2019年12月2日

経済産業省は、航空機産業、一般社団法人非破壊検査協会、関係省庁、自治体と協力して、国内で初めての航空機産業における非破壊試験技術者資格試験を実施します。

1.概要

我が国航空機産業の国際的な付加価値向上のためには、複数工程を一貫して行うことによる生産性の向上が必要不可欠です。それらの工程の中でも航空機の絶対的な安全性を担保する「非破壊検査」は特に重要な工程です。

しかし、非破壊検査を実施するには厳格な品質体制や人材育成体制の構築が企業にとって大きな障壁となっていたところ、経済産業省の支援のもと、航空機産業界が2017年に「日本航空宇宙非破壊試験委員会」を設立し、非破壊試験技術者の育成体制の整備を開始しました。

同じく2017年に「航空機産業非破壊検査トレーニングセンター(兵庫県神戸市)」での訓練開始を皮切りに、育成体制に必要な整備を着々と進め、この度2019年12月に国内初の航空機産業の非破壊試験における資格取得試験を実施します。

技術者育成の手法が海外の機関や国内大手企業に限られていた中小企業にとって、国際基準に則った訓練・資格試験が国内第三者機関で実施されることは、中小企業の技術者育成にかかる負担を下げることに繋がり、もって一貫生産に向けたボトルネック工程の解消に繋がることが期待されます。

2.日本航空宇宙非破壊試験委員会(NANDTB-JAPAN)について

日本航空宇宙非破壊試験委員会は、大手重工メーカー等の非破壊試験分野の専門家によって設立された委員会です。本委員会が技術者育成にかかる制度構築を行い、当該制度の訓練機関、試験機関を承認します。詳しくは一般社団法人日本非破壊検査協会のHP外部リンクをご覧ください。

委員会企業

三菱重工業(株)、川崎重工業(株)、(株)SUBARU、(株)IHI、(株)JALエンジニアリング、(株)住友精密工業、(株)ナブテスコ、(株)島津製作所、(株)新明和工業、(株)ジャムコ (順不同)

事務局

一般社団法人日本非破壊検査協会

3.試験概要(予定)

試験日程

【筆記試験】2019年12月16日(月曜日)
【実技試験】2019年12月17日(火曜日)~19日(木曜日)

試験実施NDT方法及びレベル

磁気探傷試験(MT)レベル2
浸透探傷試験(PT)レベル2

受験申請受付期間

2019年12月2日(月曜日)~12月6日(金曜日)

試験実施場所

【筆記試験・実技試験】 兵庫県立工業技術センター

詳しくは試験実施機関である一般社団法人日本非破壊検査協会のHP外部リンクをご覧下さい。

担当

製造産業局 航空機武器宇宙産業課
航空機部品・素材産業室長 新倉
担当者:戸田、沼本

電話:03-3501-1511(内線 3841~3)
03-3501-1692(直通)
03-3501-7062(FAX)