日時 令和3年2月19日(金曜日)9時32分~9時43分 於: 参・本会議場中庭側廊下
主な質疑事項
  • (大臣から)飼養衛生管理基準の遵守状況について
  • (大臣から)世界農業遺産への申請及び日本農業遺産の認定を行う地域の決定について
  • 日本中央競馬会関係者による持続化給付金の不正受給について
  • 北太平洋漁業委員会(NPFC)年次会合について
  • 農業遺産について
  • 農林水産省職員の会食に関する調査について

 

大臣

  本日、私から2点御報告がございます。1点目は、飼養衛生管理基準の遵守状況についてであります。高病原性鳥インフルエンザの発生を受けて実施をしております、飼養衛生管理基準の遵守状況の一斉自主点検につきまして、3回目のフォローアップの結果が取りまとまりましたので御報告いたします。フォローアップの結果としましては、飼養規模100羽以上の養鶏農場においては、いずれの項目も遵守率が97%以上に改善しております。手指消毒については99%にまで改善しており、あともう一息の状況です。これまでの疫学調査結果によれば、一つでも守られていない項目があると、鳥インフルエンザの発生を許してしまいます。今シーズンは、それほどまでに野外にウイルスが多い状況と考えられます。国内の野鳥においても、相次いで発生が確認されておりまして、北海道から鹿児島県まで、14道県49事例が確認されているところであります。また、隣国の韓国におきましても、直近で殺処分対象が110戸、約900万羽と発生が増加している状況であります。鳥インフルエンザのシーズンは5月の連休まで続きまして、防鳥ネットや、消毒機器の整備等の支援策も活用いただきつつですね、今後も警戒を緩めることのないように、飼養衛生管理の徹底に御尽力いただきたいと思います。一方、3回の自主点検を行ったにも関わらず、なお、基準を遵守していない農場に対しましては、家畜伝染病予防法に基づく指導・勧告・命令、そして公表を行うよう、既に都道府県に対して要請しているところでありまして、法律の厳格な適用によりまして、基準の遵守率100%の達成を目指して、これ以上の発生を予防してまいりたいと考えております。各都道府県のフォローアップの結果を含む詳細につきましては、この後ホームページで公表いたします。
  2点目は、世界農業遺産への申請及び日本農業遺産の認定を行う地域の決定についてであります。本日、世界農業遺産への申請及び日本農業遺産の認定の対象地域について決定をいたしました。FAOが認定する世界農業遺産への申請を行う地域は3地域、また、農林水産大臣が認定する日本農業遺産は7地域とすることといたしました。今回決定した地域は、いずれも将来にわたって受け継がれるべき伝統的な農林水産業が営まれている地域であります。今回の決定が、地域の皆様の自信や誇りにつながるとともに、国民の皆様に、我が国の伝統ある農林水産業の価値を再認識していただいて、農林水産業への理解を深めていただくきっかけとなることを期待しております。詳細につきましては、この後プレスリリースをさせていただきます。私からは以上であります。

記者

  競馬関係者が持続化給付金を不正受給している疑いがあるというふうな一部報道についてお伺いします。事実関係の御認識と、大臣の受け止め、競馬法を所管する立場として、今後どういうふうに対応していくかということについて教えてください。

大臣

  17日に、JRAの調教助手や厩務員が持続化給付金を不正受給をしたとの報道を受けまして、競馬に対する信頼を確保するために、JRAに対しまして、事実関係を把握して、不正受給があれば返還させるなど、厳正な対応をとるように指示をしたところであります。不正受給ということが事実であれば、極めて遺憾であるとともに、競馬に対する国民の皆様の信頼を損ないかねないと考えております。現在、JRAが日本調教師会と連携をして、関係者の聞き取りを行っていると承知をしておりますので、国民の皆様の御理解の中で競馬を開催できるようにですね、厳正に対処をしていくことが重要であると考えております。

記者

  報道の中では、関係している方々が100人を超えるというふうなこともありましたけれども、競馬そのものの開催に対する影響というのはあるんでしょうか。

大臣

  そのような報道があることは承知をしております。いずれにしても、農林水産省としては、まずは、その事実関係を把握をしてですね、厳正に対応していくことが重要であると考えています。

