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会見発言記事
松本総務大臣の総務省非常災害対策本部会議後 臨時ぶら下がり記者会見の概要
令和6年1月8日

冒頭発言

【総務省の能登半島地震に対する対応】
 
  本日の段階での総務省の能登半島地震に関する対応について、ご報告を申し上げます。
  まず、本日もお亡くなりになられた方々の確認がある状況でございまして、改めて今回の地震におきまして亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。
  先ほど、総務省におきましても非常災害対策本部会議を開催いたしました。現地で活動していただいている小森大臣政務官からもリモートで出席いただきました。
  小森大臣政務官からは、まず、風や雪、そして非常に気温が低いことなど、天候が非常に厳しい状況にあるとご報告がありました。また、雪が積もっていることで交通に支障も出ているようでございますが、主要道路の啓開であるとかを含めて前へ進めていただいておりますし、また、本日は、ヘリは飛ぶことが何とかぎりぎりできている状況で、総務省の関連でも放送局の燃料の補給もしていただいております。
  また、これも現地からのご報告ということでは、輪島市はやはり避難所がいっぱいであるという大変な状況にあることで、いわゆる被災地から外へ出る1.5次、2次避難の枠組みの取組を急いでいただきたいというお話もありました。
  また、応援職員に関しても、何よりやはり被災された方々の対応が第一ではございますが、これを支える応援職員の、実は環境も非常に厳しいものがございまして、現地は残念ながらまだ水・電気がなく、いわば寝泊まりするような場所もほとんどない状況でございます。被災者の皆さんをしっかりとお支えし、また、お力をお貸しすることができるような職員の働く環境も、我々としては応援職員を送り込んでいる立場からは留意しなければいけないと思っておりますが、大変まだ厳しい状況にあるということも報告がございました。そういった中で、改めて県が能登半島に持っている施設などもご紹介いただいたりしておりまして、連携を取っていきたいと思っております。先ほど、輪島市の避難所が満杯だと申しましたが、現地で見ても、やはり地理的な条件もあって、引き続き輪島市を筆頭に厳しい状況が続いている旨もお話がありました。
  そういった中で、被災された方々をご支援申し上げるためには、自治体の機能をできるだけ拡充することが重要でございまして、県の方からも、これまでも2名ずつ各市町に人を出していったようですが、各市町10名ほどまで拡充するとお話がありました。国としてもまた連携して、しっかりサポートしていきたいと思っております。
  今後の課題としては、金沢から頑張って通っておりますが、少し論理的に被災地にもう少し近いところに何らかの拠点が置けるのかどうかも課題かなというのが小森大臣政務官の問題意識でございました。そういった中で現地対策本部、やることがたくさんありますので、金沢県庁の中で今まで2部屋お借りしていたが、今は4部屋お借りして対策を、あまりに過密になったのでやっているという、そのようなご報告がありました。
  総務省関連のご報告を簡単に申し上げると、消防については引き続き、概ね2,300名の部隊を展開しております。孤立地域からのヘリによる救出、また、残されている救助活動を必要とする地域での活動も精力的に進めていただいております。また、これから先、被災者の方々をお支えする意味で、転院搬送、これも医療を適切に受けられるようにということで転院搬送を行うとか、避難所で体調を崩された方の処置・搬送なども対応させていただいております。
  自治体の職員も避難所に達して、それぞれ応援職員ですね、自治体の応援職員も避難所まで行っていろいろ活動いただいておりますが、これから各地域で罹災証明書の交付とか、いわゆる災害対応もスタートしてきております。本日、派遣先として市が1つ、これは富山県高岡市でありますが増えておりまして、派遣先の被災自治体は16市町となっております。また、送り出していただく側も増やしていただいておりまして、これまでに41都道府県・市からの支援が決まっているところでございます。
  携帯電話、通信の方ですが、KDDIの七尾市、穴水町、楽天モバイルの穴水町の支障は解消しましたが、まだ輪島市、七尾市、珠洲市、穴水町の地域で一部支障が残っているという状況でございます。携帯・通信の環境については、最初に役場エリアと申しましたが、その後、支所など関係する公的施設、これもほぼ復旧できるところはできておりますが、支所については、直接、土砂災害などの被害を受けているところは、まだのところが残っていますが、今できることは進めつつ、次はということで、今は避難所の通信環境確保も進めていただいておりまして、今回300人以上の避難所について把握できる22か所を把握したところ、今のところその全てでは、全ての事業者が利用できないということはなく、いずれかの携帯電話は利用できるところまでは復旧していることは確認いたしました。これからもさらに携帯電話を含めた通信環境の復旧に向けて、官民連携を強化したいと思っております。
  放送については、先ほどもお話をしましたが、輪島中継局で停波する可能性があって、放送上、停波するかもしれないという趣旨を周知させていただいておりましたが、今日午前中、自衛隊のご協力もいただいて燃料の補給ができて、停波は回避されたと報告を受けております。
  さらに、放送を通して様々被災者の皆さんに情報提供していかなければいけませんし、最も正確な大切な情報という意味でも放送は大変重要でありますので、避難所にWi-Fiなどの通信環境を整えて、そういったものも通じて放送の、いわば中身を皆さんに見ていただけるような環境を作り続けていきたいということで、最大限取り組んできてもらっているところでございます。
  しかし、大変厳しい状況は変わっておらず、余震も続きまして、先ほど申しましたように天候も楽観できない状況ですが、救助活動に全力を引き続き尽くしていきたいと思っています。
  加えて、発災から1週間で、避難されている方々への支援もさらに進めていかなければいけないということで、体調管理、被災者の生活支援といった課題にもしっかりと取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 
  私からは以上です。
 

