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令和6年2月20日(火曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

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H3ロケット試験機2号機の打上げ結果、滋賀県にある堀場製作所びわこ工場の視察、ウクライナ教育科学省との教育・科学技術分野の覚書、地震調査研究推進本部の長期評価の早期実施、盛山大臣の不信任決議案について、大臣の旧統一教会からの選挙支援等に関する報道、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去に向けたJAXA・アストロスケール社の人工衛星打ち上げ成功について

盛山正仁文部科学大臣記者会見映像版

令和6年2月20日(火曜日)に行われた、盛山正仁文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和6年2月20日盛山正仁文部科学大臣記者会見

令和6年2月20日盛山正仁文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

盛山正仁文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、今日は4件ございます。17日土曜日の午前、H3ロケット試験機2号機の打上げが成功いたしました。H3ロケットは、コスト低減や信頼性向上を目指して2014年から開発が進められてきました。プロジェクト一丸となって「Return To Flight、飛行再開フライト」を成功させたことを、大変喜ばしく思います。また、打上げ延期や失敗があった中、諦めることなく取組を進めてきた全ての皆様の長年にわたる御尽力に、心から敬意を表したいと思います。文部科学省としては、今後、H3ロケットが、技術を蓄積・成熟させ、我が国の宇宙基本計画の着実な実施に貢献するだけでなく、国内外の多様な打上げ需要を担う素晴らしいロケットとなることを期待しております。1点目です。
 では、次が2点目です。一昨日18日の日曜日ですが、滋賀県に出張し、堀場製作所びわこ工場を訪問しましたので御報告します。今回の訪問では、民間企業における博士人材の育成・活用の在り方、海外大学を含めた様々な組織とのオープンイノベーションの取組などについて意見交換を行い、主力事業であるガス測定装置等の開発・設計・生産まで一体的に実施する拠点において、「ものづくり改革の現場」を間近で拝見させていただきました。産学連携の重要性を改めて認識いたしました。今回の視察を通じて得られたことを踏まえ、引き続き、関連施策の充実に積極的に取り組んでまいります。
 次が3件目です。昨日19日ですが、日・ウクライナ経済復興推進会議が開催され、文部科学省においてもウクライナ教育科学省との間の教育及び科学技術分野における協力及び交流を一層推進することに合意し、その旨が政府間の共同コミュニケに盛り込まれました。今回、ウクライナ教育科学省との交渉が妥結したことを私自身、大変嬉しく思います。文部科学省として、様々な分野での協力を通じて、ウクライナの復興支援に貢献できるよう、連携協力を深めてまいります。
 最後、4件目です。これ も昨日19日です。地震調査研究推進本部の有識者会議において、長期評価の早期公表を決定いたしました。具体的には、日本海側の海域活断層の評価等について、令和6年度のできるだけ早い段階で、公表可能な情報から順次公表を進めてまいります。引き続き、「地震は国内どこでも発生しうる」ことを前提に、これら情報も活用していただき、地震に備えていただくようお願いいたします。地震調査研究推進本部としても、能登地方を含め、日本全国の地震活動を注視し、随時、必要な情報発信等を行ってまいります。以上です。

記者)
 立憲民主党が盛山大臣への不信任決議案を提出し、本日の本会議で採決されます。このことについての大臣の受け止めと、「教育行政をつかさどる閣僚としての適格性に欠ける」との提出理由についてお考えをお聞かせください。

大臣)
 昨日、立憲民主党より、私に対する不信任決議案が提出されたことは承知しております。その上で、私は、現在、旧統一教会との関係を断っており、法令に基づいて解散命令請求の対応等に取り組んできております。私としては、引き続き、旧統一教会の被害者救済やお尋ねの教育行政も含めて、しっかりと取り組み、職責を果たしていく所存です。なお、本議案についての対応は国会でお決めいただくものでありますので、提出理由について、私からコメントすることは差し控えたいと思います。

記者)
 今朝の朝刊で、朝日新聞のほうで大臣の地元事務所宛てに旧統一教会の関連団体が教団系の機関誌を毎月無料で発送していたと報じましたが、このことに関して大臣の受け止めをお伺いいたします。よろしくお願いします。

大臣)
 2月の上旬だったかと思いますが、週刊誌でも同様の報道が既にあったと思います。地元の事務所に確認いたしました。お尋ねの冊子については、こちらからお願いしたものではなく、先方から事前の断りなく一方的に送られてきたものでございます。依頼したことは全くありません。こうした形で私の地元事務所であり議員会館に送られてくる雑誌・郵便物は大量にございますので、私自身が1つ1つに目を通すことはありません。そういった雑誌類等は事務所で保管することは基本的にはありません。御指摘の冊子についても直ちに処分しているものと聞いております。

