厚労省・新着情報

 

 

医政局看護課

○日時

令和5年8月24日(木)13:00~15:00

 

○場所      主婦会館プラザエフ 9階 スズラン

○議事

○弘中補佐 ただいまから、第3回「医道審議会 保健師助産師看護師分科会 看護師等確保基本指針検討部会」を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中御出席いただき、誠にありがとうございます。
 本日は、委員の皆様におかれてはオンラインまたは現地会場での参加を選択いただいて出席いただくとともに、傍聴者の制限についても行わないことといたしております。
 次に、発言の仕方などを説明させていただきます。
 現地会場で御参加の委員については、御発言の際には挙手いただき、部会長の指名を受けてから、お手元のマイクのボタンを押して御発言をお願いいたします。オンラインで御参加の委員については、御発言の際には「手を挙げる」ボタンをクリックして、部会長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除し、発言をするようお願いいたします。なお、「手を挙げる」ボタンがない場合には、画面に向かって挙手をお願いいたします。発言終了後は、「手を挙げる」ボタンをオフにするとともに、再度マイクをミュートにするようお願いいたします。
 また、部会長から、議題などに賛成かどうか、異議がないかを確認することがあった際、賛成の場合には「反応」ボタンをクリックした上で「賛成」ボタンをクリックするか、または、カメラに向かってうなずいていただくことで、異議なしの旨を確認させていただきます。
 次に、本日の委員の出欠状況について申し上げます。仙賀委員、髙田委員より、御欠席との連絡をいただいております。また、萱間部会長、岡本委員、小野委員、鎌倉委員、菅間委員、高橋委員、中俣委員、沼崎委員、水方委員、山口委員は現地会場にて御参加、その他の委員におかれてはオンラインでの御参加です。事務局につきましては、厚生労働省医政局及び文部科学省高等教育局より担当者が出席しております。
 なお、医政局長の榎本は公務により欠席でございます。
 次に、お手元の資料の確認をさせていただきます。議事次第のほか、資料1から資料6、参考資料1がございます。資料の不足等がありましたら、事務局までお知らせください。
 報道の方で、冒頭カメラ撮り等をしている方がおられましたら、カメラの方はここまででお願いいたします。
(カメラ撮り終了)
○弘中補佐 では、以降の進行を萱間部会長にお願いしたいと思います。
○萱間部会長 先生方、こんにちは。お暑い中、お越しいただきましてありがとうございます。今年の夏は生きているだけで大仕事をしているような感じでございますけれども、この仕事も夏の初めに始まって続いておりますが、夏に一生懸命働いておくといいことがあると聞いたことがあります。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に移ります。
 まず、「看護師等確保基本指針の改定について(諮問)」について、事務局より一括した御説明をお願いいたします。
○櫻井対策官 対策官の櫻井でございます。
 今日は、お忙しい中、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料を説明させていただきます。
 まず、資料1でございます。こちらは、前回7月7日の第2回検討部会の際に皆様からいただきました主な御意見を記載させていただいております。こちらにございます意見を反映させていただいた内容につきまして、資料3の概要資料のほうで修正した箇所を赤字にしておりますので、後ほど御説明させていただければと思っております。
 そして、前回の部会の際に申し上げましたように、この中で、例えば受験資格認定のお話、特定行為研修の教育課程のお話、看護補助者の名称、そういった点につきましてはこちらの指針に今の時点で載せるという形はなかなか難しいというところで、別の場でまた検討させていただければと思っているところでございます。
 資料2が、今回、パブリックコメントを実施させていただきまして、そちらで100名ほどの方から、内容で分けますと300ほど御意見をいただいたところでございます。こちらにつきまして、御指摘いただいた点でもう既に指針に反映させていただいているところは、その旨を考え方として記載しておりまして、もう一定程度定着しているということで省略していたようなところで御意見をいただいたところについては、今回また追記などをさせていただいておりまして、詳細な内容は後ほど資料3で説明させていただく際に併せて御説明させていただきます。
 あと、都道府県のほうに協議も行わせていただいておりましたが、そちらは特段の御意見をいただいておりませんので、そちらの資料はない形となっているところでございます。
 資料3を説明させていただいて、時々、資料4の新旧対照表のほうも御説明させていただければと思っております。
 資料5は、修正後を溶け込ませていただいた諮問させていただく文章となっておりますので、そちらは省略させていただきます。
 それでは、資料3を御覧いただければと思います。