質疑応答

職員派遣

問:
  先ほど大臣からもお話しありましたが、職員の派遣のことでお伺いします。今日で1週間になりまして、避難所から段々と生活再建の支援ということも入ってくると思うのですが、お話にもありましたが、罹災証明書の発行など、これからたぶん大変忙しい業務になると思います。3日前ぐらいの会見で、600人規模で考えていると大臣はおっしゃいましたが、今後さらに増強するおつもりがあるのか、自治体の職員の応援について今後の方針などお聞かせいただければと思います。
答:
  私も600名は第一陣として全体像600名と申しましたので、ニーズには応えられるように、送り出していただく自治体の皆さんとも調整して進めていきたいと考えておりますし、また、実際に現場の状況やニーズ、こういったものを速やかに把握するためにも罹災の総括支援チームということで送り出していただいている。まさに現場の、いわば体制も必要なのですが、現場のニーズの把握と、どのように現場に配置していくかというマネジメント体制も含めて、どちらも私どもとしてはしっかり応援していきたいと思っておりますので、またどんどんお声をいただいたことに頑張って対応したいと思います。
  大変ありがたいことに、送り出していただく方の自治体の皆様は、これまで大きな災害を受けられた自治体の方々からも、是非とも応援する、支えるという声をいただいておりますし、そういった自治体にとどまらず、本当にありがたい日本の助け合う心を感じて、前向きのお声をいただいていますので、そういった皆さんのお力を、総務省、いわばそういったお世話をする者として、そういった皆さんの力をしっかりお借りしていきたいと思っております。

通信関係

問:
  もう1点、昨日の会見で通信事業者に対して、いつぐらいに復旧できるのか、目途が示してもらえれば示してほしいと発言があったかと思うのですが、その後、何か進展等ございましたでしょうか。徐々に復旧はしているというのは承知の上で聞いています。
答:
  ご覧いただくと分かると思いますが、現状であるとか、今後の見通しについても利用者の皆さんに分かるような形での情報提供を、さらに今まで以上に丁寧にしていただく状況になってきていると思いますので、是非ご覧いただいて活用いただけたらと思いますし、私自身としても、通信の生活に占める割合、また、実際に業務に占める割合が飛躍的にこの近年で伸びてきていることは確かですので、その意識を持ってと思っております。
  実際に、通信事業者の皆さんも極めて高い使命感を持っていただいておりまして、皆様もご承知のとおり、平時は各事業者間で競争する関係でございますが、この非常時にあっては、各事業者のトップとお話をしても、協調して復旧には協力をしてやっていく意識をお持ちいただいておりますし、実際に、例えばご承知のとおり、輪島市の町野地区は船を出して、そこからNTTドコモさんとKDDIさんが共同して電波を発信して、どちらの通信もエリアで利用することができるような環境を作っていただいておりますので、これからも非常時の対応ということで大変大きな使命感を持って取り組んでいただいていることを感謝しつつ、一層のスピードアップをお願いしたいと思っています。

問:
(事務方)
  以上で会見を終了します。
答:
  はい。では、ありがとうございます。引き続きやっていきたいと思います。

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