農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年4月26日(金曜日)9時00分~9時09分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)タイ出張及びマレーシア輸出支援プラットフォームの立ち上げについて
  • (大臣から)国産野菜シェア奪還プロジェクトの立ち上げについて
  • (大臣から)日本茶「お茶の可能性は無限!お茶×(かける)キャンペーン」の開始について
  • 円安による農業への影響及び対応について
  • 国産野菜シェア奪還プロジェクトについて
  • 高病原性鳥インフルエンザの対策等について

冒頭発言

大臣

  本日、私から3点、ご報告がございます。
5月3日(金曜日)から5日(日曜日)まで、日本産農林水産物・食品の輸出促進や、「日ASEANみどり協力プラン」の推進のため、タイへ出張いたします。
  タイでは、農業・協同組合省のタマナット大臣と会談し、日本産水産物等の輸出促進に向けたタイ政府の協力を依頼するほか、「日ASEANみどり協力プラン」に基づき、タイで実施するプロジェクトの推進に向けて両政府間で協力していくことを確認します。
  また、日本産水産物のPRイベントに参加し、現地の飲食店等向けにホタテ等のトップセールスを行うとともに、タイ輸出支援プラットフォーム総会に出席し、水産物の販売網構築の方策を現地の事業者と議論します。
  さらに、マレーシアで、5月2日に輸出支援プラットフォームの立ち上げ式を行います。こちらは高橋大臣政務官を現地に派遣する予定です。詳細については、この後プレスリリースします。
  2点目は、「国産野菜シェア奪還プロジェクトの立ち上げ」についてです。
  この度、農林水産省では、食料安全保障の観点から、「国産野菜シェア奪還プロジェクト」を立ち上げることとしました。野菜、特に、加工・業務用野菜については、輸入品が需要量の約3割を占めていますが、輸入品から国産への切替えを進めるためには、年間を通じた国産野菜の安定供給が重要と考えています。
  しかしながら、野菜には季節性があって国産が品薄になる時期があるため、ここに外国産野菜が入ってきています。
  このため、本プロジェクトでは、国産品の端境期を解消し、国産シェアを輸入品から奪還していくための取組を行っていきます。
  本プロジェクトを進めるため、当省では、生産者、実需者等の関係者で構成する協議会を立ち上げることとしました。本日、農林水産省内で、設立シンポジウムも開催します。私も出席する予定ですので、みなさまにも是非ご参加いただきたいと考えています。なお、詳細については事務方にお尋ねください。(パネルを掲げて説明)これが「国産野菜シェア奪還プロジェクト」です。この1月から3月に品薄になっているカボチャの場合は、1月から5月までは端境期で品薄ですので、こういったところをカバーしていきます。
  3点目は、「お茶の可能性は無限!お茶×(かける)キャンペーン」についてです。日本茶の消費は長期的な減少傾向にありますが、日本茶は日本の食生活を代表する品の1つであり、今後も多くの方々に日本茶の魅力に触れ、楽しんでいただきたいと思っています。
  このため、農林水産省では、新茶シーズンでもあるゴールデンウィークに合わせ、「お茶の可能性は無限!お茶×(かける)キャンペーン」を、本日から開始します。今年のテーマは、若年層の方々にも関心をもっていただくため、従来の飲み方にとらわれない愉しみ方、例えば「料理」と合わせた炭酸割のお茶の提供やスポーツの合間にお茶を飲むといった新しい「場面」との組み合わせなど、日本茶の多様で新しい愉しみ方を茶産地や様々な事業者の方々から提案する取組やイベントの情報などをお寄せいただき、農林水産省のホームページやSNSで積極的に情報発信する取組を行います。
  なお、本日私の手元には熊本県産のお茶で「さえみどり」という品種の新茶です。日本茶には多様な楽しみ方がございますので、みなさまもお試しいただければと思います。よろしくお願いします。(お茶を試飲して)おいしいです。詳細については、後ほどプレスリリースします。本日、私からは以上です。

質疑応答

記者

   外国為替相場で円安が進み、25日に東京市場で1ドル155円台に下落しました。一般に円安の影響は、プラスとマイナス両面あるかと思いますが、日本の農林水産業に与える影響と対応策について聞かせてください。

大臣

  生産現場において円安傾向を不安視する声があることは承知しています。為替相場が円安方向になると輸入に依存する資材は価格が高くなる可能性がありますが、その価格は、為替のみならず、国内外の需給や価格の動向等にも大きく左右されるため、現在の円安傾向が一次産業に与える影響について予断を持って言及することは控えます。
  現時点において、配合飼料については、米国の豊作により、とうもろこしの国際相場が落ち着いていること等、また、肥料については、国際的な肥料原料の相場が安定してきたことを受け、国内の価格も落ち着いています。
  今後の資材価格の動向を注視しつつ、過度に輸入に依存している状況からの転換を進めることが、経営の安定を図る上で重要であると考えており、引き続き、国内資源の利用拡大を強力に進めてまいります。

記者

  国産野菜シェア奪還プロジェクトについて、どの程度のシェア奪還を目指しているのか聞かせてください。

大臣

  具体的な数値を決めている訳ではありませんが、本プロジェクトを進めていくことにより、国産野菜の活用を少しでも進めていきたいと考えています。
例えば、玉ねぎは北海道が主産地ですが、北海道の端境期の時には、秋田県や富山県など、それぞれの地域で野菜を作付・収穫していただき、全国的にムラのないような対応策を考えていくことにより、国産野菜の奪還を図りたいと考えています。

記者

  鳥インフルエンザ対策について、今期は養鶏場での感染が爆発的だった昨シーズンに比べると少なく済んでいる一方で、北海道では野鳥への感染が70件を超えて過去最多となっており、今後も感染拡大が懸念されている状況です。野鳥については、環境省の管轄になりますが、アメリカでも家畜への感染が広がっている状況もあり、総合的な鳥インフルエンザ対策の強化について、現時点での考えを聞かせてください。

大臣

  野鳥への感染が増えていることは承知しています。今後、野鳥の感染がそのまま鶏舎等に影響しないよう、万全の飼養管理をしっかりと徹底してまいります。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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