 まず、1ページ目でございます。前回の会議で委員のほうから、「新興感染症等」となっておりましたが、「等」の中には災害が含まれるということを分かるように特出ししたほうがよろしいという御指摘をいただきまして、そのように修正させていただいております。
 続きまして、3ページ目でございます。こちらにつきましては、文言を修正させていただいたほか、上から2行目で、委員のほうからも御指摘がありました、18歳人口の減少とか大学進学率の上昇ということで、養成所での定員充足率が低下しているということがございましたので、釜萢先生からの准看学校の充足率のお話がありましたほか、事前説明の際に菅間先生などからも御指摘いただきまして、そちらを記載させていただいております。
 その後、(2)のアの「新卒就業者や社会人の確保」の5つ目の○のところで、ハラスメントの関係です。学生からの相談に対するカウンセラーによる対応、学生等が必要な支援を受けられる体制の確保等、養成所内のハラスメント防止に必要な体制というところを新しく追記させていただいております。
 こちらはパブリックコメントを、先ほどの資料2で言いますと3ページ目に16番というのがございまして、こちらから32番にかけまして、ハラスメント、養成所等での対応の体制の整備という御意見をたくさんいただいておりましたので、そちらについてもともと記載をしていなかったところでございますので、追記をさせていただいているところでございます。こちらについては、もともとガイドラインがございますので、そちらの文言を記載させていただいております。資料4の新旧対照表で申しますと、10ページの3段目に記載させていただいているところでございます。
 続きまして、イの「資質の高い看護師等の養成」でございます。前回委員のほうから御指摘いただきました文言を加筆しておりまして、2つ目の○、「訪問看護ステーション等での需要の増加に対応するため、多様な場での実習の充実を更に図っていくことが重要」という記載としております。
 さらに、4つ目につきまして、「看護師等学校養成所で行われている看護教育の内容と臨床現場の看護実践とが効果的に結びつき」と、連携のことを記載すべきであると御意見いただきましたので、そちらを追加させていただいております。
 5つ目の○につきましては、関係省庁とも調整させていただいた結果、文言を加筆しているところで、「看護師等を安定的に養成する取組や」という形で記載しております。
 続きまして、4ページ目でございます。「病院等に勤務する看護師等の処遇の改善」のところでございまして、(1)の「夜勤等の業務負担の軽減及び業務の効率化」のところでございます。こちらにつきまして、労働時間短縮の関係の記載がもともと指針のほうにございましたけれども、一定程度定着したかということで記載の省略等も考えておったところでございます。新しい事項ばかり足していくとどんどん長くなってしまうということがございまして、一旦省略しておりましたけれども、皆様に御議論いただいている医道審議会と、同時に労働政策審議会のほうでも検討いただいておりまして、そちらの委員の方から、重要な内容なので、元の記載を短い形でいいので残していただきたいという御意見がございまして、あとパブリックコメントでも幾つか御意見があったところで、「看護師等を確保し、その就業継続を推進していくためには、労働時間短縮とともに業務負担の軽減が必要」という文章を記載しております。
 その下、5つ目の○、こちらも同じでございまして、労働政策審議会の委員の御意見、あとパブコメでも御指摘があったというところで、もともとあった記載のほうを戻しておりまして、「年次有給休暇についても、勤務割を長期的に組むこと等により、計画的な休暇の取得を可能とするよう取り組むことが必要」という記載としております。
 それぞれ資料4の新旧対照表で申しますと、13ページ目を御覧いただければと思います。そちらに、労働時間短縮について、先ほど申し上げたような文章を記載しております。また、その次の14ページ目に、先ほど申し上げた年次有給休暇の取得についての文言を記載させていただいているところでございます。
 続きまして、5ページ目でございます。前回の会議の際に委員の方から御意見をいただきました内容を踏まえまして、(4)「勤務環境改善」の1つ目の○、ライフステージに対応した働き方を可能にする環境整備だけではなく、「相談体制や環境整備が重要」という形としております。
 また、3つ目の○でございますけれども、「病院等において休職後の円滑な復帰が図られるよう研修等の実施に努めることも重要である」という文言を追記させていただいているところでございます。
 また、(4)の最後の6個目の○につきまして、「人生設計」という文言よりも「生涯設計」のほうが適切だという御指摘をいただきまして、そちらのほうも反映させていただいているところでございます。
 こちらにつきまして、今まだ記載ができていないのですけれども、もともとの指針のほうで福利厚生についての文言の記載があったところでございまして、そちらにつきましてももう一定程度進んだということで省略させていただいていたのですけれども、重要な内容なので文言を残していただきたいという労政審の委員からの御指摘がございましたので、退職金制度の整備とか人間ドックの経費補助などの福利厚生の充実に努めるといった文言の記載を残させていただければと思っているところでございます。
