農林水産省・新着情報

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年6月27日(火曜日)11時21分~11時34分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)幹部人事について
  • (大臣から)食料・農業・農村基本法検証部会地方意見交換会及び意見の募集について
  • 幹部人事について
  • JA全中の次期会長選等について
  • 物流の2024年問題について

冒頭発言

大臣

  本日は私から、2点報告があります。1点目は、局長以上の幹部の人事異動でございます。本日の閣議で承認を得ましたので、7月4日付けで発令をしますが、一つ目は織田央林野庁長官の退職を認め、その後任に青山農村振興局長を任命します。その青山農村振興局長の後任に、長井俊彦大臣官房審議官(兼経営局)を任命します。二つ目は、神谷崇水産庁長官の退職を認め、その後任に森健消費・安全局長を任命します。その後任には安岡澄人大臣官房生産振興審議官を消費・安全局長に任命します。公表については、本日資料配布により行います。課長人事などは今からなのですが、局長以上は内閣の承認事項でございますので、今申し上げた方が対象になります。
  2点目は、5月29日の食料・農業・農村政策審議会基本法検証部会による中間取りまとめを踏まえまして、地方意見交換会を行うとともに、国民の皆様からの御意見を募集します。地方意見交換会については、7月14日の九州ブロックを皮切りに8月上旬にかけまして、全国11か所で開催します。地方意見交換会は公開で、会場又はオンラインでの一般傍聴が可能ですので、その地域の皆様には、広くお申し込みいただきたいと思います。あわせて、6月23日から、当省ウェブサイトを通じて、国民の皆様からの意見募集を開始しているところです。ぜひ積極的に御意見をお寄せいただきたくよろしくお願い申し上げます。詳細については6月22日にプレスリリースしていますので、そちらをご覧ください。私からは以上です。

質疑応答

  • 幹部人事について

記者

  新しい局長級以上の人事の体制への期待についてお聞かせいただけないでしょうか。

大臣

  来年度に向けては、今、取りまとめている食料・農業・農村基本法の見直しが最大の課題になると思っていますので、「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」を踏まえながら、農林水産施策の展開を図っていくために、適材適所の人事を行うということで、大幅な局長などの入れ替えは行いませんでした。その下に、部長や課長もいるわけですから、来年の食料・農業・農村基本法の改定に向けて全力投球をしていくことになっていくと思います。

  • JA全中の次期会長選等について

記者

  JA全中の次期会長選の件なのですが、先週、山野さんが唯一立候補して、今、信任投票中ということで、山野さんの手腕などに期待するところがあればお願いします。あわせて、全中は2015年に大きな改革がありまして、中家さんが二期務められたのですが、今の課題など何か思うことがあれば、お願いします。

大臣

  私の地元・鹿児島の中央会の会長である山野さん1人しか手を挙げておりませんので、ほぼ山野さんに決まりだろうと思っていますが、私は昔から山野さんをよく知っていまして、彼は元々農協職員で営農指導員だったのです。専門は野菜なのですが、営農指導事業をずっとやっていて、鹿児島県の場合は営農指導員というのは、各農協を移動して回るのですけれど、最終的には地元の「そお鹿児島」という農協に帰って、そこで頭角を現して、部長、参事、常務、そして組合長にまでなって、現在は(県中央会の)会長ということですが、とにかく人柄は最高に素晴らしい人でして、そのようなこともあり、全国の会長さん方からも、ご推薦をいただいたのではないかと思っています。長年の農協運動のリーダーでしたので、農協が染み付いてる方ですから、今後も全中の会長として、鹿児島でやってきたような素晴らしいやり方を全国に広めて欲しいなと思っているところです。来年に食料・農業・農村基本法の改正がありますが、山野さんの立候補声明を読むと、ほとんど我々と同じ方向を向いていただいていて、食料・農業・農村基本法に基づいて、これからの日本の農業を変えていくという、彼の信念、考え方を(私も)新聞で読んで、同じ方向を向いていただいているという思いがしています。これからは、JA全中においても大変力を発揮してもらって、そして農林水産省と一緒になって、農協改革、あるいは農業改革を進めていただきたいと思います。

  • 物流の2024年問題について

記者

  「物流の2024年問題」についてお伺いします。先日、政府の有識者会議で報告書がまとまりまして、運転手の荷役時間、荷待ち時間の短縮などについて対策が求められました。こちらは農産物輸送でも特に課題になってきた点ですが、報告書への所感と、今後、農林水産省としてどのように対応するか、お伺いします。

大臣

  非常に悩ましい問題で、これについては流通業者だけではなく、荷主の方や流通業者の方など、いろいろな形で関わりのある方がおられるので、どういう形で進めていった方が一番いいかという問題意識を持ちまして、6月2日の関係閣僚会議において、有識者検討会の議論も踏まえて、物流の効率化などを盛り込んだ(物流革新に向けた)政策パッケージを策定したところです。農水産品分野では、「物流の2024問題」により、他産業以上に輸送力の不足が懸念されており、より差し迫った課題と受け止めています。もう一刻の猶予もないということで、各地域で検討が進められてきています。物流問題の解決に向けては、6月2日の先に述べた閣僚会議において取りまとめ、(また、同日に取りまとめられた)「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」にも記載されているところであり、本展開方向と今回策定された政策パッケージの実現に向けて、産地、市場を含む関係者や関係省庁と連携し、産地から小売りまで一貫したパレット化や、トラックから鉄道や海運への輸送切換、いわゆるモーダルシフト等を推進してまいります。どのような仕組みにすれば、一番コストもかからずにやれるのか。例えば北海道や九州などの遠隔地についてはどのような方法が一番(効率が)いいのか、あるいはどの作物だったらどの方法がいいのか。これはコストの問題もあるわけですから、いろいろな角度から、一つの答えではなく、いろいろな組み合わせでやっていかなければいけないと思っています。例えば北海道では現在もやっていますが、じゃがいも列車や玉ねぎ列車というものでJRを使って(いるように)、土もので重たい物については列車を使って(輸送をしてい)ます。九州も北海道に準じた形で、じゃがいも列車や玉ねぎ列車など重量物は列車で輸送するし、軽量物は飛行機やトラック、あるいは船でなど、いろいろな方法について、それぞれの地域でまとまって検討を進めています。そういったものを早くまとめて、こういう方向でいこうと(なれば)、そこで国が支援できるものは国が支援をしていかなければいけないだろうと思います。パレット化でやろうということについては、野菜はパレット化が一番いいのだろうと思います。野菜や果樹といったものは。しかし、今、各農協や各地域でパレット(の規格)がそれぞれ違うので、これら(のパレットの規格)を全国統一したほうがいいのではないかと。北海道は、北海道一円で(統一した)パレットを使うというようなことを言っておりますので、他の地域も北海道に倣った形でのパレット化が進むだろうと思っています。今、コメについては全農が鉄道や船を使おうとか、いろいろ検討を進めていますし、野菜、果実は先ほども言ったようにパレットで輸送したらどうかとか、それぞれの地域の特性を生かした作物がありますので、それらについて(輸送のあり方を)各地域で検討をしているということです。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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