令和2年7月7日

 7月7日(現地時間6日)、コートジボワール共和国のアビジャンにおいて、我が方、倉光秀彰駐コートジボワール日本国特命全権大使と先方アリー・クリバリ外務大臣(H.E. Mr. Ally Coulibaly, Minister of Foreign Affairs)との間で、供与額4億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

1 コートジボワールにおいては、3月11日に初めての新型コロナウイルス感染症患者が確認され、同国政府は、緊急事態宣言の発出により、感染拡大防止に努めていますが、現在も感染者数は増加し続けています。またアビジャンにある感染症指定病院の隔離病棟にはごく少数の病床しかなく、新型コロナウイルス感染症の治療に必要な医療機材も不足しており、保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は、コートジボワールに対し、小型救急車、移動式X線撮影装置等の保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。

4 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)拡大とアフリカ健康構想の推進を表明(PDF)別ウィンドウで開くしており、この協力は同表明を具現化するものです。

[参考]コートジボワール共和国基礎データ
 コートジボワール共和国の面積は約32.2万平方キロメートル(日本の約0.9倍)、人口は2,507万人(2018年、世界銀行)、人口一人当たり国民総所得(GNI)は1,610米ドル(2018年、世界銀行)。