 続きまして、(5)「職場における雇用管理体制の整備及びハラスメント対策」のところでございます。こちらにつきましても同様でございまして、30年前に比べると雇用管理の改善とか雇用管理体制も一定程度定着したかということで文言の省略等をしておりましたが、労働政策審議会の委員からやパブリックコメントのほうで、大切なことなので残していただきたいという御意見がありましたので、「看護師等の処遇の改善を図るためには、病院等の内部における雇用管理についての責任体制を明確化する必要がある。また、病院等の開設者等雇用管理の責任者は、看護師等の雇用管理についての十分な知識・経験が必要」という文言を記載させていただいております。
 資料4の新旧対照表で申しますと、19ページ目の1段落目と2段落目に記載させていただいておりますので、御覧いただければと思います。
 続きまして、7ページ目でございます。4番の「研修等による看護師等の資質の向上」の(1)「生涯にわたる研修等による資質の向上」でございます。2つ目の○でございますが、こちらについて前回の会議で委員のほうから、キャリアアップの道筋の中で、キャリア中断からの復帰についても、「復帰を含むキャリアアップの道筋」と記載したほうがいいのではという御意見をいただきまして、そのようにしております。
 その後、3つ目の○で、事業名を「マイナンバーを活用した看護職の人材活用システム」と記載しておりましたけれども、正確なところ、実際に都道府県のナースセンターなどでマイナンバーそのものを職員が見て扱うかというと、情報がマイナンバーにひもづいておりますが、直接扱うわけではないということで、誤解を招かぬように「デジタル改革関連法を踏まえた看護職の人材活用システム」という形に事業の名前を変えさせていただいているところでございます。
 続きまして、7ページの最後の(3)のところでございます。こちらは、前回の会議で委員から御指摘いただきました1つ目の○、「個々の看護師等が置かれた状況の複雑化や対象者の多様化により」ということで、もともと御議論いただいた際には対象者の多様化・複雑化という御指摘ではあったのですが、人が複雑化するというよりは状況が複雑化して、対象者の方が多様化するということかと思いまして、こちらのような文言とさせていただいております。
 また、受けていただく研修につきましても、特定行為研修や教員の講習会の受講を例として追加すべきとの御意見をいただいたところでございまして、国のほうの研修とか、今回のコロナのほうで御活躍いただいた専門看護師の方々の研修、そうしたものを代表例として記載しているところでございます。全てを記載という形でなく、そうしたものを記載という形にしております。
 8ページ目は、文言を正確にしているだけでございます。
 続きまして、9ページ目も先ほど申し上げたところと同じで、事業名を修正しておりますのと、事前説明の際に委員の方から御指摘いただきまして、2024年度からの運用開始というのはあくまで予定でございますので、(2)の職業紹介事業の2つ目の○のところでございますが、「予定であり」と追記しております。
 10ページ目の(3)の1つ目の○も、同じ内容で修正でございます。
 あと、10ページ目の(5)「領域の課題に応じた看護師等の確保」の6つ目の○、「訪問看護ステーションにおいては、地域の実情等を踏まえつつ、地方公共団体や事業所間の連携」という記載をしておりまして、もともと産後ケアの関係で訪問看護は自治体と連携してという御指摘がございまして、ほかの事業でもいろいろと自治体と連携してやっていただいていますので、まとめて「地方公共団体や事業所間の連携」という形で記載させていただいております。
 続きまして、11ページ目でございます。こちらは、「看護師等の就業の促進」で、(6)でもともと高年齢者雇用安定法の規定ということで、55歳以上の方で高齢というような表現を使っておりましたが、申し訳ございません、あまりよろしくない表現でございましたので、見出しを「生涯にわたる看護師等の就業促進」と変えさせていただきました。
 5つ目の○に、前回の会議での委員の御指摘を踏まえまして、「人生100年時代において、看護師等は生涯にわたり研鑚を積み、様々な環境で職能を高め続ける専門職業人であるとの基本的な認識に立ち、持てる能力を遺憾なく発揮できるようにすることが重要」とした文言を記載させていただいております。
 続きまして、12ページ目でございます。最初の見出しのところで御報告したのと同じでございまして、委員の御指摘を踏まえて、「新興感染症や災害等への対応」と記載しているところでございます。
 続きまして、13ページ目、「その他」のところです。最初に「国民の理解の向上」というところで、前回の会議で委員のほうから、看護の魅力について理解と関心を深めることが必要であるという御意見をいただきましたので、そちらを記載させていただいております。
 また、(3)の補助者のところについて、先ほど申し上げたように、名称については別途検討させていただきますが、まずはできることといたしまして、病院等での呼称についての好事例を収集させていただいて、それを発信させていただければと思っておりまして、そちらを(3)の2つ目の○で、「看護補助者の活用や病院等での呼称に関する好事例の情報発信」と記載させていただいているところでございます。
