日米貿易交渉も担当

【茂木外務大臣】このたび外務大臣を拝命し、日米貿易交渉も引き続き担当することになりました。
 まず、日本外交が直面する諸課題に全力で取り組みたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 また、日米貿易交渉について、目標として掲げた9月末の協定署名に向け、全力で取り組んでいるところでありまして、日米双方にとって、ウインウインとなる協定にしっかり仕上げていきたいと思っております。
 安倍総理が、積極的平和主義の立場から展開をしてきた地球儀を俯瞰する外交を、さらに前に進めるため、包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開していきたいと思います。
 それでは、時間の関係もあると思いますので、ご質問をどうぞ。
 
【事務方】それでは、質問がある方、挙手をお願いいたします。大臣にご指名いただきます。
 
【茂木外務大臣】どうぞ。

対ロシア交渉

【記者】よろしくお願いします。
 北方領土問題についてお聞きしたいんですけれども、ウラジオストクの5日の首脳会談で、両方外相にですね、双方が受け入れ可能な解決策に向けた作業を加速することを指示するというふうに確認されましたけれども、外相となって、ロシアとの交渉、責任者としてどのように進めていきたいとお考えでしょうか。
 
【茂木外務大臣】9月5日の首脳会談におきましては、平和条約締結問題について、忌憚のない意見交換を行いまして、未来志向で作業をすることを再確認をしたわけであります。また、両首脳は、交渉責任者である外相にですね、双方が受け入れられる解決策を見つけるための共同作業を進めるようにと改めて指示をしたところであります。
 ラブロフ外相とできるだけ早く話をしたいと、こんなふうに思っています。

日韓対立解決へのビジョン

【記者】日韓対立が続いていると思うんですけれども、外務大臣として、どのようなビジョンを持って取り組んでいきたいと思っていらっしゃいますか。
 
【茂木外務大臣】日韓両国、1965年の国交正常化以来、日韓基本条約および日韓請求権協定の基礎の上に、友好協力関係を発展させてきたところであります。特に北朝鮮問題等への対応のため、日韓、そして日米韓が緊密な連携が今ほど重要なときはなく、未来志向の日韓関係を築いていくべきだと考えております。
 ところが、韓国は旧朝鮮半島出身労働者問題に関する大法院判決によって、国際法に違反をし、日韓関係の基礎を覆し、この1年近く、残念ながらこうした状態が続いているわけであります。わが国としては、韓国側に対して、国際法違反の状態を一刻も早く是正すること、引き続き、強く求めてまいります。

【事務方】あと、閣僚記者会見が続きますので、次で最後の質問にさせていただきます。
 
【茂木外務大臣】えっと、ごめんなさい、先に手を挙げたと思う、よろしいですか。

北朝鮮ミサイル問題

【記者】北朝鮮のミサイル問題についてお聞きしたいんですけれども、5月以降、北朝鮮のミサイルが、北朝鮮が相次いでミサイルを発射しているんですけれども、アメリカのトランプ大統領は問題視しない考えを示しています。今、日本としてですね、北朝鮮のミサイルの脅威というのをどのように認識していて、その抑止するために、どのようにするべきだというふうにお考えでしょうか。
 
【茂木外務大臣】日本として、基本的な立場、2002年9月のですね、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、そしてご指摘のミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指す、こういう考えに変わりはありません。
 北朝鮮によりますミサイルの発射が行われておりますが、もちろん、先日のですね、ビアリッツでの首脳会談でも、日米でしっかりとこの問題についても連携をするということを確認をしているところでありまして、そういった方針に沿ってですね、対応してまいりたいと考えております。

【事務方】以上をもちまして、茂木大臣の会見を終了させていただきます。ありがとうございました。