日時 令和元年12月23日(月曜日)9時38分~9時45分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)中国向け日本産牛肉の輸出再開について
  • 野生イノシシへのCSF経口ワクチンの空中散布について
  • 明年への大臣の抱負について
  • 日本漁船のロシアへの連行について

大臣

  本日、私から1点の御報告がございます。
  牛肉の中国への輸出に関しまして、中国が我が国のBSEと口蹄疫に関する解禁令を、12月19日付けで公告したと確認いたしました。当該解禁令の公告は、中国向けの日本産牛肉の輸出再開の大きなステップになるものであります。今後、いくつかの手続きが残っておりますが、今回の中国側の動きを踏まえ、早期の輸出再開に向けて、当局間の調整を更に加速していきたいと考えています。
  私からは以上でございます。

記者

  CSF対策で1つお伺いします。20日に栃木県日光市で経口ワクチンの空中散布が行われました。本格的な散布は今回が初めてということになるかと思います。今後、対象範囲を拡大していくというふうに理解をしておりますが、その検討状況を教えてください。

大臣

  前にも申し上げましたようにですね、取水口とかですね、そういうところを避けなければなりませんし、今回も猛禽類の棲息地、そういうところをですね、きちっと避けて散布をいたしました。それにはやはり、ここらへんに生息してそうだというスポットが分かる方も今回、同乗していただきましたので、現地、山林の所有者、今回は国有林でしたから、弊害はあまりありませんでしたけれども、今後ベルト帯ということになればですね、しっかりと現場の説明も事前に行った上でやっていかなければなりません。しかし、だんだん寒くなってきておりますのでですね、急がなければならないという側面もあるかなあと思っております。しかし、やはり急峻な山岳地帯に経口ワクチンを散布する上では、極めて有効であるという報告を受けております。かなり正確なですね、散布ができた。これは自衛隊の皆様方の高い練度のおかげでもございますし、散布に協力してくださった専門家の方、それから、農水省の職員、みんなのチームプレーのおかげだと思っております。今後ともですね、安全で更に効果的な空中散布ができるように、データ収集することも考えておりますし、そのワクチンを撒いた地域にどれだけイノシシに抗体が発現しているかについての調査をあわせて行いたいというふうに思っております。

記者

  大臣は来年、年男になられるかと思うんですけれども、抱負とか力を入れていきたい分野があったら教えていただけますでしょうか。

大臣

  年男というと聞こえがいいんですけど、60なんでですね、還暦で赤いちゃんちゃんこを着る年にもなりますんで、この閣僚というポジションに就かせていただいて100日余りが経ったんですけれども、台風とか、CSFとか、日米とか、いろんなことが重なってですね、ちょっとカリカリしすぎていたなと思っています。私も余裕がなくてですね、まだ慣れなかったこともあったんで、60ともなれば、もうちょっと人間としては、懐の深い人間になりたいなと思いますし、まじめな話でいきますとですね、今回は補正についても、当初予算についても、当初も前年を若干ではありますが、超えることができましたんで、しかしこの国民のお金をですね、私どもは預かっているというふうに思っています。予算はですね、正確に正しく財政民主主義の大原則に則って、国会でもしっかりと議論を行った上でですね、正しくこれは使わせていただかなければならないと思っています。そして、現場でどれだけの効果が実装された上で発現するのかについてはですね、しっかりと見させていただきたいと思っております。そして4月1日からは輸出の対策もですね、本部長という役目も出てくるわけでありますから、4つの省庁を束ねるといいましてもですね、私の構成員になられる大臣方は、私の先輩方でございますので、やはり、とは言いながらですね、そのスケジュールに則って遅滞なく行われないということであればですね、私の方からはその理由をしっかりと正して、縦割りという御批判をいただかないように、輸出の促進には頑張っていきたい。そして、輸出の促進の一番の大切な目的は数字を達成することではなくて、それによって生産されている現場に対してですね、どれだけのものがフィードバックされて、そして生産基盤が強化されて、農家の方々の生産意欲を更に増すことができて、それによって担い手が生まれるような環境を作れればなというようなことを来年に向かっては考えています。

記者

  根室の漁船が古釜布に連行されている状況なんですけれども、その後の、現在の状況ですとか、解放の見通しなどを教えてください。

大臣

  大変申し訳ないんですがですね、具体的な進展が今のところ見られません。外務省とはかなり綿密にやっておりますし、この間の記者会見で私も一言失言をしたなと思っているところがありまして、「帰してもらう」ということではなくてですね、「帰港する」というのが正しい言い方であってですね、我々は「遺憾である」という立場でありますから、「早く帰せ」という立場であるということは、なかなか、皆さんも一度ここに立ってみるとわかりますけれども、なかなかうまく思っていることと言うことが違ってしまうこともありますけれども、早期の帰港に向けてですね、努力をしないといかんと思っています。年末になるとですね、もう明日はクリスマスですし、年の瀬を越えるようなことになると御家族も、どれほど不安の御気持ちなのかというのは想像するに難くありませんので、更にですね、我々も日ロ漁業協定とか、いろんなチャンネルは農水省としても独自に持っておりますから、外務省のチャンネルだけではなくてですね、我々が現に持っているチャンネルをフルに活かして一日も早く帰港できるように交渉していきたいと思っています。

報道官

  ほかにございませんでしょうか。よろしいですか。では以上で終了します。ありがとうございました。

大臣

  ありがとうございました。

以上