 文言の修正は以上となっております。
 恐縮ですが、続けまして、スケジュールの資料を最後に入れさせていただいておりまして、資料6でございます。こちらにつきまして、本日御議論いただきまして諮問をさせていただければと思っておりまして、その後につきまして、同時にやっていただいております労働政策審議会職業安定分科会のほうが、委員の方の日程の都合もございまして9月の上旬と伺っておりまして、その後、総務大臣への協議などを終えた上で、今年の秋に指針のほう、大臣告示を改定するという形で改正させていただければというふうに予定させていただいております。
 以上、簡単ではございますが、資料の説明でございます。
○萱間部会長 ありがとうございました。
 本日につきましては、第2回で皆様に御議論いただいた内容をパブリックコメントをいただき、都道府県への意見聴取を踏まえて、それで今回御説明いただき、指針改定案をつくって本日諮問されたということでございます。
 それでは、委員の皆様から御意見、御質問をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
 では、山口委員、お願いいたします。
○山口委員 ありがとうございます。山口でございます。
 今回、改めて資料3を1から全部読ませていただいて、ちょっと気になったところがございました。5ページです。今回赤字で書いてくださったところとは違いまして、5ページの(5)の4つ目の文章ですけれども、後半のところで、「なお、こうした取組の推進に当たっては、訪問看護については、利用者等からの密室によるハラスメントの危険性が高いことを踏まえ、訪問看護を想定した取組を推進することも重要」というのは、内容を分かって読むとそうなのですけれども、日本語として少し分かりにくいのではないかと思いました。
 最後のところを「訪問看護を想定したハラスメント対策の取組を推進することも重要」と入れたほうが読んだときにすっと頭に入るのではないかなと思いましたので、それを入れてはいかがでしょうかという意見でございます。
○萱間部会長 ありがとうございます。そのようにさせていただきたいと思います。
 では、水方委員、お願いいたします。
○水方委員 いろいろ意見を反映していただいて、本当にありがとうございます。1点です。
 2番の「看護師等の養成」の一番上の○です。「養成所での定員充足率は低下している」という形で付け加えていただいたのですが、これを見ると、全ての養成所で定員充足率が低下しているように思えてしまうので、「定員充足率が低下している養成所もある」という形で、低下していない養成所も実際にはありますので、少し表現を柔らかい形にしていただけたらなと思っております。
 以上です。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 これについてはいかがでしょうか。
○櫻井対策官 かしこまりました。そのように修正させていただければと思っております。
○萱間部会長 ほかにいかがでしょうか。
 菅間委員、お願いいたします。
○菅間委員 表現だけですけれども、ないところもあるという意味合いというよりは、「低下する傾向にある」ぐらいの表現ではいかがですか。「充足率は低下する傾向にある」。
○萱間部会長 水方委員、いかがですか。
○水方委員 大丈夫です。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 高橋委員、お願いいたします。
○高橋委員 日本看護協会の高橋弘枝です。
 これまでの部会での検討及びパブリックコメントを踏まえてお示しいただきました改正案に、全体として賛成いたします。指針が30年前に定められて以来、初めての改定が実現するのは本当に画期的なことで、関係者の皆様に改めて感謝を申し上げます。
 本部会での意見にもありましたように、看護が必要とされるあらゆる場における看護職員確保に関して、看護の意義、人の健康と命に関わる看護職の大きな役割と魅力を伝えるとともに、2040年に向けて看護職員の量的確保と資質の一層の向上に取り組むことが重要であると考えております。
 また、今回実施されましたパブリックコメントには、現場の看護職員から深刻な声が多数寄せられました。国民への良質な看護提供に向けて、現場の看護職員が安全に安心して働くことができる環境の構築が重要であり、日本看護協会、都道府県看護協会が連携し、医師会や病院団体をはじめとする関係団体や国・都道府県等の御協力を賜りながら、本指針に基づく取組に注力してまいりたいと思っております。
 特に、ナースセンターの機能強化や臨床現場等の取組におきましては、医療提供体制の確保と看護職員確保に責務を有する都道府県の取組が極めて重要であります。安定した看護職員の確保に向けて、医療介護総合確保基金等による財政の確保をはじめ、対応の一層の充実・強化をいただきたいと考えております。
 以上でございます。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。
