令和2年8月12日
農林水産省食料産業局バイオマス循環資源課

~10月30日「全国一斉商慣習見直しの日」に向けて~

農林水産省は、食品関連事業者における食品ロス削減の取組の推進のため、商慣習見直しの取組を実施する事業者を本日から募集し、本年10月30日の「全国一斉商慣習見直しの日」に応募のあった事業者名を公表します。

1.背景

食品ロスを削減するため、農林水産省は、補助事業にて製造業・卸売業・小売業の話合いの場となる「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」の設置を支援し、以下の商慣習の見直しを推進しています。

【納品期限の緩和】
賞味期間の3分の1以内で小売店舗に納品する慣例である、いわゆる「3分の1ルール」があります。このルールのもとでは、賞味期間の3分の1以内で納品できなかったものは、賞味期限まで多くの日数を残すにも関わらず、行き場がなくなり廃棄となる可能性があります。このため、厳しい納品期限を緩和することは食品ロスの削減につながることが期待されます。

【賞味期限表示の大括り化】
多くの商品の賞味期限表示が年月日で表示されています。一方で、小売業者の在庫商品よりも賞味期限が前であることが理由で、商品を納品できないことがあり、これにより納品できなかった商品は廃棄の可能性が高まります。このため、賞味期限を年月または日まとめ(年月日表示のまま、日の表示を例えば10日単位で統一)にするなど大括り化して表示することにより、在庫商品と納品する商品の賞味期限が同一となり、食品ロスの削減につながることが期待されます。

【取組状況】
農林水産省では、食品ロス削減をフードチェーン全体で解決する必要があることから、平成24年度に上記ワーキングチームを設立し、有識者を交えた検討会や実証実験の結果を基に、納品期限を緩和しても小売店舗で廃棄増加等のリスクが少ない品目として、推奨3品目(飲料、賞味期間180日以上の菓子、カップ麺)の設定等を行うことにより、商慣習の見直しを推進してきました。また、本ワーキングチームの事務局である公益財団法人流通経済研究所が商慣習の見直しに取り組む事業者の調査を行ったところ、令和2年3月時点の結果は、以下のとおりとなりました。大手企業を中心に、一定程度の取組が進んでいますが、地方や中堅・中小規模の企業における取組の拡大も必要となっています。

納品期限の緩和:108社(うち公表可能企業100社)
賞味期限表示の大括り化:120社(うち公表可能企業69社)

事業者名は、以下の参考資料参照。
参考資料1 小売事業者における納品期限緩和の取組企業一覧(PDF : 205KB)
参考資料2 賞味期限表示の大括り化への切り替え実施企業一覧(PDF : 193KB)

2.商慣習の見直しに取り組む事業者の募集

(1)募集内容
昨年制定された食品ロス削減推進法により、10月が「食品ロス削減月間」、10月30日が「食品ロス削減の日」とされました。この機会をとらえ、本年10月30日を「全国一斉商慣習見直しの日」とします。食品ロスの削減を図るためには、各地域でできる限り多くの事業者が一斉に商慣習の見直しに取り組むことが効果的です。食品製造業者、小売業者における商慣習の見直しを後押しするために、以下の商慣習見直しに取組む事業者を募集し、この「全国一斉商慣習見直しの日」に公表を行います。

  (ア)食品小売業者
  推奨3品目(飲料、賞味期間180日以上の菓子、カップ麺。以下同じ。)の納品期限の緩和

  (イ)食品製造業者
  推奨3品目の賞味期限表示の大括り化(年月表示、日まとめ表示)

(2)募集対象者
(1)の(ア)、(イ)の内容に、現在取り組んでいる、または取り組む予定の食品小売業者及び製造業者
※「取り組む予定」とは、取組を開始する時期(年月)が定まっている事業者となります。
※この募集は、本年度農林水産省補助事業の中で行われている、公益財団法人流通経済研究所発出の納品期限緩和及び賞味期限大括り
   化のアンケート調査と連動して行っております。そのため、すでに公益財団法人流通経済研究所からの調査票を受け取られた事業者
   につきましては、その回答をもって当募集への応募に代えさせていただきます。

