農林水産省・新着情報

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年7月21日(金曜日)10時50分~10時59分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • 中国による日本産食品の輸入規制について
  • 高病原性鳥インフルエンザの防疫措置に係る埋却地の確保について

質疑応答

  • 中国による日本産食品の輸入規制について

記者

  中国による日本産食品の輸入規制について2点お伺いします。ALPS処理水の放出に反対する中国が日本の水産物を輸入する際の検査を厳格化し、輸出が停滞しています。まず、このことへの受け止めや今後の対応方針について教えてください。2点目に、中国は、国別の輸出額が近年で最も大きく、政府の輸出拡大実行戦略の中でも重要な輸出先として位置付けられているかと思います。戦略を実行していく上での影響についてどう見ていますでしょうか。

大臣

  現在、日本から中国への水産物輸出の一部が現地の通関にて留め置かれているとの状況が発生しているという報告を受けており、政府として詳細な状況を現在確認しているところです。また、今月7日、中国の税関当局は、特に日本から輸入する水産物に対して監督管理を強化する旨等の発表を行ったということは承知しています。日本産食品の安全性は科学的に証明されており、輸入規制は科学的根拠に基づき早期に撤廃すべきというのが我が国の基本的な立場です。中国に対しては、IAEA包括報告書も踏まえて、現行の規制の早期撤廃を求めるとともに、更なる規制の強化を行わないように、関係省庁と連携して強く働きかけてまいります。なお、輸出戦略への影響がどうかという質問ですが、現地の通関の状況など詳細な状況を確認しているところであり、今の段階での回答は控えさせていただきたいと思います。

  • 高病原性鳥インフルエンザの防疫措置に係る埋却地の確保について

記者

  高病原性鳥インフルエンザの件なのですが、昨年10月以降、国内の農場で84事例発生しましたが、そのうち16の事例で発生後に埋却地に何らかの不具合が判明して、死骸や汚染物品の全部または一部を急遽別の土地に埋めたり、焼却に切り換えたりしていたことが分かりました。こうした状況を踏まえまして、適切な埋却予定地の確保の重要性について農林水産省として、対策を更に強化するなど、大臣のお考えがありましたらお願いいたします。

大臣

  新聞で独自に調査をされた結果という記事を見ましたが、鳥インフルエンザが(発生した)84事例のうち、16事例で埋却予定地に何らかの問題が見つかったといった記事でしたが、鳥インフルエンザのまん延防止のためには、迅速な防疫措置を行うことが重要であり、このため、養鶏農家の皆様方には、埋却地や焼却施設を事前に確保して欲しいということを求めていまして、こういった取組により、昨シーズンは全体として、迅速な防疫措置により早期封じ込めができているという評価をされている一方で、事前に確保していた埋却地が使えずに、他の埋却地を活用するなどの事例が見られており、適切な埋却地等の確保を改めて徹底するように都道府県に対して(通知)を発出するところです。事前に養鶏農家は埋却地を確保しておきなさいと(いうことです)。これは養豚農家などもそうですが、畜産につきましては、法定伝染病が発生したときには、埋却処理が全ての動物を対象にしていますので、自分のところで万が一(伝染病に)かかった場合には、埋却地が(事前に用意して)あるかどうかということは確認をしておいてくださいとお願いしていました。記事によると16事例で発生後の埋却予定地に問題があったと(いうことですが)、私の地元・鹿児島でも一つ(発生して)いまして、埋却したところから液体が流れ出してため池に入ったということで、県や地元の農協が一緒に別の埋却地を探し出して、対象となる土地は見つかったのですが、今、梅雨の時期なので、(埋却物を)移し替えて、同じような災害が起こると良くないので、まだ(作業を)控えているところです。そういったことが私の地元でも起こっているので、よく分かっていますが、全国的にこういった事例があるのかと思ったところです。今後もこのようなことが起こらないようにしないと、農家の皆様も大変不安になりますし、周辺の地域の住民の方々から不安の声が上がってきます。液体が漏れ出してため池に入り、もう米を植えられないと水田農家の方々からクレームもきたところですが、現在は全てそれらの水を入れ替えたりして、水源地も別のところから取っているので、農家の方からの特別なクレームも来ていませんし、丁寧に県の方や農協の方で説明をしていますので、地域住民の方々も安心をされています。(液体の流出当初は)臭いがきつく、なかなか取れなかったのですが、今現在は臭っておりません。私も一昨日地元に戻って、そういったことを農協にも聞いてきたところです。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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