2020年8月20日

資源エネルギー庁に設置されている省エネ基準に関する審議会(注1)において、磁気ディスク装置の新たな省エネ基準に関する報告書が取りまとめられました。

本件概要

磁気ディスク装置の基準エネルギー消費効率(省エネ基準)は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(昭和54年法律第49号)」に基づき、2011年度を目標とする基準が設定され、運用されてきました。その後も、デジタル化・ネットワーク化が進展し、データセンター等での大容量ストレージの需要が高まっていると考えられることから磁気ディスク装置の新たな省エネ基準の策定により、一層のエネルギー消費性能の向上を促進することが必要とされていました。

このような状況を踏まえ、資源エネルギー庁に設置されている省エネ基準に関する審議会(令和2年6月29日開催)の審議を経て、磁気ディスク装置の新たな省エネ基準等を示した「磁気ディスク装置の新たな省エネ基準に関する報告書(注2)」が取りまとめられました。

新たな省エネ基準の概要

  • 目標年度:2023年度(令和5年度)
  • 対象機器:磁気ディスク装置
  • 省エネ基準:以下の表の区分ごとの算定式で算出する値
    (エネルギー消費量の多い磁気ディスク装置(ディスクドライブ搭載可能数が「12台以上」、かつ、ディスクドライブ外形寸法が「3.5インチを含む構成(幅75mm超)」)の新たな省エネ基準は、2015年度の実績値(出荷ベース)と比較すると約68%のエネルギー消費効率を改善)
ディスクドライブ搭載可能数 ディスクドライブの形状及び性能 省エネ基準の算定式
ディスクドライブ外形寸法 ディスク枚数
1台 1枚 E=exp(2.98×ln(N)-30.8)
2枚又は3枚 E=exp(2.98×ln(N)-31.2)
4枚以上 E=exp(2.11×ln(N)-23.5)
2-11台 E=exp(1.56×ln(N)-17.7)
12台以上 3.5インチを含む構成(幅75㎜超) 0.00170
2.5インチのみの構成(幅75㎜以下) E=exp(0.952×ln(N)-14.2)

備考
E:省エネ基準(単位:ワット/ギガバイト)
N:ディスクドライブの定常回転数(単位:回毎分)
ln:底をeとする対数を表す。

参考:磁気ディスク装置の例

  • 外付けハードディスクの画像外付けハードディスク
  • ディスクストレージシステムの画像ディスクストレージシステム
画像提供:一般社団法人 電子情報技術産業協会

 

(注1)総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会 電子計算機及び磁気ディスク装置判断基準ワーキンググループ
(注2)総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会 電子計算機及び磁気ディスク装置判断基準ワーキンググループ取りまとめ(磁気ディスク装置判断基準等)

関連資料

担当

省エネルギー・新エネルギー部
省エネルギー課長 江澤
担当者:神取、太田

電話:03-3501-1511(内線 4541)
03-3501-9726(直通)
03-3501-8396(FAX)