 中俣委員、お願いいたします。
○中俣委員 脱字かどうかの確認だけです。資料3の12ページ、6番のタイトルに「新興感染症や災害等」で「等」が入ったということと、文言を追加した。(2)は「災害」になっているのですが、ここは「等」は脱字なのですかね。その確認だけです。
○櫻井対策官 この「等」につきましては、(1)のほうで、この前議論がございましたように、インフルエンザがすごくはやった場合とかほかの何かというお話がありましたので、(1)のほうで入れさせていただいております。
 最初、(2)でというのも検討したのですけれども、実際、災害支援ナースのほうで対象を想定しておりますのが新興感染症と災害ということでございましたので、(1)のほうで「等」と記載しているところでございます。
○中俣委員 ありがとうございます。
 要は、(2)は「等」は要らないということでよろしいですか。
○櫻井対策官 さようでございます。すいません。
○中俣委員 ありがとうございます。
○萱間部会長 岡本委員、お願いいたします。
○岡本委員 岡本でございます。
 ハラスメント対策ということで5ページの(5)にあるのですけれども、実は日精協でも暴力実態調査を2回にわたって行っていますが、患者さんから直接うける暴力行為だけでも看護師を中心として非常に、膨大な数の事件が起こっているのです。ここに書いてあるハラスメントは、職場からのものもあるけれども、患者さんからのハラスメントの1つとして、直接的な暴力が多いのです。
 それに対して被害を受けた職員も、我々も非常に悩むし、それに対して各病院個々で安全対策もやったりしています。日精協としては安心安全の研修を続け、認定精神科医療安全士をつくったりといろいろ対策をしているのですけれども、今回、虐待の問題が起こり、そっちに目が向いてしまっていますが、職員の安全を確保するということに関して、もっとちゃんと暴力について書き記したほうがいいのではないか。
 個々に努力はもう必死にしていますが、限界があります。このようにハラスメントの中でも、直接的な脅威となる暴力の問題は、精神科だけの問題ではなく、医療全般にあるのではないかと思うのです。そのことについて明記すべきかなと思います。ここに「ハラスメント対策」とあるけれども、「安全対策」ですかね。安心というより安全対策というようなことを書き入れられないものだろうかと思います。
 日精協のデータが御存じなければ、幾らでも公開しております。民間の精神科病院で1年に限定したものでも6,000、8,000というような物すごい数の事例が挙がってきていますので、それを少しでも低減する努力が必要ということで、一言入れていただきたいと思います。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 広い意味で言うとハラスメントの一部でもあるけれども、安全ということをもう少し強調する必要があるという御意見かと思いますが、いかがでしょうか。
○櫻井対策官 文言のほうは検討させていただいて、追記をさせていただこうと思います。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はいかがでしょうか
 鎌倉委員、お願いいたします。
○鎌倉委員 鎌倉でございます。
 4ページの「夜勤等の業務負担の軽減及び業務の効率化」の3つ目の○でございます。パブリックコメントを見ますと、月8回以内ではなくて、2交代制もあるので、時間数で表現してほしいということが2件か3件あったかと思います。できれば、「3交代制の場合は」ではなくて、「複数を主として月64時間以内の」という表現にできればと思います。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
○習田課長 ありがとうございます。
 今、3交代だけではなく2交代、2交代もかなり変則になってきていて、一律の表現は非常に難しくてこのような記載になっているところですので、これは例示として「3交代の場合は」と書いてございますので、できればこのままで行かせていただきたいと考えております。
○鎌倉委員 やむを得ないということであれば。2交代もある、変則もあるので、日にちではなくて時間数でというのが何件かパブリックコメントには記されていたので、ちょっと気になったというところでございます。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 変則3交代、2交代となると、時間の表現で64と書くのもまた難しいところがあるのではないかと思います。
 沼崎委員、お願いいたします。
○沼崎委員 ありがとうございます。
 これからの社会情勢を踏まえた上で、訪問看護の必要性というところではかなり盛り込んでいただいて本当に感謝いたします。
 その上で、先ほど岡本先生がおっしゃっていたのですが、ハラスメントに関してなのですけれども、5ページの一番下、「訪問看護を想定した取組」というところで、ハラスメント対策を想定したというところを先ほど入れていただいてありがたいところなのですが、ハラスメントの危険性が高いというところに「ハラスメントや暴力」と、直接的な暴力もすごく多いですので「暴力」という言葉を直接入れていただけることは可能でしょうか。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
