令和3年1月26日

1月26日、オンラインにて、サイバーセキュリティに関するARF(ASEAN地域フォーラム)会期間会合のための第6回専門家会合が開催されました。概要は次のとおりです。

  1. サイバーセキュリティに関するARF会期間会合(ARF-ISM on ICTs Security)のための第6回専門家会合(Open Ended Study Group on Confidence Building Measures (OESG))がオンラインで開催され、日本、マレーシア及びシンガポールが共同議長を務め、日本からは佐藤大輔外務省総合外交政策局経済安全保障政策室長が参加しました。
  2. この専門家会合は、信頼醸成措置及びサイバーセキュリティに関する幅広い問題を議論し、本年春頃に開催が予定されている上記のARF会期間会合にその成果を提出するために開催されたものです。
  3. 今次会合では、地域的・国際的なサイバーセキュリティ環境に対する見方や各国・地域の取組について意見交換を行った上で、今後取り組むべき信頼醸成措置について議論しました。
  4. また、サイバーセキュリティに関する国連政府専門家グループ(GGE)及びオープンエンド作業部会(OEWG)における議論も含め、ARFの枠組みにおいても国際場裏におけるサイバーセキュリティに関する議論に積極的に貢献していくべきことを確認しました。

[参考1]ARF-ISM on ICTs Security の概要

  1. ARF(ASEAN地域フォーラム)は、政治・安全保障問題に関する対話と協力を通じ、アジア・太平洋地域の安全保障環境を向上させることを目的としたフォーラムで、1994年から開催。
  2. ARFには、分野別にISM(Inter-Sessional Meeting、会期間会合)があり、(ア)海上安全保障、(イ)災害救援、(ウ)テロ対策・国境を越える犯罪対策、(エ)不拡散・軍縮について分野毎に具体的な協力を推進してきた。
  3. 世界中でサイバー攻撃が多発し、サイバー攻撃対処への重要性が一層高まる中、日本はマレーシア、シンガポールとともに「サイバーセキュリティに関する会期間会合(正式名称は「ASEAN Regional Forum Inter-Sessional Meeting on Security of and in the Use of Information and Communications Technologies」)」の立上げを提案し、2017年8月のARF閣僚会合において、全会一致で承認された。
  4. このISMは、ARFにおけるサイバーセキュリティに関する諸問題を総括して議論する場として、ARFワークプランの包括的な実施を通じてARFメンバーの協力を強化し、平和で安全で公正かつ協力的なサイバー環境を発展させ、能力構築を通じた相互の信頼醸成の促進により紛争や危機の防止に寄与する。
  5. 今後、第28回ARF閣僚会合に向け、第7回専門家会合を経て、第3回会期間会合を実施し、議論の成果が同閣僚会合に提出される予定。

[参考2]ARFメンバー国等

  • ASEAN国:ブルネイ、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピン、シンガポール、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア
  • 非ASEAN国:日本、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニア、韓国、北朝鮮、モンゴル、中国、ロシア、インド、パキスタン、東ティモール、バングラデシュ、スリランカ、EU