農林水産省・新着情報
プレスリリース
野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年10月)について
農林水産省
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格(卸売価格)の見通し(令和6年10月)について、主産地等からの聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。
1.背景
近年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、平成23年より、主産地、卸売会社等からの聞き取りを基に、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
今回、聞き取り結果に基づく、令和6年10月の野菜の生育状況及び価格の見通しを次のとおり公表します。
2.概要
令和6年10月は、さといもの価格が平年を下回って推移する見込みです!
「野菜を食べよう」プロジェクト
農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べよう」プロジェクトを実施しています。
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維等が豊富に含まれており、毎日を健康で元気に過ごすために欠かせない食材です。
皆さんもご自宅等で野菜をたっぷり使った料理をお楽しみください。
詳細は次のURLをご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html
里芋の花・あんかけ |
また、「令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ」、「cookpad 農林水産省のキッチン」、「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」でも野菜のレシピを紹介していますので、是非ご覧ください。
令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/aftercovid19/1.html
「cookpad 農林水産省のキッチン」
https://cookpad.com/kitchen/11469357(外部リンク)
「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」
https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00046.html(外部リンク)
3.主要な野菜の生育、出荷及び価格の見通し
品目 | 主産地 ( )書きは令和5年 10月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 10月の価格見通し (平年(直近5か年平均)比) |
だいこん | 千葉(34%) 青森(30%) 北海道(23%) |
北海道産・青森県産に加え、千葉県産の出荷が増加する。 千葉県産の生育は順調。北海道産・青森県産は8月から9月上旬にかけての高温等の影響により歩留まりの低下がみられるものの、9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
にんじん | 北海道(89%) |
北海道産は8月から9月上旬にかけての高温等の影響により歩留まりの低下がみられるものの、9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 | 平年並みで推移 |
はくさい | 長野(84%) 茨城(9%) |
長野県産に加え、茨城県産の出荷が増加する。 長野県産は8月の高温、降雨の影響により歩留まりの低下がみられるものの、9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。茨城県産は高温の影響による定植の遅れ、歩留まりの低下がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移し、10月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年並みで推移 〈10月後半〉 |
キャベツ | 群馬(60%) 千葉(13%) |
群馬県産に加え、千葉県産の出荷が増加する。 主産地において、生育は順調であり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ほうれんそう | 群馬(47%) 茨城(20%) 栃木(15%) |
主産地において、7月から8月にかけての高温の影響による生育不良等がみられ、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。9月中旬以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 | 〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 |
ねぎ | 北海道(21%) 青森(18%) 秋田(15%) |
北海道産の出荷は順調。青森県産・秋田県産は8月の高温の影響により歩留まりの低下がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
レタス | 茨城(62%) 長野(24%) |
長野県産中心から、茨城県産中心の出荷へと切り替わる。 茨城県産の生育は順調。長野県産は8月の高温、降雨の影響により歩留まりの低下がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 |
きゅうり | 群馬(31%) 埼玉(25%) 福島(11%) |
福島県産の出荷が減少し、群馬県産・埼玉県産の出荷が増加する。 福島県産は7月から8月中旬にかけての高温の影響による生育不良等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。群馬県産・埼玉県産は8月から9月中旬にかけての高温の影響による歩留まりの低下等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
なす | 高知(37%) 群馬(21%) 栃木(16%) 茨城(13%) |
群馬県産・栃木県産に加え、高知県産の出荷が増加する。 群馬県産・栃木県産・茨城県産は7月から8月中旬にかけての高温の影響による歩留まりの低下等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。高知県産の生育は順調。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 |
トマト | 千葉(18%) 熊本(16%) 福島(12%) 茨城(10%) |
福島県産・茨城県産の出荷が減少し、熊本県産の出荷が増加する。 千葉県産・福島県産・茨城県産は7月から9月上旬にかけての高温の影響により花落ち、生育不良等がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。熊本県産の生育は順調。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 |
ピーマン | 茨城(56%) 岩手(19%) |
岩手県産に加え、茨城県産の出荷が増加する。 茨城県産は8月の高温の影響により生育不良がみられ、10月前半の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。9月以降の気温低下により生育は回復傾向にあり、10月後半の出荷数量は平年並みで推移する見込み。岩手県産の生育は順調。 全体として、10月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、10月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年を上回って推移 〈10月後半〉 |
ばれいしょ | 北海道(100%) | 主産地において、生育は順調であり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 | 平年並みで推移 |
さといも | 埼玉(69%) 千葉(11%) 愛媛(11%) |
千葉県産の出荷が減少し、埼玉県産の出荷が増加する。 埼玉県産は玉数が多く大玉傾向。千葉県産・愛媛県産の生育は順調。 全体として、10月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
たまねぎ | 北海道(97%) | 主産地において、生育は順調であり、10月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 | 平年並みで推移 |
ブロッコリー | 北海道(36%) 長野(20%) 埼玉(18%) |
北海道産・長野県産の出荷が減少し、埼玉県産の出荷が増加する。 北海道産は気温高により生育が前進しているため、切りあがりが早くなり、10月後半の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。長野県産は8月の高温・干ばつの影響により歩留まりの低下がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。埼玉県産は夏場の天候不順の影響により、生育遅延・生育不良がみられ、10月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。 全体として、10月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移し、10月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
〈10月前半〉 平年並みで推移 〈10月後半〉 |
注:「平年並み」とは、平年(過去5か年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示
しています。
なお、2020年基準消費者物価指数によると、令和6年8月の総合の指数は109.1、食料の指数も
117.6と上昇傾向にありますが、本プレスリリースについては、主産地、卸売会社等からの
聞き取りをもとに過去5か年平均を基準として作成しておりますこと、ご留意ください。
<添付資料>
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 62KB)
これまでの公表資料は、次のURLページで公開しております。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
お問合せ先
農産局園芸作物課
担当者:宮嶋、栗田、島﨑、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961