○櫻井対策官 先ほども御指摘いただいたところでございますので、そちらは検討させていただければと思います。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見、御質問はいかがでしょうか。
 菅間委員、お願いいたします。
○菅間委員 資料3の3ページのところです。文言ですけれども、(2)のアのところで、「新卒就業者や社会人の確保」というのは、「新卒就学者」、「学」の間違いではないですかね。本文のほうは「就学」という言葉が入っていると思うのです。学校に入学する新卒者の確保と社会人からの確保という意味ですよね。学校を卒業した人の就職ではないですよね。
○萱間部会長 いかがでしょうか。
○菅間委員 高卒の新卒の人の。言葉なので確認してください。
○萱間部会長 そうですね。ここは学生のことが全部書いてありますね。
○櫻井対策官 記載のミスになっているということですね。すみません。
○菅間委員 それから、同じ2つ目の○ですけれども、先ほど高橋委員からも地域医療介護総合確保基金を用いた支援の話がありましたが、地域医療介護総合確保基金により看護師等養成所の整備となると、これは看護師等養成所だけということですか。具体的には短大とか大学はこの支援対象にはならないという解釈でよろしいのですか。
○櫻井対策官 そのとおりでございます。なっていないところでございます。
○菅間委員 地域によって大学があるところとないところと、いろいろあるかと思うのですね。東京都内は圧倒的に大学は多いかと思いますけれども、地方における看護師さんの養成を専門学校が担っているところが多いわけですが、中には地方に大学があるところもありますので、柔軟性を持たせる意味では、例えば「養成所等」と「等」を入れたほうが。それで、文科省管轄の大学にも当てはまることになります。大学と短大には厚労省としてはこの確保基金は使えないということですか。
○櫻井対策官 現状について記載を指針のほうはしておりますので、ちょっと加筆ができないところでございます。申し訳ございません。今後について検討するというものではなくて、現在、この基金が何に使われているかを記載しているところでございます。
○菅間委員 理解しました。
○萱間部会長 ありがとうございました。
 山口委員、お願いいたします。
○山口委員 先ほど鎌倉委員が御指摘の4ページの3交代制の夜勤のことだけが書かれている部分ですけれども、パブコメにも複数の意見があるということからすると、例えば、「勤務体制は複雑になってきているので一律の時間で表すことはできないが、例えば3交代制の場合は」という書き方をすると、意見を言った方の御納得にもつながるのではないかと思いました。
○習田課長 ありがとうございます。そのようにさせていただきたいと思います。
○萱間部会長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 小野委員、お願いいたします。
○小野委員 ありがとうございます。
 内容についてのことではなくて、スケジュールというか今後の話にもなるのですけれども、ちょっと気の早い話を申し上げるかもしれませんが、今回これをつくりまして、また見直しの機会は持っていただきたいなと思っておりまして、ピリオディカルにやるというのはなかなか難しいというのは理解するのですけれども、できれば次回の改定のときには、指針の項目ごとにあれをやるべきだ、これをやりましょうみたいなことは書いてあると思いますので、それごとにどうだったかという実績をお示しいただくような資料などを御用意いただくといいかなと思います。
 フォローアップをしていただくことで、言いっ放しにならないということになるかと思いますので、そのような意見があったことをテイクノートしておいていただければと思います。ありがとうございます。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。
○櫻井対策官 御指摘のところですが、新旧の資料4で言いますと7ページ目のところなのですけれども、今後についても更新をしていきたいというところなども書いておりまして、先生の御指摘も踏まえて、実績などの資料についてもまた次回のときには出させていただいた上で、資料3の7の「その他の」一番下にもありますように、医療提供体制に係る見直しの状況等を踏まえて、必要に応じ指針の見直しを行ってまいりたいと思っております。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 今の御意見は、見直しをするということと、見直しのときに項目ごとの評価をするということであったかと思うのですけれども、そちらについてもよろしいですか。
○櫻井対策官 かしこまりました。
○萱間部会長 それでは、ほかに御質問、御意見はいかがでしょうか。
 釜萢委員、お願いいたします。
○釜萢委員 ありがとうございます。
 新たな意見ではありません。
 今回、久しぶりに看護師等確保基本指針を改定し、現状に合わせて今の問題点をできるだけ取り入れた形でこのように指針の改定案ができて、これまで多くの皆様から御意見もあり、またパブリックコメントも踏まえてこれがつくられたということは非常に意義があると思います。