(3)応募方法
別紙1及び2の様式に御記入いただき、以下のメールアドレスまで提出してください。
メールの件名は、「商慣習の見直しについて」とし、提出する応募様式と御社名を一緒にご記載ください。
例:「商慣習の見直しについて(別紙1、○○株式会社)
 応募様式のファイル名は、別紙1または2のファイル名に御社名を記載してご提出ください。
   例:「別紙1(○○株式会社)」

<提出先>
loss-non@maff.go.jp

別紙1 納品期限緩和取組事業者用応募様式(EXCEL : 181KB)
別紙2 賞味期限の大括り化取組事業者用応募様式(EXCEL : 26KB)
※様式は、ご自身の端末に保存してから編集していただきますよう、お願いいたします。

(4)公表方法
本年10月30日に、農林水産省ホームページ上に、事業者名を一覧として公表します。

(5)募集期間
令和2年8月12日(水曜日)~9月25日(金曜日)17時00分

3.食品小売業対象のセミナー&意見交換会の開催について

    10月30日の「全国一斉商慣習見直しの日」に向け、小売業における食品ロス削減への機運を高めるため、小売業を対象とし
    たセミナー及び意見交換会を開催します(令和2年度農林水産省補助事業により公益財団法人流通経済研究所が主催)。

     (1) セミナー概要
      ・企業のSDGsへの取組や食品ロス削減への注目が高まっている中、本会合では小売業での食品ロス削減について情報共有
         し、今後の方策を考えます。
      ・実務家講師として、セブン&アイグループ (イトーヨーカ堂、ヨークマート、ヨークベニマルなど) と、マルミヤスト
         アから担当者を招き、販売・調達両面の食品ロス削減、食品ロス対策としての納品期限緩和、SDGs貢献に向けたアクシ
         ョン等について報告いただきます。
      ・また当省から、令和2年3月に策定された 「食品ロス削減推進法基本方針」 など、小売業の食品ロス削減に関わる政府方
         針や直近のトピックスを説明いたします。
      ・その後、当日来場の皆様で意見交換を行い、コロナ禍の影響などを踏まえつつ、これからの方策を考えます。

(2) 開催日時・会場

  ■東京会場 (定員:【リアル会場】20名【バーチャル会場】100人)
  日時:令和2年9月3日(木曜日)13時30分~16時00分(リアル会場の開場は13時)

【リアル会場】
  AP東京八重洲 (13F Aルーム)
  東京都中央区京橋1-10-7KPP八重洲ビル 13F
  TEL:03-6228-8109

【バーチャル会場】
  Zoomによるライブ配信/参加
  ※開始時間前にWebミーティングルームに入室可能

  ■岡山会場 (定員:【リアル会場】20名【バーチャル会場】100人)
  日時:令和2年9月10日(木曜日)13時30分~16時00分(リアル会場の開場は13時)

【リアル会場】
  第一セントラルビル2号館会議室
  Central Forest (8F Earth(アース))
  岡山県岡山市北区本町6-30第一セントラルビル2号館8階
  貸会場専用お問い合わせ電話番号:086-231-7724(丸田産業株式会社ディスプレイ事業部)

【バーチャル会場】
  Zoomによるライブ配信/参加
  ※開始時間前にWebミーティングルームに入室可能

  ※新型コロナウイルス感染防止対策について
・会場参加人数を限定することにより、受講席の間隔を広くとるとともに、Zoomによるライブ配信/参加を併用しています。
・新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況によっては、会場参加は取りやめ、ライブ配信/参加のみの開催に変更する場
   合がございます。
・会場参加の際はマスクの着用のご協力をお願いいたします。
・会場には消毒液を設置いたします。
・ご来場時に体温を計測させていただきます。咳や発熱などの症状がある方は、入場をご遠慮いただきます。

(3) 対象者
  食品を扱う小売業の方
  ※お申し込みは、リアル会場・バーチャル会場ともに1社2名までとさせていただきます。

(4) 参加費:無料

  セミナー&意見交換会の申し込み方法等の詳細については、以下をご参照ください。
  https://www.dei.or.jp/seminar/seminar_200903(外部リンク)

お問合せ先

食料産業局バイオマス循環資源課食品産業環境対策室

担当者:岸田・野田・髙野
代表:03-3502-8111(内線4319)
ダイヤルイン:03-6744-2066
FAX番号:03-6738-6552

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