記者)
 アストロスケールという宇宙企業が先日、スペースデブリ除去の技術実証を進めるためにデブリに接近して観察する人工衛星の打上げに成功しました。冒頭発言でH3の成功も、言及はありましたけれども、こういう宇宙ビジネスが拡大する中でこういうアストロスケールの成功というのはどのようなものか、受け止めをお願いします。

大臣)
 日本時間では18日日曜の深夜ですけれども、今おっしゃったとおり、我が国のスタートアップ企業でございますアストロスケール社の商業デブリ除去実証衛星、ADRAS-Jというようです、これがアメリカのRocket Lab社のロケットによってニュージーランドから打上げられ、軌道投入に成功したと伺っています。同衛星は、民間事業者による世界初の大型宇宙デブリ除去の実証、あるいはその事業化を見据えて、JAXAのプロジェクトで支援されてきたものでございます。今後、数日間をかけて搭載機器の機能確認等を行った上で、宇宙デブリへの接近や映像取得などの技術実証を行うものと理解しております。文部科学省としては、我が国の競争力強化や将来の宇宙空間の安定的な利用のため、本プロジェクトが着実に遂行されることを大いに期待しているところです。

記者)
 スペースデブリの除去の重要性というのはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 今手元に資料はありませんですけれども、例えばこれが地球としてですね、この周りに大気があるわけでしょうけれども、本当に無数に今はスペースデブリがあるというような映像も、映像というのかな、写真というのかな、資料も拝見しております。今後いろんな衛星、日本も打ち上げますし、各国も打ち上げるわけですけれども、そういったものと不慮のというのかな、予想していない形での支障、ぶつかったり壊れたりする、そういうことを無くしていくために、機能を停止しているあるいは不要となっているデブリ、こういうものについては各国とも協力をして除去をしていく、そういうふうにしないと宇宙空間の安定的なそして安全な利用というものが阻害されることになると思いますので、これはこれからの分野だと思いますけれども、大変重要な分野であると考えています。

記者)
 旧統一教会の関係で何点かお伺いします。今回送られてきた雑誌というのが統一教会系の機関誌ということですけれども、これは機関誌だということを大臣の事務所側は認識していたのかということがまず1点と、2点目が他の議員は送られてくるのを断っていた議員というのもいらっしゃると聞いていますけれども、それを断らなかった理由はなぜかということ、もう1点が大臣はこれまで旧統一教会との関係は現時点では断っているという何度もおっしゃっていますけれども、今回の機関誌が送られてきたということをもっても関係は断っているという理解でよろしいかということを改めてお聞かせください。

大臣)
 多分うちの事務所の職員が、開けるなり何なりしてこれは旧統一教会のものだからということで処分しているのだろうと思います。それ以上のところは、私自身が見ておりませんので分かりません。それから、繰り返し言っておりますけれども、旧統一教会との関係は既に断っておりますので、こちらのほうから接触をするつもりはないのですけれども、また冊子を発送しないように依頼することも含めまして、こちらからの関係を断つということを明言している上に、現在、法令に基づいて解散命令請求を行っている当事者でもございますから、私のほうからアクションを起こすのはどうかなと思っております。いずれにせよ、今お話もございましたけれども、どういうふうにすればいいのかを含めて、今後、旧統一教会及びその関係団体との関係で疑念が生じないよう行動していくことを考えたいと思います。

記者)
 今のお答えの件でお伺いしたいのですけれども、旧統一教会系の機関誌を事務所に送られてきたけれども、それは職員さんが見たところこれは統一教会のものだろうとして処分されているのだろうという答えだったかと思うのですが、先日行われた自民党党内調査の際、そういった事務所職員の方から例えば機関誌が送られてきたりはしていないですかなどという聞き取り、質問みたいなものは大臣の事務所にはされていたのでしょうか。