 看護職の方は、医療提供の中では患者さんや利用される方に最も身近におられ、非常に人数も多くて、大事な役割を担っておられるので、この基本指針に沿ってさらに我が国の医療提供がよくなるように願うものであります。感謝を込めて発言をさせていただきました。
 以上です。
○萱間部会長 釜萢委員、ありがとうございます。
 それでは、樋口委員、お願いいたします。
○樋口委員 ありがとうございます。樋口でございます。
 多くのパブリックコメントをいただき、そしてこれをまとめてくださり、本当にありがとうございます。私は特に意見というのはなく、本当に細かく詳細に、そして分かりやすくまとめていただけたなと思いました。
 特に、現場のところからは、4ページ、「病院等に勤務する看護師等の処遇の改善」の5つ目の年次有給休暇がなかなか取得できなくて、退職できるときにまとめて取るような形になっています。どうやってこれを分散して取るかというのは、臨床の現場ではいつも問題になっていましたので、改めて勤務表を長期的に組むという文言が入りましたので、私はすごくよかったなと思っております。ありがとうございました。
 以上でございます。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 続きまして、井川委員、お願いいたします。
○井川委員 ありがとうございます。井川でございます。
 この指針については賛同いたします。
 これまでの会議でも申しましたように、当院では京都府の御支援をいただき、京都府北部の医療施設との人事交流を進めてまいっております。9年たちましたが、この事業は中堅看護師の確保・育成に非常に効果をもたらしております。
 これからの現場としましても、この指針に基づいて人員の確保・育成を頑張ってまいるのですけれども、ぜひともこの指針に基づいた行政の御支援をこれまで以上に賜りますように、この場を借りてお願いを申し上げます。
 以上です。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 続きまして、稲井委員、お願いいたします。
○稲井委員 ありがとうございます。稲井でございます。
 委員会等の意見を反映していただいたものになっていると思いますし、その中でもナースセンターの役割もしっかりと記載していただいていると思います。ありがとうございます。
 ただ、パブリックコメントでも、ナースセンターの役割が大きくなっているけれども、その役割が果たせるのだろうか、現状では難しいのではないかというような御意見もいただいているところですが、しっかりと役割を果たしていくためには行政との協力・連携が不可欠だと思います。
 そして、ナースセンターの体制整備の強化が必要だと思いますので、そのためには引き続きの御支援、御協力をお願いしたいと思います。
 今回の基本指針の見直しを、ナースセンターとしましてもあらゆる機会を通じて周知に努めながら、現場に生かしていきたいと考えております。
 本当にありがとうございました。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 続きまして、宮﨑委員、お願いいたします。
○宮﨑委員 宮﨑です。
 これまでの議論やパブリックコメントを反映していただいて、これからの方向性が描けたように思います。
 ちょっと質問なのですけれども、パブリックコメント、本当に現場の切実な声というものを重たく強く受け止めました。一方で、都道府県からの答えが一件もなかったというふうに聞こえたのですが、それで間違いないですか。
○櫻井対策官 都道府県のほうで、特段の文言の修正とかはなかったところでございます。
 あと、先ほど小野先生の御指摘をいただいたときにページ番号を読み間違えまして、今後の見直しのことを規定しておりますのは、私は資料4の7ページと言ってしまいましたが、2ページ目の「はじめに」のところです。ちょっと言い間違えましたので訂正させていただきます。
 次の改正のときにも当然新しいデータ等も出させていただいた上で、また議論させていただければと思っております。
○宮﨑委員 ありがとうございます。
 ちょっとその辺も気になって、具体的に現場にこの指針を具体的に反映させていく、その動きをつくる上で、都道府県の本庁の役割は大きいと思うのですよね。ですので、今回修正点と聞いたから意見がなかったのか分からないのですが、反応がなかったというところが大変気になりました。
 ですので、これの今後の発信に関しては、各都道府県の本庁とも十分な連携を取って、この指針の周知が図られていくように国としても推進役をお願いしたいと思いました。
○櫻井対策官 かしこまりました。
 文言の修正がなかっただけで、都道府県とは引き続き連携していって、また説明のほうもさせていただく機会も設けて、御意見を聞きながらやっていきたいと思っております。
○宮﨑委員 お願いします。
 それと、大変ささいなことなのですけれども、11ページの「生涯にわたる看護師等の就業推進」の1つ目の○で、「高年齢者である看護師等」は括弧して「55歳以上である看護師等」と説明がついていますよね。55歳以上とした理由、またそこにあえて説明をつけたというのは何か理由がありましたか。
