1. 1 本3日(現地時間同日),アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブールにおいて,我が方鈴鹿光次駐アフガニスタン大使と先方アデル・ホドル国連児童基金(UNICEF)アフガニスタン事務所長(Ms. Adele Khodr, Representative, UNICEF Afghanistan)との間で,10億900万円を供与限度額とする無償資金協力「小児感染症予防計画」に関する交換公文の署名式が行われました。

    2 アフガニスタンでは,5歳未満の死亡率が1,000人あたり70人と高く,乳児(1歳未満児)死亡率,新生児死亡率,妊産婦死亡率についても南アジアの中でも最も劣悪な状況にあります。これまで我が国をはじめとする国際社会はUNICEFやWHO等と協力して,ポリオ等の感染症予防対策を支援してきていますが,引き続き国際的な取組が必要とされています。

    3 この協力は,定期予防接種活動において必要となるワクチン調達を支援し,約128万人の1歳未満児及び285万人の妊娠可能な年齢層の女性への接種を可能とするものです。また,ポリオワクチン接種キャンペーンにおいて必要となるワクチン調達を支援することで,計1,030万人の5歳未満児の子どもへのポリオワクチン接種が可能となります。さらに,定期予防接種及びポリオワクチン接種キャンペーンの着実な実施により,予防接種により予防可能な疾患による感染・死亡を防ぎ,アフガニスタン全国におけるポリオ等小児感染症の予防・撲滅に寄与することが期待されます。

    4 我が国は2016年のG7伊勢志摩サミットの機会に,中東地域安定のために3年間で総額約60億ドルの包括的支援を表明(PDF)別ウィンドウで開くしており,この協力は同表明を具現化するものです。

    [参考]アフガニスタン・イスラム共和国基礎データ
     アフガニスタン・イスラム共和国の面積は65.2万平方キロメートル(日本の1.7倍),人口は約3,553万人(2017年,世界銀行),1人当たりの国民総所得(GNI)は570米ドル(2017年,世界銀行)。