(令和2年8月28日(金曜日)11時37分 於:本省会見室)

中国による南シナ海での中距離弾道ミサイル発射

【産経新聞 石鍋記者】南シナ海問題についてお伺いいたします。中国が南シナ海に4発の弾道ミサイルを発射したと伝えられています。このことに関して、政府が掴んでいる事実関係と、大臣の受け止め、政府としての対応などがあればお願いいたします。

【茂木外務大臣】報道内容、そして米国防総省の声明について承知をいたしております。最近の中国によります南シナ海における活動について、日本として懸念を持って注視をしているところであります。
 南シナ海をめぐる問題は、地域の平和と安定に直結し、我が国を含めます国際社会の正当な関心事項でありまして、我が国としては南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対いたします。
 我が国は、これまで一貫して海における法の支配の貫徹を支持してきており、南シナ海をめぐる問題の全ての当事者が、力や威圧によるのではなくて、国際法に基づく紛争の平和的解決に向けて努力することの重要性を強調したい、こんなふうに思っております。
 先日、東南アジア諸国を訪問させていただきましたが、その際も、南シナ海の問題、時間をかけてそれぞれの国と議論させていただきまして、認識も共有をしているところであります。
 今後とも、自由で開かれた平和な海、これを守るために、引き続き米国であったりそういった国々と連携をしていきたい、そんなふうに思っております。

在留資格を有する外国人の再入国

【ジャパンタイムズ 大住記者】2点お伺いします。入国規制が、外国人を対象にした入国規制が緩和される方向であるというふうに伺っているんですけれども、その方向性の中には、在留外国人は日本人と同じような、それに似たような条件で入国が認めるようになるかというその方向について、それは1点で、2点目はそもそも論として、この在留外国人を含めた規制は、特に在留外国人を対象にした入国規制は、どういった、その背景になった科学的な根拠を具体的に教えてください。

【茂木外務大臣】まずこういう在留資格を持つ方々、今、日本にいらっしゃる、もしくは在留資格を持っていったん海外に出られている方、そういった方々の入国もしくはその再入国を認める方向で、今、最終調整をしているところであります。
 そしてこれは、日本に限らずあらゆる国が、今、新型コロナウイルスの中で、水際措置、これをとっている状況であります。それぞれの国によりましてやり方は違ってくるわけでありますけれども、まさにそれは各国の感染症対策であったりとか主権に関わる問題でありまして、各国がとっている措置、日本としても適正な措置をとっていると考えております。

【ジャパンタイムズ 大住記者】すみません、科学的な根拠について。

【茂木外務大臣】What do you mean by scientific?

【ジャパンタイムズ 大住記者】日本語でいいです。そんなに馬鹿にしなくても大丈夫です。

【茂木外務大臣】馬鹿にしてないです。いや、馬鹿にしてないです。全く馬鹿にしてないです。

【ジャパンタイムズ 大住記者】日本語で話しているなら、日本語でお答えください。科学的な根拠の、同じ地域から日本国へ、日本国籍の方が外国籍の方と一緒に戻られて、全く別の条件が設けられ、その中には例えば事前検査だったり、同じ地域に住んでいるところから、全く別の条件で入って、入国が完全に認められないケースもあったんですね。それに関しては、その背景に至ったその違い、区別を設ける、その別の条件を設ける背景になった、背景にある科学的な根拠をお聞きしています。

【茂木外務大臣】出入国管理の問題ですから、出入国管理庁にお尋ねください。お分かりいただけましたか。日本語、分かっていただけましたか。

日英EPAの交渉状況

【NHK 山本記者】英国との経済連携協定の交渉なんですけども、8月中の大筋合意というのを目指されていると思いますけれども、交渉状況とですね、今日は何か動きというのはありそうでしょうか。

【茂木外務大臣】日英の経済パートナーシップにつきましては、8月上旬、私(大臣)、英国を訪問しまして、トラス大臣との間で2日間にわたって交渉を行ってまいりました。相当、大部にわたるというか、様々な項目、24章、そこの中で、大半の部分については自主的に合意をして、そして主要な論点について、トラス大臣との間で認識の一致と、「リーチ・コンセンサス」、こういう状態まで行ったわけであります。
 それを踏まえて、それ以降、日英の事務レベルで連日交渉を行っているところでありまして、論点は絞り込まれてきておりまして、大筋合意に向けて、今、全力で取り組んでいると、こういう状況であります。今日、私が何かをする、大きな動きは予定しておりません。

国による南シナ海での中距離弾道ミサイル発射

【インディペンデント・ウェブ・ジャーナル 塩澤記者】先月13日、ポンペオ国務長官は、南シナ海における中国の振る舞いに対し、当該地域の平和と安定は、アジア太平洋地域の同盟国と協力していくことで維持していくと、米国政府ホームページで発言しています。先ほど、おっしゃられたこととかぶるところがあるのですが、日本はアメリカの同盟国としてどのように対応されていくのでしょうか。

【茂木外務大臣】先ほどと同じ答えになりますが、もう一回言った方がいいですか。では言いますので座ってください。
 最近の中国によります南シナ海における活動について、日本として懸念を持って注視をしております。
 南シナ海をめぐる問題、これは地域の平和と安定に直結し、我が国を含む国際社会の正当な関心事項でありまして、我が国としては、南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にも強く反対をする。ポンペオ長官も同じ思いであると、そんなふうに思っております。
 我が国は、これまで一貫して海における法の支配の貫徹、これを支持してきておりまして、南シナ海をめぐる問題の全ての当事者が力や威圧によらず、国際法に基づく紛争の平和的な解決に向けて努力することの重要性を強調したいと思っております。
 これからも、米国をはじめとする国際社会としっかりと連携をしていきたい、そのように考えております。