2020年4月14日

資源エネルギー庁は、各種エネルギー関係統計等を基に、2018年度の総合エネルギー統計確報を作成し、エネルギー需給実績として取りまとめました。

1.エネルギー需給実績(確報)のポイント

(1)需要動向

最終エネルギー消費は前年度比2.7%減。うち石油は同4.1%減、都市ガスは同3.3%減、電力は同2.0%減、石炭は同1.9%減であった。

家庭部門は、暖冬の影響から、厳冬であった2017年度に比べて大幅に減少。企業・事業所他部門は、経済活動が緩やかに拡大したが、鉄鋼やエチレンの生産量の減少や省エネの進展等により減少。

  • 最終消費を部門別に見ると、企業・事業所他が同2.1%減(うち製造業は同1.5%減)、運輸が同1.2%減、家庭部門が同7.8%減と、主要全部門で減少。
  • 電力消費は、家庭部門は同4.6%減、企業事業所他は同1.0%減。

(2)供給動向

一次エネルギー国内供給は、前年度比1.8%減。化石燃料は5年連続で減少する一方、再エネ及び原子力などの非化石エネルギーは6年連続で増加。

  • 一次供給のシェアは、発電で再エネ普及と原発再稼働が進み、再エネ(未活用エネ含む)と原子力は各前年度比0.5%ポイント(%p)増、1.4%p増。一方、石油と天然ガスは発電用を中心に減少し、各同1.4%p減、同0.5%p減。石炭は、量は減少もシェアは横ばい。

発電電力量は前年度比0.8%減(1兆512億kWh)。非化石電源の割合は23.0%(前年度比3.9%ポイント増)。

  • 発電電力量の構成は、再エネが16.9%(前年度比0.9%p増)、原子力が6.2%(同3.1%p増)、火力が77.0%(同3.9%p減)。

エネルギー自給率は、前年度比2.3%p増の11.8%(IEAベース)。

(3)CO2排出動向

エネルギー起源CO2排出量は、前年度比4.6%減と5年連続減少し10.6憶トンで、2013年度比14.2%減。

電力のCO2原単位(使用端)は、前年度比4.7%改善し、0.49kg-CO2/kWh。

  • CO2は東日本大震災後の原発稼働停止等の影響で2013年度まで4年連続で増加したが、その後の需要減、再エネ普及や原発再稼働による電力低炭素化等により、減少傾向。
  • 部門別では、企業・事業所他が前年度比4.1%減、家庭が同11.1%減、運輸が同1.4%減。
(注)本資料においてエネルギー量は、エネルギー単位(ジュール)を使用。原油換算klに換算する場合は、本資料に掲載されているPJ(ペタジュール:10の15乗ジュール)の数字に 0.0258 を乗じると原油換算百万klとなります。(原油換算:原油1リットル = 9,250kcal = 38.7MJ。1MJ = 0.0258リットル。)

2.統計表のHP掲載

資源エネルギー庁のホームページ外部リンクに「2018年度総合エネルギー統計確報」(Excel形式)を掲載しますので御参照ください。

関連資料

担当

資源エネルギー庁
長官官房総務課 戦略企画室長 田中
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