記者

  サンマの資源管理を話し合うNPFCの年次会合が、23日から25日まで開かれます。近年、日本国内ではサンマの記録的な不漁が続いていますけれども、この会合でですね、日本政府として、どのようなことの実現を目指すのかということと、あと総漁獲枠の削減とかですね、国・地域別の枠の設定ができるかどうかの見通しについてお伺いできますでしょうか。

大臣

  お話のありました、2月23日から25日にかけて、ウェブ形式でありますが、NPFCの年次会合が開催されまして、サンマ、イカ等の資源管理措置について議論される予定になっています。サンマにつきましては、我が国の昨年の漁獲量は29,566トン、これ、過去最低の漁獲量となった訳でありますが、NPFCでの資源管理措置の強化が喫緊の課題であると認識をしております。前回の年次会合におきましては、初めて、このサンマの総漁獲枠が導入されたところでありますが、今回の会合においては、最新の資源評価を踏まえながら、資源管理の更なる強化が必要だというふうに考えております。交渉に関することでありますので、予断はできないんですが、我が国としては、科学委員会の結果を踏まえてですね、総漁獲枠の縮減を含む資源管理の強化が図られるようにですね、鋭意交渉をしてまいりたいと考えております。

記者

  農業遺産について2点お伺いします。氷見地域の定置網が入るということなんですが、こちらに対して評価された点であったり、大臣の印象をお伺いしたいのと、あともう1点、農業遺産全体として、制度の知名度不足であったり、この認定の効果がまだ見えにくいという声もありますが、地域の活性化に向けてですね、認定地域に期待することと、国としてどう後押しをしていくか、お考えをお願いします。

大臣

  FAOにおける世界農業遺産の申請、また、日本農業遺産の認定ということでありますが、それぞれの地域がですね、先ほど申し上げましたとおり、日本の農業、これまでのですね、伝統的な農林水産業が営まれている地域でありまして、その地域の皆さんが、自信や誇りにつながるとともにですね、この伝統ある農林水産業の価値を再認識していただくためにですね、これらの認定を行ったところでありまして、今、氷見市という話もありましたが、氷見市を含む7地域、また、申請の3地域、それぞれそのような評価の下に行われたものと考えております。これらの目的をですね、しっかりと達成できるように、これからも推進をしていただきたいと考えております。

記者

  総務省の方で、接待問題を受けて、局長らを異動させたという発表があったんですけれども、受け止めと農林水産省の方の会食の問題の審査の進捗状況をお願いします。

大臣

  そのような報道があったことは承知しておりますが、詳細な事実関係を把握しておりませんので、コメントは差し控えたいと思いますが、御指摘の農林水産省職員とですね、吉川元大臣との飲食に、秋田元代表が同席をしていた件につきましては、職員への聞き取りの結果を、国家公務員倫理審査会に報告をしまして、現在、国家公務員倫理審査会に指導をいただきながら、国家公務員倫理法の観点から、調査を進めているところであります。今後、その結果を踏まえまして、然るべき対応をとってまいりたいと考えております。

記者

  すいません、ちょっと話が戻ります。競馬関係者の不正受給についてなんですけれども、一部の報道では、JRAが少なくとも昨年の秋から状況を把握していたのではないかという報道もあるんですが、もし、JRAから何らか、いつから把握していたなど、具体的な時期など大臣に報告等ございましたら教えてください。

大臣

  今、御指摘のですね、昨年秋までに不正が行われた可能性を把握していたのではないかという報道があったことは承知をいたしております。農林水産省としましては、JRAに対しまして、関係者の持続化給付金の事実関係を把握をして、不正受給があれば返還させる等、厳正な対応を取るよう指示しておりますが、今回の報道も踏まえてですね、JRAのこれまでの対応についても併せて報告するよう、追加で指示をしたところであります。

報道官

  他によろしいでしょうか。では以上で終了します。ありがとうございました。

以上