環境省・新着情報

2024年09月06日

(仮称)鹿角東部市民ウィンドファーム事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「(仮称)鹿角東部市民ウィンドファーム事業に係る計画段階環境配慮書」(かづのグリーンエネルギー株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
 
 環境大臣意見では、
 (1) 河川、沢筋、水源かん養保安林等が存在し、重要な水生動物が生息している可能性があることから、土工量の抑制、沈砂池の設置等を行い、土砂及び濁水の流出を最小限に抑えること等により、水環境及び水生動物への影響を回避又は極力低減すること
 (2) イヌワシ、クマタカ等の生息が確認され、想定区域の周辺は、環境省による「イヌワシ保護増殖事業計画」に基づく事業が計画されている地域でもあるため、風力発電設備の配置等の検討に当たっては、専門家や関係機関等と十分な調整を行い、鳥類への影響について適切に調査、予測及び評価を行い、環境保全措置を講ずることにより、鳥類への影響を回避又は極力低減すること
 (3) 自然度が高い植生、カモシカ保護地域、水源かん養保安林等が存在することから、植物及び生態系への影響について適切に予測及び評価を行い、既存道路、無立木地等を活用すること等により、自然度の高い植生等の改変を回避又は極力低減すること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、出力50,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、環境大臣は事業者から提出された計画段階環境配慮書について、経済産業大臣からの照会に対して意見を述べることができる。
 今後、経済産業大臣から事業者であるかづのグリーンエネルギー株式会社に対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、事業者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価手続を行うこととなる。

※ 計画段階環境配慮書:事業への早期段階における環境配慮を可能にするため、事業の位置・規模等の検討段階において、環境の保全について適正な配慮をしなければならない事項について検討を行い、その結果をまとめた図書。

■ 事業の概要

 秋田県鹿角市において最大で出力106,000kWの風力発電所を設置する事業。
・  事業者   かづのグリーンエネルギー株式会社
・  事業位置  秋田県鹿角市(事業実施想定区域面積 約2,700ha)
・  出力    最大106,000kW(単機出力 4,200~6,100kW×20~25基)

(参考)環境影響評価に係る手続

・ 令和6年7月23日 経済産業大臣から環境大臣に意見照会
・ 令和6年9月 6日 環境大臣から経済産業大臣に意見提出

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
加藤 聖
室長補佐
鈴木 祐介
審査官
中山 裕貴
審査官
湯川 直樹

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