○櫻井対策官 高年齢者の雇用安定法の定義でどうしても55歳以上は高年齢者というのがございまして、そちらで書いているところでございます。
○宮﨑委員 分かりました。
 55歳以上が高年齢者である看護師等なのだなと思って、私も改めて理解した次第です。ありがとうございました。法律との関係でそうなっているということで承知いたしました。○櫻井対策官 おっしゃるようにちょっとよろしくない表現ではございますので、実際にいろいろと周知したりするときには、「生涯にわたる看護師等の就業促進」ということで周知等していきたいと思っております。申し訳ございません。
○宮﨑委員 そうですね。100年時代と言っておきながら、55歳以上を高年齢者と改めて呼ぶというのはあまり100年時代に合っていないのかなと思ったのです。
 以上です。
○萱間部会長 ありがとうございます。ここのところは本当にちょっとショックな感じですね。
 ほかに、御質問、御意見はいかがでしょうか。
 沼崎委員、お願いいたします。
○沼崎委員 8ページの4番の(5)の「特定行為研修の推進」というところなのですが、2番目の○に「タスク・シフト/タスクシェアに資することを、病院等」と書いてあるのですけれども、「病院等」の※印を見ると、「病院、診療所、助産所、老健施設、介護医療院、訪問看護ステーション、看護小規模多機能型居宅介護事業所及び定期巡回・臨時対応型サービス事業所」が入っているのですが、介護老人福祉施設でも看護師は要るので、そこは入れていただけるかどうかというところの質問です。「病院等」だけなので、特養でも特定行為は必要かなというところです。
○萱間部会長 確認いたします。お待ちください。
○沼崎委員 「病院等」のところに入れられないのであれば、2番目の○に「病院等や施設などに対して」というふうに入れていただけるかどうかです。
○萱間部会長 先ほどの菅間委員の御意見もそうだったのですけれども、現行の法律が定義しているところとの整合性が問題になるようです。委員がおっしゃるのは、昨日も特定行為の部会の中でそこのところが議論になっておりましたので、対象となるところを網羅したほうがよいという意味だと思いますので、記載がどのように可能か確認させていただいて表現等を考えたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○沼崎委員 ありがとうございます。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 それでは、ほかに御意見、御質問はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、これまで指針改定案につきまして御質問や御意見をいただきまして、当部会として答申を行うことができる段階に至ったのではないかと考えておりますので、これまでのところで一旦議論を終えまして、当部会に諮問がありました「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針(案)」につきまして、当部会として厚生労働大臣及び文部科学大臣に提出する答申書を取りまとめたいと思います。
 答申書につきましては、部会長にお任せいただくという形にしたいと思うのですけれどもよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○萱間部会長 ありがとうございます。
 大田委員、よろしいでしょうか。
○大田委員 大丈夫です。
○萱間部会長 ありがとうございます。
 では、そのように対応させていただきます。
 今般の指針改定に係る本部会での議論につきましては、この会議をもちまして一旦終了となります。ありがとうございました。
 最後に、習田課長から一言お願いいたします。
○習田課長 ありがとうございます。看護課長の習田でございます。
 本日は、委員の皆様方におかれましては大変熱心に御議論いただきまして、誠にありがとうございます。また、議事の円滑な進行に御尽力くださいました萱間部会長に重ねて御礼申し上げます。ありがとうございます。
 この部会は、本年5月に開催されましてから、本日で3回目の開催となります。今後、少子高齢化が進行する中で、看護師等の確保の推進が非常に重要となってまいります中で、本指針を改定して新たにお示しをすることは極めて重要なことであったと考えております。
 また、この部会の所掌ではありませんでしたが、今後の看護師等の需給の見通しなどにつきましても御意見をいただいたところだと思っております。これにつきましては、別の場でしっかりと議論していきたいと思っております。引き続き、皆様方の御支援と御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 本日はどうもありがとうございました。
○萱間部会長 それでは、以上をもちまして、第3回「看護師等確保基本指針検討部会」を終了いたします。
 本日は大変お忙しいところ、ありがとうございました。

 

(了)

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