1. 1 冒頭

     河野大臣から,両国は1956年の国交樹立以来,伝統的友好関係を維持しており,ギャワリ大臣の訪日を契機に,両国関係を更に発展させたい旨述べました。また,ネパールにおいて2015年に制定された新憲法に基づく選挙が実施され,和平・民主化プロセスが着実に進展していることを歓迎し,オリ新政権との関係を強化したい考えを伝えました。更に,河野大臣から,ネパールの経済発展を日本として引き続き後押ししたい旨述べました。
     これに対し,ギャワリ大臣から,日本への招待と温かい歓待に感謝する,外務大臣として訪日し,幅広い分野での協力を強化し,日・ネパール関係の新たな章を切り開きたい,ネパールは新憲法の下で安定的な発展をしていく,ハイレベルの交流を実現していきたい旨述べました。

    2 二国間関係

    (1)河野大臣から,日本は,法整備や人材育成等を通じて,ネパールにおける民主主義の定着を長年支援しており,今後もネパールの取組を支援していきたい旨述べました。また,河野大臣から,日本はネパール政府が掲げる「繁栄したネパール,幸せなネパール人」や,中所得国への移行等に向けての取組を考慮しつつ,今後ともネパールを支援していく考えを伝達し,日本の経済協力が,新政権による国づくりに貢献するとともに,ネパールとの友好関係の基盤の拡大につながることへの強い期待を述べました。さらに,河野大臣は,日・ネパール直行便の実現により人的交流が活発することを期待する,日本はJENESYSを通じた青年交流を進めており,本年は農業・保健分野でネパールから24名を招へいする旨述べました。

    (2)ギャワリ大臣から,日本からのこれまでの支援について深く感謝している,農業,水力発電,観光,インフラ開発,人材育成の分野を重視している,日本による継続的な支援はネパールの中所得国への移行に向けて極めて重要である, JETROセミナーなどを通じて日本から更なる投資を呼び込みたい旨述べました。また,ギャワリ大臣から,直行便による観光客の増加やスポーツ分野での交流の促進を含め人的交流の拡大について期待が示されました。

    (3)インフラ開発については,河野大臣から国際スタンダートに適合することの必要性を指摘し,ギャワリ大臣から,インフラ開発にあたっては,優先順位をつけて十分に検討していく必要がある旨述べました。

    3 地域情勢

     両者は北朝鮮を含む地域情勢について意見交換を行いました。北朝鮮について,朝鮮半島の非核化に向け,安保理決議の完全な履行が必要であるとの立場で一致しました。