経産省・新着情報

2023年12月14日(木曜日)
19時13分~19時25分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

就任に際して

この度、第2次岸田第2次改造内閣の経済産業大臣、原子力経済被害担当大臣、GX実行推進担当大臣、産業競争力担当大臣、ロシア経済分野協力担当大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)を拝命いたしました齋藤健です。どうぞよろしくお願いします。
経済産業省の政策分野は、通商、産業、エネルギー、そして災害対応等、大変に幅広くなっておりまして、それぞれの分野において多くの課題に直面しています。特に開催まで450日余りとなりました大阪・関西万博に向けた準備、あるいは震災から12年が経過した現在でも、経済産業省の最重要課題である福島復興、GXの具体化に向けた取組など、一刻の猶予、遅滞も許されない、言わば待ったなしの課題も山積していると認識しています。
遡ること40年前、私は当時の通商産業省の門をたたきました。取り巻く環境というのは当時と大きく変わっていますが、その頃、通商産業政策を命懸けでやろうというぐらいの決意で、この門をくぐったその初心を、今もう一度思い起こして、しっかりやっていきたいというのが、私の今思っていることであります。
私からは以上です。

質疑応答

注力していきたい政策分野、政権の信頼回復

Q:大臣、御就任おめでとうございます。まず、私の方から質問させていただきます。冒頭でも御発言がありましたけれども、エネルギー政策ですとか、国内投資の促進ですとか、経産省の担う政策分野は、重要課題が大変山積をしております。大臣、経産省の御出身でもありますけれども、その中で今後、特にどのような点に注力をしていかれたいとお考えでしょうか。
また、あわせまして、今回の政治資金問題もありまして、各種の世論調査の中で、内閣支持率の低下が止まらない状況となっております。こういう中で、今後どのようにして政権の信頼回復に努めていかれるお考えでしょうか。

A:まず、経済産業省の抱えている課題の中で、当面、さっき申し上げた開催まで残り450日余りとなっている大阪・関西万博の成功に向けて、私自身が先頭に立って関係省庁とも連携をしながら、経済産業省の総力を挙げて取り組んでいく局面だと思っています。
世界中から来訪する様々な人たちが刺激し合って、「命輝く未来社会」に向けて挑戦する気持ちを育んでいくような万博になるよう準備を進めていきたいと思っています。
その上で、万博に限らず、経済産業省が抱える分野というのは幅広くなっていまして、私も十数か所経験したと思いますけれども、まずは日本経済がこういう状況にある中で、何とか持続的な成長を実現していきたいと思っています。
足元は、国内投資や賃上げのよい兆しが出てきているわけですから、この流れを確実なものとしていくためには、大胆な産業政策が必要だと思っているところです。
エネルギー・環境政策についても、御案内のように、激変緩和措置や再稼働・サイクル含めた原子力政策、再生可能エネルギーの拡大、更にはGXの実現など、課題が山積みです。一つ一つ確実に発展させていきたいと思っています。
また、福島の復興につきましても引き続き最重要課題で、今年8月に開始したALPSアルプス処理水の海洋放出についても政府として全責任を持って取り組んでいくとともに、帰還困難区域の避難指示解除に向けた取組や交流人口の拡大、芸術文化を通じた新たな魅力づくりなどを通じて、被災地の復興を着実に推進していきたいと考えています。
様々申し上げましたが、事程左様に、経済産業省の担当する分野は裾野が広く、そして、重要な課題が山積みであるということを改めて今感じています。
それから、支持率の話がありました。正直申し上げまして、支持率の話が全く気にならないかというと、それは政治家として全く気にならないことはありませんけれども、やるべきことというのは、結局一つ一つ与えられた仕事を取り組んで理解をしていただくということに尽きるのだろうと思っています。

AI・半導体政策

Q:AI・半導体政策について伺います。
西村前大臣の下で補正予算ではおよそ2兆円を積むなど、巨額の支援を続けています。Rapidusを見ても今後数兆円の投資を必要とするなど、従来の支援の継続性を求める声が産業界の一部にあります。齋藤大臣はAI・半導体政策をどのように進めていかれるのか、支援の在り方について西村大臣の方針を引き継ぐのか、この辺りお考えをお聞かせください。

A:結論を言えば、私は、西村大臣はこの分野で大変いい仕事をされてきたと思っていますので、これは私の仕事としては更に発展させていくように努めていくことだと思います。多言を弄するつもりもありませんが、私自身経済産業省で長く仕事をしてきた関係上、この分野の重要性というものは誰にも負けないぐらい強く思っていますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

予算折衝

Q:予算の関係でなのですが、来週大臣の予算折衝を控えていると思うのですけれども、就任直後でこのような大臣折衝の場ということでどのような思いでいらっしゃるかというのをお聞かせいただけますでしょうか。

A:ここに至るまで事務方が相当熱い議論を財務省としてきて、積み上がってきているものがありますので、それを私としてはしっかりと実現するよう最後の段階まで努力していきたいと考えています。

官僚の経験、ALPS処理水

Q:経済産業省の職員というか官僚の経験者として、特にどういった知見とかこれまでの御経験を生かしていきたいか、どうお考えかがまず1点ともう一つ福島の処理水の件でまた近く大臣として現地に御視察に行かれることもあるかと思いますが、改めて抱負をお願いします。

A:一つ目は、私は経済産業政策というのは日本のこれから行く末にとって極めて重要になってきたと思っています。日本の経済に勢いがあるときは、それこそ行け行けどんどんでいいのですが、多くの問題を抱えるようになってきた現在において、いかに経済産業省が重要なミッションになっているのかということを職員自身がしっかりと認識をして、使命感を持って取り組んでいける環境を私は整えていきたいと思っております。また、一方で辞める人も増えているように聞いておりますので、若い人とも少し意見交換をしたいと思っています。
それから、福島については、何かいきなり国際会議がたくさんあるようですので、いずれどこかでタイミングを見て伺いたいと思います。
処理水の海洋放出については、いろいろ国際的にあるように聞いておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思っています。

GX・エネルギー基本計画

Q:先ほどの質問と似たような感じになりますけれども、今朝西村前大臣がGXと原子力も道半ばとおっしゃっていたのですけれども、今後の進め方を教えていただきたいのと来年エネルギー基本計画の改定を検討する年になると思うのですけれども、今この改定の見直しをするかどうかというか、どういったお考えなのかを教えてください。

A:いずれも私自身はエネルギーの基本計画にしても、かつて一課長として取り組んだこともあります。この作業を進めていくのがいかに重厚な議論を積み重ねていかなくてはならないかということはよく分かっていますので、しっかり現状を私自身把握した上でどうするか取り組んでいきたいと、今の時点ではそう思っています。GXについても同様でございます。

※会見中に訂正した内容を反映しています。

以上

最終更新日:2023年12月14日

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