1. 1　本1日（現地時間2月28日），ハイチ共和国の首都ポルトープランス市において，我が方水野光明在ハイチ大使と，先方ラファエル・シュイナール世界食糧計画（WFP）ハイチ事務所副代表（Mr. Raphael Chuinard, Deputy Country Director, World Food Programme in Haiti）との間で，供与額2億2,700万円の無償資金協力「ハイチにおける地産地消型学校給食配布計画」（WFP連携）に関する書簡の交換が行われました。

    2　中南米の最貧国であるハイチでは，インフラの未整備等の慢性的要因やハリケーンなどの季節的な要因により，食糧需給状況が今なお不安定であり，年によっては深刻な食糧不足も生じています。また，近年同国では食糧価格が高騰しているため，貧困家庭には安定した食糧の確保が困難となっています。こうした食糧需給の不安定さにより，ハイチでは給食制度を導入できていない学校が多い状況です。初等教育を受けることができる児童は全体の35.2％にとどまる中，学校給食の提供を受けることができる児童はそのうちの23％に満たないとされています。

    3　この協力は，WFPとの連携の下，ハイチ国内の2県（ニップ県（西部）及びアルティボニット県（北部））において，政府・学校と連携し，地元の小作農家から購入した農作物を100％使用した地産地消型給食を55校の児童に提供するものです。この協力により，栄養価の高い給食が2年間で約3万2,680人の児童に提供され，学校児童の学習・給食環境が改善されるとともに，地元の農作物を購入することで，小作農家の収入増加にも資することが期待されます。

    2. ［参考］ハイチ共和国基礎データ
    　
    　ハイチ共和国は，面積約2.77万平方キロメートル（北海道の約1／3）。人口約1,098万人（2017年，世界銀行）。1人当たり国民総所得（GNI）は760米ドル（2017年，世界銀行）。