2019年1月17日

世耕経済産業大臣は、1月13日(日曜日)から15日(火曜日)までの日程で、アラブ首長国連邦(アブダビ)及びイスラエル国(エルサレム及びテルアビブ)を訪問しました。

アブダビでは、ムハンマド皇太子殿下及びジャーベル・アブダビ国営石油会社(ADNOC)CEO兼UAE国務大臣をはじめとした政府要人等と会談を行いました。また、ワールド・フューチャー・エナジー・サミット(WFES)に参加したほか、日本エネルギー経済研究所とハリーファ大学との間の産学連携に関する協力覚書(MOU)の署名式に出席しました。また、サウジアラビアのアル=ファーレフ・エネルギー・産業・鉱物資源大臣及びアル・トワイジリ経済企画大臣と会談しました。

イスラエルでは第2回日本・イスラエル経済イノベーション政策対話及び第2回日・イスラエル・イノベーションネットワーク(JIIN)総会に参加したほか、ネタニヤフ首相への表敬訪問等を行いました。また、日本企業が約100社から約200名が同行しました。

1.アラブ首長国連邦(UAE)(13日及び14日)

(1)政府要人等との会談

  1. ムハンマド皇太子殿下との会談では、世耕大臣から、日本への原油の安定供給に対する謝意を伝え、エネルギー分野を含む幅広い分野での協力を推進していくことが重要との認識を共有しました。特に、教育、医療、食料といった分野での協力について、前向きな意見交換を行いました。

  2. ジャーベル国務大臣兼アブダビ国営石油会社(ADNOC)CEO との会談では、石油・天然ガス分野での協力について、上流開発分野のみならず、中下流も含む幅広い分野で具体的な協力を進めていくことで一致しました。また、日・UAE「包括的・戦略的パートナーシップ・イニシアティブ(CSPI)」を主導する同大臣と、これまでの取り組みの進捗を踏まえながら、今後さらに協力を新たな分野に拡大していくことで一致しました。

  1. アル=ファーレフサウジアラビア王国エネルギー・産業・鉱物資源大臣及びアル・トワイジリ経済企画大臣との会談では、世耕大臣から、原油の安定供給に対する謝意を伝え、省エネ、再生可能エネルギーや水素の利活用を進めていくことで一致しました。また、日サウジ・ビジョン2030を通じて包括的な協力を官民が一体となって進めることで一致しました。

(2)日本エネルギー経済研究所とハリーファ大学との間の産学連携に関する協力覚書(MOU)署名式への出席

世耕大臣は、ジャーベル・ADNOC CEOとの会談後、同CEOと共に、日本エネルギー経済研究所とハリーファ大学(Khalifa University)との間の産学連携に関する協力覚書(MOU)署名式に出席しました。本件は、「包括的・戦略的パートナーシップ・イニシアティブ(CSPI)に基づき、経済産業省の支援の下、両機関間での産学連携を推進する枠組みを構築するものであり、今後、様々な分野で共同研究・協力が進むことが期待されます。

 

(3)ワールド・フューチャー・エナジー・サミットへの参加

世耕大臣は、ワールド・フューチャー・エナジー・サミット(WFES)に参加し、ムハンマド皇太子殿下、ジャーベル・アブダビ国営石油会社(ADNOC)CEO兼UAE国務大臣に加え、マズルーイ・エネルギー産業大臣やUAE政府要人、各国閣僚等と意見交換しました。また、会場内では、水素による重工業のリニューアブル化をテーマとした展示を行っている「日本パビリオン」を視察しました。

2.イスラエル国(14日及び15日)

  1. 第2回日・イスラエル・イノベーションネットワーク(JIIN)総会への出席
    両国の経済産業省や経済団体等が参加する「日・イスラエル・イノベーションネットワーク(JIIN)」の第2回総会に出席し、参加団体による2018年の活動実績について報告を受けるとともに、2019年の活動計画について合意しました。特に、JIINに「デジタルヘルス分科会」及び「投資分科会」を設置し、関係企業の連携を強化していくことが合意されました。また、JETROテルアビブ事務所に「JIINハブ」を設置し、日イスラエル企業連携を更に強化していくことで合意しました。

  1. 第2回日・イスラエル経済イノベーション政策対話の開催
    世耕大臣とコーヘン大臣が出席し、閣僚級の日・イスラエル経済イノベーション政策対話が開催されました。両大臣は、JIINの活動により、企業間連携が進展していることや、企業連携の更なる促進のための新たな枠組み(別添)が多数立ち上がっていることを歓迎しました。また、サイバーセキュリティ分野の協力や共同R&D事業、関西地域における協力等の今後の進捗について意見交換を行いました。

  1. 日・イスラエル・ビジネスフォーラムへの出席
    世耕大臣は、日・イスラエル・ビジネスフォーラムに出席し、基調講演を行うとともに、コーヘン・イスラエル経済産業大臣とデジタルヘルス分野に関して両国にワンストップ窓口を設けるための覚書に署名し、今後の同分野における連携をより一層推進していくことで合意しました。また、日・イスラエルのビジネスプラン集を交換したほか、民間企業の覚書等の署名式に立ち会いました。

  1. ネタニヤフ首相への表敬訪問
    世耕大臣は、ネタニヤフ首相に対し、イノベーションを核とした両国間の協力が加速度的に深化していることを確認するとともに、両国のビジネスの連携がさらに深まるよう、両国の政府が環境整備を強力に推進していくことで一致しました。また政府関係者による表敬に加え、日本企業代表者も含めた拡大会合も実施し、両国のさらなる企業連携を推進していくことで一致しました。

関連資料

担当

  • アラブ首長国連邦

    資源エネルギー庁 資源・燃料部
    石油・天然ガス課長 佐々木
    企画官 山田
    担当者:田坂
    電話:03-3501-1511(内線4641~6)
    03-3501-1817(直通)

  • イスラエル国

    通商政策局 中東アフリカ課長 木原
    担当者:寺岡、鈴木
    電話:03-3501-1511(内線3008~10)
    03-3501-2283(直通)