for the High Commission of the Kingdom of Eswatini to the Republic of South Africa)との間で、供与額2億円の給水関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

  1. エスワティニでは、近年、歴史的規模の干ばつに加え、深刻な熱波の発生により、農産物の収穫量が大幅減となる過酷な状況に追い込まれており、水不足解消が課題となっています。エスワティニ政府が策定した「国家開発計画」及び「戦略ロードマップ」の中でも、給水地域の拡大は同政府が重視する重点目標の1つとなっています。
  2. 本計画は、エスワティニに対し給水関連資機材(車両搭載型井戸掘削機、給水ポンプ等)を供与することにより、同国の水へのアクセスの向上及び干ばつの影響緩和を図り、もって社会の安定化を通じた同国の経済社会開発に寄与するものです。
  3. 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、生活の向上や経済成長の基盤となる人間の安全保障とSDGsの実現に向けて、「強靭かつ持続可能な社会の構築への貢献」を表明しており、本計画は同表明を具体化するものです。
  4. 2021年は日・エスワティニ外交関係樹立50周年であり、今般署名が実現した本計画を通じ、二国間関係が一層強化されることが期待されます。

 エスワティニの面積は約1.7万平方キロメートル(日本の四国よりやや小さい)、人口は約115万人(2019年、世界銀行)、1人当たりの国民総所得(GNI)は3,590米ドル(2019年、世界銀行)。