外務省・新着情報

令和5年7月16日

 7月11日から16日まで、髙木啓外務大臣政務官は、セントビンセント及びグレナディーン諸島を訪問したところ、概要は以下のとおりです。

演台に立ち、東カリブ漁業大臣会合の冒頭でスピーチを行う、高木政務官の様子
東カリブ漁業大臣会合にて、関係者と握手を交わす、高木政務官の様子

1 東カリブ漁業大臣会合

  • (1)7月13日及び14日、髙木政務官は、東カリブ漁業大臣会合(出席国:アンティグア・バーブーダ、グレナダ、セントクリストファー・ネービス、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セントルシア、ドミニカ国)に出席しました。髙木政務官からは、会合冒頭、要旨以下のスピーチをしました。
  • 日本は東カリブ諸国を非常に重視しており、昨年に引き続き、本年も対面でこの会合を開催できたことは大変喜ばしい。
  • サルガッサム海藻対策や水産機材の供与に代表されるように、日本は東カリブ諸国に対して水産分野を中心に積極的に支援してきた。
  • ロシアによるウクライナ侵略は食力安全保障を当然視すべきではないといった事実を我々に痛感させた。食料の利用は、見かけの環境保護ではなく、持続的な範囲で行うべきことを、日本と東カリブ諸国が世界に対して訴えていくべきである。
  • あらゆる水産資源の資源管理は、科学的根拠に基づくべきである。ALPS処理水に係る取組についても、日本は科学的根拠に基づいて実施してきていることを理解いただきたい。
  • 引き続き、日本と東カリブ諸国の協力関係を発展させ、絆を強固なものとしていきたい。
  • (2)また、髙木政務官は、参加国の漁業担当大臣等との間でバイ会談を行い、科学的知見に基づく、海洋生物資源の持続的利用のさらなる推進に向け協力することで一致したほか、漁業を始めとする東カリブ諸国の生活・産業の発展に向けた協力について意見交換しました。
  • (3)また、髙木政務官は、出席した各国の漁業大臣等に対し、ALPS処理水の海洋放出は、科学的根拠に基づき、環境及び人の健康に害がないことを確保した上で実施されることや、日本が国際原子力機関(IAEA)を含む国際社会と協力しつつ、国内外の安全基準に従い、透明性を持って取組を継続することを説明し、すべての参加各国から理解・支持が示されました。
キングストン市場を視察する、高木政務官の様子

2 開催国セントビンセント及びグレナディーン諸島要人との会談

  • (1)7月13日、髙木政務官は、サボート・シーザー農業・林業・漁業・地方改革・産業・労働大臣(The Honourable Saboto Scofield Caesar, Minister of Agriculture, Forestry, Fisheries and Rural Transformation and Industry of Saint. Vincent and the Grenadines)と会合の議場等で懇談し、同国が現在議長国を務めるラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)との関係強化を重視している旨を表明するとともに、双方は、共に海洋国家であり、価値と原則を共有する両国が、水産分野を始め今後も幅広い分野での二国間協力及び国際場裡での協力を推進していくことを確認しました。
  • (2)また、髙木政務官は、我が国の無償資金協力により建設されたキングストン市場や、現在建設中のバルワリー加工施設を視察し、関係者と意見交換しました。
(参考)東カリブ漁業大臣会合

 東カリブ諸国機構(OECS)加盟6か国(アンティグア・バーブーダ、ドミニカ国、グレナダ、セントクリストファー・ネービス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島)及びスリナムの7か国の漁業大臣等が参加し、東カリブ地域内の漁業問題や国際場裡における協力について協議。本年は第22回目となる。日本は域外対話国の立場で参加。


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