大臣)
 それはよく分かりません。

記者)
 よく分からないというのは。

大臣)
 そういう聞き取りがあったかどうかを含めて、私は承知しておりません。

記者)
 党のほうから事務所にということですか。わかりました。

大臣)
 一言よろしいですか、私のほうから。いろいろ報道がなされていて、関係が深いのではないかみたいなことを言われているわけなのでございますけれども、ぜひ御理解をしていただきたいのは、2021年の選挙の際の会合というものは当時は安倍元総理が銃撃される半年以上前の話でありまして、世界平和連合なる団体ですとか、旧統一教会との関係ですとか、そういうのが明らかになっていた段階ではありませんし、また、お前の認識が甘いと言われればそれまでですけれども、旧統一教会がこれほど悪質でですね、危険な団体であるということを理解していなかった、それはただ言い訳ふうになりますけれども、私だけではなく他の野党の議員でも同じようなことだったのではないかと思います。そして、自民党の2022年9月の報告に対して報告が漏れたではないかというのは、それはそのとおりですね。そういう会合であるという認識すらなく、また選挙のバタバタで完全に失念していたということでございます。ただ、失念はしておりましたけれども、だからと言って旧統一教会との関係が深かったということでも全くありません。ある議員から言われたことは、旧統一教会と関係が深い人だったら選挙のときに急に集会するからということで来るはずがないではないかということも言われて、なるほどなと思ったことはございます。そして、総理が何度も答弁しておられますように、未来に向かって、将来に向けて我々は関係を断つということを2020年(注)の9月に言明したわけでございますので、そういった点ではそのようにしっかり対応してきております。そしてまた、私が旧統一教会の関係で何か忖度をしたことがあるのかというのは、私は全くございませんということは明言をさせていただきますし、そしてまた先週の報道でありました旧統一教会の関係者の方が応援しても何もいいことがなかったというのは、旧統一教会のほうからすると何も自分たちのことを考えてくれた行動をしていないと、さらに解散命令請求まで出されてしまったということで批判をされているというか、恨みを買っている、そういうことではないかなと思います。ですから、何が大事であるかということ、私が旧統一教会に何ら忖度をしていない、そしてしっかりと応対をするということをぜひ御理解を賜りたいと思います。
(注)「2020年」は、正しくは「2022年」です。

記者)
 今の大臣の発言を聞いていても思ったのですけれども、一連の報道がかなり長い期間続いておりますけれども、一連の報道については理不尽と思われていますか。理不尽というか、自分は真っ当だけれども、これだけ攻撃されるのは納得いかないというような感じで捉えられているのでしょうか。

大臣)
 先週いらっしゃったかどうか、確か金曜日にここで御説明したと思うのですけれども、やはり何らか狙われたのだろうなという感じはいたしますね、向こうから。これも先週お話したと思いますけれども、2月6日の10日ぐらい前だったと思いますが、ある方から予算委員会、テレビで始まるタイミングで某社からこういう記事が出るらしいよというようなことを伺い、そしてその後、一部の野党の方から大変厳しく国会の場で追及される、批判をされるようになったわけでございますので、そういう点ではタイミングを計って出してきたということはあるのではないかなと思います。やはりそれは、私自身が担当している大臣であるということ、そして私は何も選挙の依頼、支援の依頼、そういうことをした覚えはございませんけれども、先方からすると俺たちはやってやったのに何だというような、そういうことがあったのかもしれません。ですから、理不尽だという表現がいいかどうかは分かりませんが、先方からするとこれが丁度いい機会だということで揺さぶりをかけてきた、そしてまた一部の報道の方を含めて、そういったことを取り上げられているということではないかなと思います。

記者)
 今日、不信任案が採決されるということですけども、連日この報道が続いているのですけれども、大臣自身もかなり心労が溜まっているのではないかなと正直、お見受けするのですが、大臣自身、職責を全うしていくということを繰り返しおっしゃっていますけれども、かつて辞められた大臣の中では御自身の意思とは別に官邸が続けさせたというのでもあったかと思うのですけれども、現状、大臣御自身の考えを本音で聞かせていただければと思います。

大臣)
 嬉しいか、嬉しくないかということであれば嬉しくありません。それはそのとおりです。ただ、私は鈍いのか、夜もずっと寝ていますし、普通に生活をしております。それで、私が感じますのは、どこかの報道にも出ておりましたけれども、国会での追求というのもあまり新しいネタがなくなって手詰まりになっているということ、そして旬を過ぎようとしているというような書きぶりもありましたけれども、そういうようなタイミングであり、なおかつ来年度予算ですね、令和6年度予算、これを何とか3月の1日、2日までに与党としては通したい、そして年度内の成立を確実にしたいと思っているわけですから、そういう点で日程闘争をするという一部野党の御意向もあってこういうことになっているのではないかなと、私自身は感じるところです。そういう点で、野党は野党でお立場があるのでしょう。丁度そういう攻撃をする、与党を批判をするのに丁度いい材料として私がこういうふうな報道が出てそれを使われたということではないかなと、そんなふうに感じております。

記者)
 関連なのですけれども、現時点では大臣はこのまま職責を全うされるというお考えでお間違いないということでよろしいでしょうか。

大臣)
 そのとおりでございます。私は、何ら恥ずべき行為をしたというつもりはございません。しっかりと、旧統一教会のことだけが仕事ではありませんですけれども、教育・科学技術・スポーツ・文化芸術を含めましてしっかりと職責を全うしていきたい、そんなふうに考えております。

(了)

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